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学芸大青春『漂流兄弟』シーズン2配信開始記念!キャストインタビュー

学芸大青春 主演3Dドラマ『漂流兄弟』シーズン2配信開始記念キャストインタビュー|自然すぎる演技の秘密は共同生活にあった

“あの映画”を観たときに感じた、ふたりの感受性の豊かさ

――続いては撮影のお話に移っていきたいと思います。まず、初めて『漂流兄弟』のお話をいただいたときはいかがでしたか?

南:めっちゃくちゃ嬉しかったです。

星野:俺はもう意味が分からなかった。

内田:俺も! ドラマって聞いたときは興奮したんですけど、説明を聞いて「??」と。

星野:まったく新しいものをこれから作っていくと言われて。動画でも、アニメでも、映画でもないという新しいものに挑戦していくということでワクワクしてましたけど、同時に自分たちがやっていけるのかなっていう不安もありました。

――相沢さんは「別に俺はドラマぐらいどうってことない」と、そんな感じでしたか?

一同:(笑)

相沢:いやいや。全然そんなことないです(笑)。俺も優輝と同じで、初めて聞いたときは素直にめちゃくちゃ嬉しくて、楽しみな気持ちが大きかったんですけど、シンプルに「2次元でドラマを撮影していくってどうやるんだろう?」という疑問がありました。

南:俺もそれは一番思った! 「どうやって撮るの?」って。

相沢:そう。3Dモーションで、とかストーリーはこんなで、とかいろいろ説明されて、シナリオを読んで自分なりに考えてみても、やっぱり想像つかないというか。

自分たちとしてもどう取り組んでいけば成功なのかな、というのがまったく分からない状態からのスタートだったので、稽古を積んだり、バーチャル空間の中のセットで演技をする姿が映るスクリーンを前にしていく中で「あ、俺たちはこういうことをするのか」と少しずつ分かっていきました。なので、最初は嬉しかったですけど、戸惑いもありましたね。

――演技経験自体、皆さん初めてだったんですよね?

南:そうですね。みんな初挑戦でした。

――そんな中でも、仲川さんはクールに受け止められたのかな、と想像できます。

一同:(笑)

仲川:僕も、歌とダンス以外に新たに表現するものが増えるという意味では嬉しかったです。でも僕は、もともと自分の感情を表に出すのが得意なほうではないので、演技で心を込めて台詞を言えるのか、という心配もありました。

例えば普段、僕がすごく感情を込めて「すごい嬉しい」と言っても「棒読みだね」と言われることも多かったりするので(笑)。

――そうだったんですね。そこからまさかあんな演技が飛び出してくるとは。初めての演技だったわけですが、5人の中で特に「上手いな」と思ったのは誰でしたか?

南:人によって違いそうだね。

内田:俺は最初、優輝と陽介が器用だなって思った。

南:そんなことないけど(照)。

星野:嬉しいけどね。

南:涙もろいというか、感情は出やすいと思う。

内田:そう。感情を出すのがすごく上手だな、と。自分の認識が間違ってなかったなと思うできごとが最近ありまして。

最近『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を3人で観たんですけど、開始5分くらいで陽介が号泣し始めて。このふたりは感情が内にいっぱい籠もってるんだろうなと。

南:俺も大号泣しました。

内田:俺、優輝、陽介の順で並んでたんですけど、陽介のすすり泣きがすごい聞こえてくるんですよ。優輝を挟んでいるのに。

南:嗚咽とかめっちゃ出すよね。

内田:そう。優輝は綺麗に泣いて、たまに鼻すするくらいなんですけど、その隣の人(星野さん)の泣き声がめちゃめちゃデカくて(笑)。

南:ホントに! 集中できないんですよ(笑)。

内田:そんなことがあったので、このふたりは感受性が豊かで、いろんな感情をアウトプットするのが上手だから、それが演技にも活きてたのかな、と思いました。

南:しかも陽介は2回目にも関わらずですよ。

星野:ホントに好きで! ぐちょぐちょになりました!

南:泣きすぎて、終わった後の頭痛と喉の痛みヤバかったよね。

――あはは(笑)『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は本当に名作ですからね。

星野:ですよね!

――今度、ゆっくり語っていただく場を設けたいところです。……気を取り直して、星野さんはどなたの演技が印象に残りましたか?

