Netflixオリジナルアニメシリーズ『天空侵犯』新崎九遠役 関根明良さん×スナイパー仮面役 梅原裕一郎さん対談|地上波ではできない表現やバトルも心もよく動くアニメ
緊迫した場面でも無邪気に演じなくてはいけない九遠。スナイパー仮面は緩急を付ける芝居と意外なディレクションが!?
――演じる時に意識されている点と、収録時に印象に残っているディレクションもあれば教えてください。
関根:最初に九遠が登場した時は、スナイパー仮面からライフルを突き付けられている状況だったので、目の前に銃口があって緊張するんだろうなと思っていました。
でも監督からは「九遠は死ぬわけがないと考えている子なので緊張も怯えも一切なく、むしろスナイパー仮面のことを心配してください」というディレクションをいただきました。なので、どれだけ遊理ちゃんや二瀬ちゃんが緊迫した局面で戦っていたとしても、私は何も考えず、その戦いを忘れながら演じないといけなくて。そこが難しかったですね。
みんながすごい大変な戦いをしている中、九遠はスナイパー仮面との結婚式を想像しているというくらいのぽやぽや感なので(笑)。
梅原:序盤は「常にカッコよくありたいと考えているキャラクターなので、ハードボイルドな感じにしてください」というディレクションを監督からいただきましたね。ただ話が進んでいくと、「高所恐怖症の部分や、戦いの中でも焦りを見せたりするので、その緩急を付けてください」というものに変わっていきました。
また九遠の想像の中のスナイパー仮面が出てくるシーンでは、「乙女ゲームみたいな空気でやってください」と言われたこともありましたね(笑)。
一同: (笑)
梅原:いろいろな顔を持っているキャラクターであり、仮面をかぶせられる前の記憶も少しずつ取り戻していくので、その切り替えは意識しながら演じました。
関根さんのスナイパー仮面の印象はカッコイイからかわいいに? 梅原さんが感じた九音の性格と世界観のミスマッチ感のおもしろさ
――ではお互いのキャラクターの印象やお芝居についての感想をお聞かせください。まず関根さんから見たスナイパー仮面と梅原さんのお芝居の感想は?
関根:原作を読んだ時から思っていましたが、スナイパー仮面さんはとてもカッコいいです。そして九遠と同じように、「どんな顔なのかな? 早く見たいな」と気になっていました。また人を導くのがお上手です。全部を教えてくれるわけではないですが、背中で引っ張っていってくれる。後半になってくると動揺する姿も見せてくれるようになったので、どんどん「かわいい人だな」という印象に変わっていきました!
最初はあんなに冷たかったのに、どんどんかわいらしい人になっていくスナイパー仮面を巧みに演じられる梅原さんの演技も本当に素敵で。乙女ゲームみたいなシーンでは「ウフフフ」と思いながら演じていました(笑)。
――では梅原さんの九遠の印象と関根さんのお芝居についての感想を。
梅原:九遠は、普通のアニメなら比較的よくいそうなキャラクターですが、この作品では逆に異質な存在になっているところがおもしろいですよね。のんびりした空気感を持っていて、スナイパー仮面と話していても、意外と話の主導権は九遠に移ってしまうし、振り回されることも結構あって。掛け合いの中で、放っておけない、支えてあげなきゃいけないと思わせる何かを持っていると思います。あと僕の勝手な予想ですが、関根さんの声を聞いて、きっと育ちがいい方なんだろうなと(笑)。
関根:えっ!? そんな(笑)。
梅原:普段お話ししていても品の良さが感じられて、まさに九遠にマッチしていると思います。1人で勝手に舞い上がってしまうところとか、スナイパー仮面と顔が見たくて、ウズウズしているお芝居もリアルで、見ていて楽しかったです。
関根:ありがとうございます(笑)。