劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」福圓美里さんインタビュー|初恋を思い出すエリオスとちびうさの淡い恋
ちびうさとエリオスのこれから始まる関係性
――松岡禎丞さん演じるエリオスの印象はいかがでしたか?
福圓:とても素敵でした! ちびうさとエリオスの淡い初恋は、今回の劇場版の中で皆さんが気になるところですし、1番の名シーンだと私も思っているので不安はありましたが、松岡さんのエリオスの声を聞いたら安心したんです。
柔らかくてスッと耳に入ってくるような優しい声で、普段の現場であんなに優しい声を私はあまり聞いたことがなかったので感銘を受けました。
松岡さんのエリオスの声を聞いて、私も精一杯歩み寄りたいなと役者として思いましたし、ちびうさとしても“こんなに優しい美少年は好きになっちゃうよ……!と(笑)。
――確かに(笑)。うさぎちゃんとまもちゃんとは違う関係性が、ちびうさとエリオスの間にはあってすごく癒されるというか、“素敵だな〜!”と思います。
福圓:そうなんです。うさぎちゃんとまもちゃんは前世からの深い繋がりがありますし、劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」の段階では出会ってからだいぶ時間も経っているので、辛いことも楽しいことも乗り越えた“夫婦”みたいな2人だと思います。
その2人に対して、ちびうさとエリオスは前世で会っているわけではないですし、ペガサスの姿で一目で気になってしまった“運命”のような出会い方で。
最初は、ちびうさの片想いのような気がします。ペガサスの言う“乙女”が自分だったら良いのになとちびうさが思うように、初めて男の子が気になり始めるところはすごく素敵ですよね。
ずっとエリオスのことしか考えられなくなって、それをまもちゃんに相談するシーンが前編にもありますが、そのシーンを見ると昔の自分を思い出します(笑)。
――わかります!自分の初恋を思い出しますよね。
福圓:エリオスとちびうさのような、これから始まる関係性ってすごく素敵ですよね。(新しい関係が)生まれるのかな?生まれないのかな?と考えると気持ちがとても高まります。
恋に恋するというか、相手が望むような人物になれたら良いのになと思うのは、みんなあった気持ちだと思いますし、エリオスが探している“乙女”はうさぎちゃんに違いないとちょっと諦めてしまうところは観ていて切ない気持ちになりました。
後編では、これまで比較的うさぎちゃんやまもちゃんにベッタリだったちびうさが、エリオスを守るために単独行動をすることが多くなり、先陣を切って自分で考えて動きます。
これまでのちびうさからすると珍しい描写もありますし、最後のちびうさとエリオスのシーンは本当に夢があって、胸が高まります。
エリオスからちゃんとした言葉はなくても、2人とも頑張ればそんな未来が来ると信じているよ、というちびうさの心境も少女の初恋らしさがあってとても素敵だなと思いました。
――福圓さんのおっしゃる通り、少女の初恋が詰まっていますね。
福圓:でも、1つだけ言いたことがありまして……
――何でしょうか!?
福圓:ペガサスが口を近づけてきたらと思ったら、急に男の子の姿になってキスをするのは本当にずるい!
一同:(笑)。
福圓:ちびうさちゃんはあの一瞬で心を持っていかれてしまいましたけど、台本を最初にチェックしたときは「おい~!何してんねん!」とツッコミました(笑)。
――そういえば、三石琴乃さんも同じようなことをおっしゃっていました。
福圓:本当に急にずるいですよね(笑)。ペガサスの姿のままなら動物との楽しいコミュニケーションで終わっていたのにここで急に男の子になるなんて……それは気になるに決まっています!本当にエリオスはずるいんです!
(取材現場にいた女性陣全員うなずく)
福圓:掴みどころがないですし、ハッキリとした言葉を言わないですし、何を考えているのかわからない。つまり何が言いたいかというと、カッコいいです(笑)。
一同:(笑)。