ディズニーの新ヒロイン・ラーヤは“かっこよさとか弱さ”を秘めた魅力的な女性――映画『ラーヤと龍の王国』日本版声優・吉川愛さん インタビュー│今の“ちょっと複雑な気持ち”とは?
『アナと雪の女王』『モアナと伝説の海』のディズニー・アニメーションが贈る最新作『ラーヤと龍の王国』。“龍の王国”を舞台に繰り広げられる少女ラーヤの戦いと成長を描く壮大なスペクタクル・ファンタジーが2021年3月5日(金)より映画館 and ディズニープラス プレミア アクセス 同時公開中!(※プレミア アクセスは追加支払いが必要です。)
聖なる龍の力が宿るという<龍の石>の守護者一族の娘であり、バラバラになった世界の“最後の希望”ラーヤの姿が描かれる本作。自分だけを信じ、“ひとりぼっち”で生きてきたラーヤは、“最後の龍”の魔法を蘇らせ、仲間を信じることで、世界を取り戻すことができるのか? そんな大きな使命を背負ったラーヤ役の日本版吹替は、いま注目の女優・吉川愛さんが担当します。
今回、劇場公開・配信の直前に吉川さんへインタビューを実施! 「絶対に受からないと思っていた」というラーヤ役に決まった際の感想や初挑戦の声優について、作品の見どころとあわせて語っていただきました。
公開を目前に控えた、今の複雑な気持ち
――劇場公開・配信を直前に控えた現在の心境を教えてください。
ラーヤ役・吉川愛さん(以下、吉川):声優に初挑戦した作品が公開となると、ものすごく早く観てほしいという気持ちなんですが、緊張と不安な部分もあります。大丈夫かな……うまくできているかなと、少しこわい部分もあるし、でも早く観てもらいたいという部分もある。ちょっと複雑な気持ちです。
――出演発表時のコメントでは、「(オーディションに)絶対に受からないと思っていた」とお話されていましたが、実際にアフレコに挑まれていかがでしたでしょうか。
吉川:本当に受からないと思っていた中で受かったので、もう嬉しすぎて!! (嬉しい気持ちを)誰かに言いたかったのですが、でも誰にも言えないですし。なので、母親と、愛犬にすぐ言いました(笑)、そのくらい嬉しくてずっとテンション上がっていました。
言えるまでの時間が長かったし、受かった喜びを誰に言うか考えて、家族なのでまず母親に言って、犬になら!と思って愛犬にも言いました(笑)。
――本作は壮大な世界を舞台に、大きな使命を背負った主人公・ラーヤの物語が描かれます。改めて本作のストーリー、または作品世界の設定などをご覧になった際のご感想をお聞かせください。
吉川:「信じあう心が大切」というのがこの作品のテーマだと思っていて、はっとさせられる部分がいっぱいありました。私自身が初めてお会いする方などに慎重になりやすいタイプだったので、シスーのセリフだったり、ラーヤが旅をしていく中でいろんな仲間に出会っていくうちに信じることの大切さを教えてくれたので、私にとっても出会えて良かったと思える作品でした。
――ディズニーのヒロイン達の仲間入りを果たした本作の主人公・ラーヤですが、ディズニー好きを公言されている吉川さんから見て、ラーヤだからこそという魅力を教えてください。
吉川:ラーヤは本当に芯が強い、かっこいい女性なんです。武術の達人でもあって。そこが最近のディズニーのヒロイン達とは少し違う部分なんじゃないかと思っています。
信じていた相手に裏切られてしまって、自分といつも一緒に旅をしているトゥクトゥクしか信じられない。ちょっと辛い過去もあって、人を信じられなくなってしまった女の子ではあるのですけど、かっこいい部分と弱い部分がある魅力的な女性だなと思います。
ラーヤを演じる3つのポイント! 共演者の演技に「すごすぎて……感動」
――重い過去を感じさせるどこか大人びた姿から少女らしい活発な一面、さらにはアクションシーンなど、様々な感情が溢れるラーヤですが、演じる上で最も意識したポイントを教えてください。
吉川:ラーヤは、最初は人のことを信じているので、信じている人に対する声、トゥクトゥクに対しての声、そして人を信じられなくなったときの声。自分ではその3つの部分を変えようと意識して、声だけでも伝わるようになっていたらいいなと思って演じていました。
――声優は初挑戦とのことですが、特に難しかったことなどがあれば教えてください。また、ラーヤを演じるにあたって、なにか参考にされたのでしょうか。
吉川:(演じるときは)普段の声と違って低めに出しているんですが、そこに感情をのせるのができそうでできない、難しいことで。あとは普段のナチュラルのままの声だと棒読み感がでてしまったので、オーバーに話したりすることを意識していました。
参考にしたキャラクターはいなかったです。参考にしてしまうと寄せてしまうと思って。ラーヤはラーヤなので、自分がその時に感じたことだったり、ラーヤを見て自然に出た声だったり、ラーヤを見て演じるということが大事だと思ったので、参考にしたりヒントにすることはしなかったです。
――共演者の方には高乃麗さん(シスー役)、森川智之さん(ベンジャ役)といった、吹替やアニメなどでご活躍されている声優の方たちがいらっしゃいます。共演者の方々の演技を聞かれた時のご感想をお聞かせください。
吉川:初めて聞いたときは、すごすぎて……感動しました。なんでこんなに(上手に)できるんだろうと思って、ちょっと一瞬だけ落ち込みました(笑)。
一緒に演じられるなんてすごく光栄だけれど、この方々と一緒に演じていいのか……。嬉しさももちろんあるんですけど、不安もありました。