ディズニー&ピクサー最新作『ソウルフル・ワールド』日本版声優の浜野謙太さん&川栄李奈さんインタビュー|お二人にとっての“人生のきらめき”とは?
自分と重なる部分があるキャラクター
——ご自身が演じたキャラクターの印象をお聞かせください。
浜野:ジョーは自分と重ねてしまうところがありました。自分にも通ずるものがあって、正直、「俺だ!」と(笑)。
夢に向かって爆進するあまり、いろいろなものを置いてきちゃったり、人々との出会いや音楽の本当の楽しさ、切なさなど、全部置いてきちゃうんです。
お母さんだったり、友達だったり、本当は周りにすごく素敵な人たちがいるのにも関わらず、そこを忘れてしまうところは、自分の胸に刺さりました。本当に自分みたいだなぁ、と。
僕ももっといろんな時間や人に感謝すべきだなぁと感じました。
川栄:私はすごく22番の見た目がすごく可愛らしいな、と思いました。結構、生意気なところがありますが、それすらも愛おしくて可愛いんです。
演じていくうちに、22番も人間の世界でやりたいことや、楽しいかも!と思える気持ちが芽生えてきて。自分の人生としてもやりたいことや迷いが出てくるときに、本当に些細なことで「あ、すごく楽しい」と思える瞬間があります。
そういうところで、22番と重なる部分がありました。
——日本語吹替で難しかったところ、楽しかったところを教えてください。
浜野:ジョーは早口なので、そこが難しかったです。英語の情報量の多さは本当にすごいな、と感じましたし、あんなに早口で喋る日本人はいないよなぁと(笑)。
ジョーが1回ソウルの世界に行って、ニューヨークに戻ってくるんですけど、そのときの22番とのわちゃわちゃ感が最高に面白くて、楽しかったです。
川栄:私が難しく感じたのは、やっぱり“声のトーンをもっと可愛らしく”とディレクションをもらったことです。それがすごく難しくて、22番のちょっと憎い感じと可愛らしい感じのMIX感を出すのがすごく難しく感じました。
逆に、楽しかったのは、実際に飴を舐めたり食べたりしながら収録したことです。長時間収録をしていて、本当に美味しい飴をくださったんです(笑)。
浜野:あはははは(笑)。
川栄:本当に美味しい飴で、「美味しい」というセリフをそのままの気持ちで言えました(笑)。
——印象に残るシーンばかりですが、それぞれ好きなシーンがありましたら教えてください。
浜野:たくさんありますが、理髪店のシーンが好きです。面白い友達がたくさんいて、“自分の音楽の話しかしないジョーは、いつもここで浮いていたんだなぁ”と(笑)。
一同:(笑)。
浜野:あとは、ピアノを弾く前に、譜面台のところに自分が持っていた小物を1つ1つ置いていくところが痺れました。小物を置く音がカチャカチャとすごく気持ち良くて(笑)。
川栄:あはははは(笑)。
浜野:そのあとに流れるピアノの音も良いんです。
川栄:私は、22番とジョーの最後のシーンが好きです。とてもきれいな映像になっているので、お家でも暗くして観ていただきたいです。