星野:やっぱり将綺ですね。さっき優輝が言っていたように、心の声がすごすぎて。出しすぎてはいけないけど、台詞としては成立させないといけない、自分の中にある感情が少しだけ漏れちゃってる感じをださないといけないじゃないですか。それを表現していたのがすごいな、と思いました。口に出す台詞と漏れちゃって出る言葉は違うというか。

南:「言葉には裏と表がある」と。

星野:あー! うまいこと言う! それを表現できるのがすごいな、と。

南:マサが兄弟に喋っている言葉はまさに「ウラハラ」なものだったというか。

内田:確かに、心の声を表現するっていうのは難しかった。

星野:その心の声感がすごく良かった。

内田:ありがとう。嬉しいわ。

――先日、篠田監督も内田さんを「繊細な人」と評していました。

内田:そ……んなことは……。

南:実は繊細です(笑)。

――(笑)。南さんが印象に残っている演技についても聞きたいです。

南:蓮がホントにすごかったです。さっき自分でも話していたように最初は、「あんまり得意でもないし、経験もないから大丈夫かな?」と不安に思っているところがあったみたいなんで。

しかも一人だけ3役あるようなキャラで、天使や悪魔の声にも感情がある。他の4人は自分に近いキャラに感情を乗せているのに、蓮はそこにさらにひとつ役柄が加わるということで、ある意味一番難しかったんじゃないかなって。

でも、いざ撮影が終わって本編を観てみたらこの演じ分けですよ! ずっと部屋で練習もしてたし。すごい子になってしまったな、と。

星野:今でもよく覚えてるんですけど、『漂流兄弟』が始まる前、初めて演技レッスンを受けたときに、先生に「蓮君、演技とか好きじゃないでしょ?」と言われて、「ハイ」と返したんですよ。

その蓮がここまで感情を込めて、演じ分けもして、という今の姿になったのを見て、「人ってこんなにも変われるんだな」と思いました。

南:そうなんですよ。あと、最近ツイッターでリレー小説企画をやっているんですけど、自分たちでオリジナルで書いた上に、朗読もするんです。その朗読でも、蓮が『漂流兄弟』で培ったものがめちゃめちゃ発揮されていて。

星野:楽しそうにしてるもん。「嫌い」って言ってた人じゃない。

内田:活き活きしてた。

南:そう! 成長という意味でも蓮は一番すごいな、と思いました。

内田:振り切れるようになったもんな。

――嫌いだと思っていた心が変わった瞬間、転換点みたいなものがあったのでしょうか?

仲川:そうですね。最初は演技がどういうものか、というのを知らなくて苦手意識があったんですけど、やればやるほど「登場人物の心を読む」といった、いろいろな面白さを見出せるようになっていって。最近は「演技って楽しいな」と思えるようになりました。

――素晴らしいお話ですね。これからの演技にも期待大です。

南:しかもシーズン2からはレン本体もね。

星野:そう!

内田:ホントに3人喋ってるもんね。

――シーズン1では明らかになにかを隠しているような怪しさもありましたし、活躍が楽しみです。相沢さんはいかがですか?

相沢:俺も蓮がすごいと思いました。天使と悪魔の演じ分けももちろんすごいんですけど、そこに加えてちゃんと「樹根洲レン」というキャラクターも演じていて。一人で3役演じるという時点で、感情の作り方も声の使い分けも俺らより大変なのに、それを苦戦して、考えて、練習して自分のモノにしているのがすごく感じられたので、本当に純粋にすごいな、と思いました。

――相沢さんからここまでの褒め言葉が出るなんてよっぽどじゃないですか?

一同:(笑)

仲川:ありがたいです。

相沢:もちろん他のメンバーのキャラクターも、自分がやったらどうなるのかな、と考えると「難しいな」とは思うんですけど。

南:それは逆も思うけどね。あんなセクシーに台詞言えないもん。

内田:俺がやっても「映えない」わ!

相沢:そうやって考えた中で、一番技術的にも、感情的にも難しいな、と思うのは蓮の役だと思って。あんな声の使い分けは今の自分にはできなさそうだ、と思いました。これからもいろんな演技を見せてほしいです。

南:監督みたい(笑)。

――仲川さんはメンバーの演技をどう見ていましたか?

仲川:逆に4人は、元々の自分の性格に近いキャラクターをちゃんと演じている、というのがすごいと思いました。近いからこそ境目が難しいなって。例えば普段の勇仁と、ユウが持っているセクシーさっていうのは違うものだったりするんです。そこのバランスを取れているっていうのがすごいな、と思います。

星野:ありがとうございます~。

南:ヨウだったらこんなふうに言わないからね。

星野:「サンキュー!」で終わるだろうね(笑)。

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