春が来る度に虹色の青春を想い出す――「i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~」レポート|はなれていても繋がり続ける6人の絆
2021年3月28日、声優アイドルユニット『i☆Ris』がパシフィコ横浜にて「i☆Ris LIVE 2021 ~storiez~」を開催した。
この日のステージは2つ大きな意味があった。
まずは、『i☆Ris』にとって久しぶりの有観客ワンマンライブであること。次に、メンバーの澁谷梓希さんが2021年3月31日で『i☆Ris』を卒業すること。
これが6人体制の『i☆Ris』を見る最後のステージとなる。
僕にとって担当アーティストが解散した経験はあっても、ユニットからメンバーが卒業するのは初じめての経験だった。
卒業する澁谷さんに次のステージで頑張って欲しい気持ち。『i☆Ris』が5人になることでパワーアップして欲しい気持ち。発表以降、色んな気持ちが自分の中に生まれた中で、いよいよライブ当日を迎えた。
大切なこの日、僕も会場で……というわけにもいかず、自宅からの鑑賞となった。
いつも通りだけど少し違うステージ
会場からの熱い拍手に招かれて登場した『i☆Ris』。澁谷さんはサクラ色に染めた髪にメンバーカラーの編み込みスタイルで登場。
1曲目は『i☆Ris』のデビュー曲「Color」。イントロが響いた瞬間に「おぉ...」と思わずつぶやいてしまった。
「はじまりました『storiez』!楽しんでいきましょう!」(茜屋さん)
「6人でのライブ!たのしもーもーふぁーむ!」(山北さん)
6人体制の『i☆Ris』を締めくくるライブははじまりの曲からスタート。2曲目は「§Rainbow」だ。
「みんな!会いたかったよ!」(芹澤さん)
改めてになるが、今回のライブは澁谷さんの“卒業式”でもあり、『i☆Ris』にとって約1年半ぶりの有観客ライブでもある。
間奏に突入すると、これまでのライブと同じように、会場へクラップを要求。ライブならではの音が配信側にも響いてきたところで、6人揃って「We are i☆Ris!!!」と叫んだ。
ステージ中央。澁谷さんと久保田さんが右手でハイタッチ。これもいつも通り。
さらにこちらのカメラでは正確には分からないのだが、最後のフレーズ「きみもGive me more」のパートで芹澤さんが全力で澁谷さんを指ささしているように見えた。
いつも通りだけど少し違う。ライブ開始2曲で『storiez』の方向性が見えた気がする。
続いては、「 ドリームパレード」。落ちサビで茜屋さんのソロにハモる澁谷さん。2人が肩を組んだ瞬間、思わず感情的になってしまった。
キャッチーなメロディでハイテンポな楽曲だから、一瞬で時間が過ぎてしまう。これが、6人最後の「 ドリームパレード」だと気づいた時には、澁谷さん(デビュー9年目のアイドル)がマイクをハウリングさせていた。
サラバ!「澁若山」
3曲が終わり、MCへ突入。詳細は後日発売されるBlu-rayでチェックして欲しい。
配信側では分からなかったのだが、1曲目の「Color」で澁谷さんが盛大なミスをしていたらしい。
久保田さんが衝撃を受けるほどのミスだったようで、「一周全部終わって時間が余ったら『Color』だけやり直したい(笑)。デビューシングルに悔いが残ってしまうからね」と語っていた。
ライブの人気ナンバー「ありえんほどフィーバー」でパシフィコ横浜のテンションをグッと引き上げた後は、山北さんと澁谷さんのデュエット曲「Believe in」がスタート。
「ラストセッションいくぜ!」(澁谷さん)
山北さんと澁谷さん。このデュオはデビュー直後の定期ライブで組んでいたことが縁となっている。
敢えてこの楽曲がセットリストに組み込まれたのは、山北さんと澁谷さんがステージで歌う「Believe in」はこれが最後になるからだろう。
「Believe in」は山北さんと澁谷さんの曲。誰も彼女の代わりにはなれない。だから、最後に披露したかった。そんな気持ちが伝わってくるパフォーマンスだった。
続いては、「扇子・オブ・ワンダー☆」。作詞は山北さん、作曲は若井さん、編曲は澁谷さんが担当しているオリエンタルテイストな楽曲だ。
間奏中に澁谷さんの口から「澁若山」の解散が発表された。これからは「若山」で活動をして欲しい、と。5人体制になってから「若山」の新曲が発表されるのだろうか。