音楽
斉藤朱夏『バック・アロウ』ED「セカイノハテ」インタビュー

アーティスト・斉藤朱夏の勢いが止まらない──強い信念と愛情を注いだ2ndシングル「セカイノハテ」をロングインタビューで語りつくす!

昨年11月に発売した2ndミニアルバム『SUNFLOWER』では、太陽のような眩しさでファンを魅了した斉藤朱夏さん。あれから3ヵ月を経て、早くも2ndシングル「セカイノハテ」が届いた。

朱夏さんは2016年から始まった『ラブライブ!サンシャイン!!』の「渡辺 曜」役・同作品のスクールアイドルグループAqoursの活動で本格的な声優デビュー。今期は『ワンダーエッグ・プライオリティ』川井リカ役や、昨年から続いて『D4DJ First Mix』ミサミサ役も担当するなど、声優としてもさらに飛躍していく中、絶賛放送中のTVアニメ『バック・アロウ』のエンディング曲「セカイノハテ」をタイトルに掲げたシングルをリリースする。

「自分で作ってしまった‶壁〟。その壁を、自分自身の手で切り拓こうとしている君に贈る歌。この歌が、自分を信じるきっかけになりますように」という願いを込めた今作に、作りたての新曲2曲もパッケージ。そこには “表現者としてのゆるぎない信念”も注がれていた。斉藤朱夏の“人間力”が炸裂した超ロングインタビューで、今作と“これから”を紐解いていく。

2ndシングルは「特に思いの強い作品に」

──前回のリリース(2ndミニアルバム「SUNFLOWER」)から約3ヶ月と、うれしいことにあまりお久しぶりという感じはなくて(笑)。

斉藤朱夏さん(以下、斉藤):しないですよね!(笑)

──前作から短いスパンで新しいシングルがリリースされます。「セカイノハテ」は、「斉藤朱夏 しゅかラジ!」(FM NACK5のレギュラー番組)で6月には完成してたとおっしゃっていましたが──。

斉藤:えっ! というか、ラジオ聞かれてるんですか!? 恥ずかしすぎる!(笑)。ラジオで伝えた通り「セカイノハテ」は6月に録り終わっていたんです。カップリングの2曲は12月ごろに録ったので、長い期間をかけて作り上げていったシングルになりました。

──6月というのは、緊急事態宣言が明けて少し落ち着いた時期ですね。

斉藤:本当はもっと前に録る予定だったんですけど、外出自粛期間になってしまったので「録ることができない」と。「えっ、レコーディングも!? やらせてよ!」って状態だったんです。だからちょっと不思議ではありますね。長い旅を経て「やっと世に出てくれたんだね、この子」って。ケイさん(プロデューサーのハヤシケイ(LIVE LAB.))がすごく前に作っていたものですし、私としてもだいぶ前にレコーディングしているので、テレビでオンエアーを観ていると「あの時に歌ったものが今やっと届けられている」という感覚なんです。

──「懐かしい」って感覚もあります?

斉藤:懐かしいです! だから、この「セカイノハテ」の楽曲がオンエアーされたことも、やっとリリースできるってこともうれしくて。2ndシングルは自分のなかでも特に思いの強い作品ではあります。

──制作はどのように進んでいったんですか?

斉藤:『バック・アロウ』のエンディングテーマとして書き下ろすということで、作品の世界観を大切に作っていこうという思いを軸に制作がスタートしました。タイアップが決まると、うれしいと同時に緊張するんです。私のことを好きでいてくれて作品を知ってくれるかたもたくさんいますし、作品を見て私のことを知ってくださるかたもたくさんいて。

物語の最後に流れる楽曲だからこそ、最後の顔になるわけじゃないですか。どうこの歌をうたって、「次も観たい」と思わせられるかを一つひとつ丁寧に考えていきました。いろいろな方に観ていただきたいという気持ちもありますし、どんな歌にしたら作品を盛り上げられるんだろう?と。

 

 

──自分の曲で “作品が”どう盛り上がるかを考えていったんですね。

斉藤:はい。“自分が”ではなく “作品が”という気持ちが強いんです。特に今期はいろいろな作品に関わらせてもらっているので、制作陣の皆さんの愛を間近に感じることがすごく多かったんです。

──そもそも、声優の方が制作陣とお話しする機会って少ないものなのでしょうか。

斉藤:そう多くはないと思います。それでも私が関わらせてもらった作品は近い距離間で一緒に作り上げていったので、たぶん珍しいことなんじゃないかなと。制作陣の裏側を近くで見られる瞬間があって、皆さんがこれだけ気持ちや愛を込めて作っている中で、「エンディングテーマは斉藤朱夏で宜しくお願いします!」と選んでいただいて──これはプレッシャーがヤバイぞって(笑)。

──制作の熱意を間近に……っていうのはどんな時だったんですか?

斉藤:別の作品ではあるんですが、私たちキャストが主題歌を歌うことが決まったとき「どうやって楽曲を作り上げていくか」をその場でイチから考えていったんです。みんなの熱意、愛をすごく感じて思わず「負けてられない!」って思ってしまって。

──反射的に「負けてられない」って思うことが朱夏さんらしいですね。

斉藤:そうなんですよ(笑)。寄り添ってみんなで作り上げてはいるんですけど「負けたくない」「自分の今ある知恵を今ここに全て出したい!」って。それで「この作品を私たちに任せてよかった、斉藤朱夏に任せえてよかったって絶対に思わせたい!」という気持ちがどんどん出てきてしまって。もともとそういった気持ちは強かったのですが、改めて考えさせられた時期だったので一個一個が緊張しました。プレッシャーもすごくて、気持ち的には重かったです。まずは脚本を全て読んでいくところから始めて。

──本作は2クールの予定ですが、最初の時点ですべての物語ができてたんですか?

斉藤:前半1クール分だけ、台本を読ませていただきました。でもそこから絵コンテが入って変わったり、修正が入ったり、絵の差し替えがあったり。「制作の方たちって何回こういった作業をしているんだろう?」って勝手に考えてしまったんです。制作の方たちにも壁があって、それを一つずつ壊していって、そこから映像になって、キャストの皆さんの演技がプラスされていって。

──『バック・アロウ』は主人公が“壁の先”を目指す物語ですが、それを制作されている方たちにも当然壁があって。

斉藤:はい。もっというと、私たちだけではなく、みんなにもいろいろな壁があると思うんです。観ている方たちも、その物語にいるバックアロウたちも。この楽曲を聴いて、壁を乗り越える支えになったら良いなって。

──今お話を聞いていて、制作陣の熱意を受け取って、朱夏さんもまた命を吹き込むために壁を乗り越えていって。受け取る側の私たちも、そこを汲み取りながらアニメを見たいなと改めて思いました。決して当たり前ではないということは痛いほど感じてはいるんですけども。

斉藤:アニメって作ることが本当に大変で。最後のクレジットを見ると本当にありがたいなと思います。名前を見てると……私は直接お会いした方はほとんどいないのですが、一緒に作品を作り上げていってるってうれしさがあって。いろいろな方に拍手を送りたいなって思うんです。

なかなか拍手を送る瞬間ってないじゃないですか。今こういったご時世で人に会う機会も減っていて。最近よく「どのタイミングでみんな大きな声で笑ってるんだろう?」「いつ歯を出して笑ったかな」って想像するんですよね。みんなが窮屈になってしまっている中で仕事をしているからこそ、いろいろな人に拍手を送りたいし、この「セカイノハテ」を聴いて、少しでも気が楽になってくれたらいいなって思っています。

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