アニメ映画『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』地上波放送記念! そもそも「コロニー落とし」とは一体…? 「ルオ商会」「オーガスタ研究所」など作品をより楽しめるポイントを解説
ココを抑えておきたい! 組織・出来事編
ニュータイプの謎を解き明かし、人間に永遠の命を約束する――。
人類が死を乗り越える鍵といわれるユニコーンガンダム3号機。このMSを巡って、ヨナたちが所属する地球連邦軍、ゾルタン率いるジオン共和国の一派の衝突が描かれます。
この戦いに至るまで、宇宙世紀では様々な出来事が起きたり、歴史の影で暗躍する組織がいたり。本作でも『ガンダム』シリーズを見たことのある方には聞き覚えがあるであろう言葉が続々。ヨナたちが奇蹟の子供達と呼ばれるきっかけであり、悲劇の始まりでもあるコロニー落とし、シリーズの裏で暗躍し、本作にも関係のある施設や組織について紹介します。
奇蹟の子供達
コロニー落としから多くの人々を救ったヨナ、ミシェル、リタ。しかし、彼らは戦災孤児となってしまったこと、ニュータイプとしての素養が地球連邦軍に伝わってしまったことでニュータイプ研究所に入ることになります。そこでは、ティターンズによる非道な実験の数々が行われており、いつ自分たちが死んでしまうかもわからない日々を過ごすことに。本編において彼らの過去がこの作品の重要なキーとなっています。
コロニー落とし
本編序盤で描かれる壮絶なシーンのひとつであるコロニー落とし。初代『機動戦士ガンダム』の冒頭に加えて、歴代シリーズでもその落下シーンが度々描かれています。
そもそも、このコロニー落としは、かつての一年戦争でジオン公国軍が行った「ブリティッシュ作戦」によってもたらされたもの。連邦軍本部ジャブローにコロニーを落とすための作戦でしたが、連邦軍側の迎撃によって落下コースを大幅に反らし、結果的にオーストラリアのシドニーに直撃。多くの人々が犠牲となった、一年戦争の傷跡を象徴とする悲惨な出来事のひとつです。
そんな初代『機動戦士ガンダム』の出来事が『機動戦士ガンダムNT』にも深く関係します。当時のヨナ、ミシェル、リタは、このコロニー落としを事前に察知し、街を救い“奇蹟の子供達”と呼ばれるのです。そして、ヨナ、ミシェル、リタは、ニュータイプの素質を見込まれ、ニュータイプ研究所に連れて行かれます。しかし、これを機に彼らの運命は大きく動き出すこととなるのです……。
オーガスタ研究所
オーガスタ研究所は、ヨナ、リタ、ミシェルがかつて被験者として閉じ込められていた地球連邦軍のニュータイプ研究所。「ニタ研」と呼ばれる施設のひとつで、ヨナたちがこの施設にいたグリプス戦役時はティターンズが実質的に支配していました。
この研究所は直接的な描写はあまりされないものの、シリーズの随所に関係しており、ガンダムNT-1(アレックス)、ギャプラン、バウンド・ドックなどなど、数々の兵器設計・開発に携わっているほか、ロザミア・バダムといった強化人間たちの調整を行い、戦場へと送り出しています。
『機動戦士ガンダムUC』では、解体されていたはずがアナハイム・エレクトロニクス社の支援で存続していたことが明らかになったほか、プルトゥエルブ(マリーダ・クルス)の再調整、ユニコーンガンダム2号機 バンシィの調整などが行われました。
ルオ商会
ルオ商会は、地球の一都市・ニューホンコンに拠点を持つ大商社。シリーズにおいてその名は度々登場しており、『機動戦士Ζガンダム』第17話では当主のルオ・ウーミンの名代であるステファニー・ルオが登場し、アムロが彼女とコンタクトを図った後、反ティターンズ組織・カラバへの支援を実施。以降、カラバは独自のMS開発に着手し、協力関係にあるエゥーゴにさらなる支援をすることが可能となりました。
グリプス戦役(『機動戦士Ζガンダム』)ではエゥーゴの側に付き、活動を支援、シャアの反乱では、最初の隕石落としの標的となったラサからいち早く引き上げるなど、激動の宇宙世紀において「一度として情勢を読み違えたことはなかった」と評される立ち回りで、歴史の節々で存在感を放つルオ商会。
『機動戦士ガンダムNT』では、ユニコーンガンダム3号機の捕獲に深く関与します。メインキャラクターのひとり、ミシェル・ルオは、ウーミンの娘として登場。略筮法によってルオ商会の繁栄に貢献し、特別顧問の地位を獲得した彼女は、組織の力を使い、本編で描かれるユニコーンガンダム3号機の捕獲のために数々の作戦を講じます。
以上が『機動戦士ガンダムNT』を楽しむにあたってぜひ抑えてほしいポイントです。長きにわたる宇宙世紀シリーズの最新作ということで、本作にはそのほかにも、どこかで聞いたことがある言葉の数々が出てくるはずです。
迫力満点のMSアクションを楽しむだけでも見応え抜群な作品ではありますが、この機会にぜひ過去作をチェックして、その言葉の意味を確かめてみてはいかがでしょうか。
[文・MoA]
放送に関するツイート
【本日放送!】「ガンプラ40周年記念特番」
— BANDAI SPIRITS ホビー事業部 (@HobbySite) January 1, 2021
皆さまお待ちかね!
BS11にて
本日20時より放送いたします!
放送内容
・『機動戦士ガンダムNT』本編
・G40インフォメーション2
お正月から #ガンダム #ガンプラ 尽くし!
ぜひご覧くださいませ!https://t.co/WPhfTtxuRM#ガンダムNT pic.twitter.com/DZTyrJipZE
作品概要
キャスト
ヨナ・バシュタ:榎木淳弥
ミシェル・ルオ:村中知
リタ・ベルナル:松浦愛弓
スタッフ
企画・制作:サンライズ
原作:矢立 肇、富野由悠季
監督:吉沢俊一
脚本:福井晴敏
メインキャラクター原案:高橋久美子
キャラクターデザイン:金 世俊
メカニカルデザイン:カトキハジメ、小松英司
色彩設計:すずきたかこ
CGディレクター:藤江智洋
モニターデザイン:佐山善則
美術監督:丸山由紀子、峯田佳実
特殊効果ディレクター:谷口久美子
撮影監督:脇 顯太朗
編集:今井大介
音響監督:木村絵理子
音楽:澤野弘之
アニメーション制作:サンライズ
配給:松竹