春アニメ『灼熱カバディ』内田雄馬さん×岡本信彦さん対談|見るだけで運動した気分になれるほど熱いドラマ!
絵に引っ張られすぎない芝居を
――ありがとうございます。では、お二人が演じるキャラクターについて教えて下さい。
内田:宵越に関してはパッションを表に出している印象がありますよね?ただ、実際はそれよりも頭というか思考で物事を判断しているタイプなんです。天才ですから、宵越って。
気持ちだけアツいとかではなくて、感情を研ぎ澄ませてテンションを作っていくというか...。そういったプロセスが宵越を演じる上でのポイントだった気がします。
実際に演じている時も「(この段階では)まだそこまで熱くならないでください」とディレクションが入ったり。
周りの熱量に引っ張られて自分も熱くなりすぎるのではなく、今の状況を冷静に見たり、これからとるべき優先的な行動を考えたりしているので。宵越自身は試合中の緊迫したシーンでも、感情をコントロールしている。そういったものを表現するのが難しくもあり、楽しくもありましたね。
――物語が進んだ今では想像もできないですが、冒頭では生放送の配信をやっていたり。
内田:そうですね(笑)。宵越は、そういった可愛いところもあるんですよ。友だちが欲しいんだろうなと。
宵越には、気持ちの真っ直ぐさがあるんですよね。感情的な部分の可愛さと勝負に徹する時の鋭さを併せ持っている表情豊かなキャラクターなので演じていても、見ていても楽しいです。
――ありがとうございます。物語の冒頭から「カバディ」はマッチョな人がやるスポーツという印象があった中で、王城が登場した時はビックリしました。
岡本:ヒョロヒョロですものね。目の下のクマもすごいですし。入院してるって話なので、大丈夫かな?って。
――いきなり異色のキャラクターが部長なんだなと。
岡本:そうなんです。僕も最初に見た時はサイコパスというかクレイジーな印象があって。でも、実際に演じてみると「キャプテンらしいところをフィーチャーしてください」という演出が多かったんです。
表情に寄せて狂ったような声を出すみたいな芝居は実際にやってなくて。イメージ的に舌を出してヨダレまみれで「カバディ(唸るような声で)」みたいな感じですよね?ただ、本番ではクールに「カバディ」でした。
最初のテストでちょっと激しめでやったんですけど、「違います」と。面白くなりすぎたのかな?
内田:あはは(笑)。
岡本:でも「グワゥヴァディ....!」って、言いそうな絵の力があるからさ(笑)。
内田:そうなんですよ。絵が凄すぎますよね。
岡本:...もうここまで来ると、先生が悪いと思う(笑)。絵を見たらこっちが(激しい演技を)やりたくなっちゃうんだもん。
内田:こっちが勝手に熱くなってしまうんですよね。
岡本:そうそう。引っ張られるよね。でも、実際にやりすぎるとギャグっぽくなっちゃうし。
内田:「やりすぎちゃったかぁ...」ってなりますよね(笑)。
岡本:なので、王城はクールに仕上がってます。後半になるに連れて、少しずつ「カバディ...」が変わってくると思いますので、そこは注目していただきたいです。監督に相談して、ちょっとずつちょっとずつ変化させていったので。
――王城も高校生相応というか可愛いところがありますよね?
岡本:そうですね。かなり可愛く演じようかな?と思ったんですけど、そこはあんまり差を出さない感じでカバディ部の部長として頼もしい演技で一貫した感じになりました。