春アニメ『やくならマグカップも』田中美海さん、芹澤優さん、若井友希さん、本泉莉奈さんインタビュー|実写パートは台本なしのフリートークだけ!?
陶芸ってかわいい
ーーこの作品は陶芸を題材にしていて、皆さんもすでに体験されたそうなので、この作品に携わった前と後で、陶芸のイメージがどんなふうに変わりましたか?
田中:人間国宝の方がいたり、職人技なんだなっていうのは重々分かっていたつもりなんですけど、いざやってみるとものすごく難しくて! 先生がやるとすぐにきれいになるんですけど、自分が始めたらへなちょこな器になっちゃう。本当に陶芸家の方ってすごいんだなって、身にしみて感じました。
でも、自分で作るという過程がすごく楽しくて、時間を忘れてやっていたりもしました。
ーー結構、集中できると言いますからね。
田中:その時は器のことしか考えていないから、すごく良い時間だなと思いました。
芹澤:マグカップとかお皿とかも作ったんですけど、それは実写パートのほうで放送されると思うので、楽しみにしていてほしいです。
私は、色が思ったよりかわいい色があって驚きました。勝手に茶色とか山吹色のイメージをしていたんですけど(笑)、パステルカラーとか、薄いピンクとかも結構発色がきれいで、かわいい! って心から思えました。
ーーそれは、若い人でも楽しめそうな要素ですね。若井さんはどうでした?
若井:正解もなければ、終わりもないから面白いんだろうなって思いました。だからこそ上達しても、毎回できる作品が違うし、ずっと続けられるんだろうなと思います。私も、何度も作りたくなりました。
本泉:陶芸自体は映画だったり漫画や小説で取り上げられていたので、すごく興味はあったんですけど、実際にやるとなると環境がないとできないので、敷居が高い印象があったんです。
私はお店に行って食器を見て楽しむのも好きなんですけど、実際に自分で作ってみたら、やっぱり愛着が湧いて。世界でひとつだけの自分の食器というのが、良いな! って思えました。売っているものと自分で作ったものの違いは感じました。
ーー撮影は岐阜まで?
若井:多治見市まで行きました!
ーーアニメでも、ご当地ネタが多いと思いますが、実際に行ってみてどうでしたか? 若井さんは岐阜出身ですよね?
若井:岐阜は地元ではあるんですけど、多治見は行ったことがなかったので、3人と同じ感覚でした。でも地元の友達は「多治見は岐阜の中でも洒落ているほうだから」と言っていたんです。実際そうだなと思うくらい、最先端な、インスタ映えする場所が多かったので「(多治見)やるな!」って思いました(笑)。風情もあるし、若い子が来ても楽しめちゃうような景色もあるんです。
ーーカフェとかもあるんですよね?
若井:おしゃれなカフェも多いんですよ!
芹澤:店内全部がプロジェクションマッピングのレストランとかね。やり手だった。
本泉:青山とかにありそうな、めっちゃおしゃれなお店だったね。
若井:私の地元にはなかったです(笑)。
ーー友達の言ったことは正しかった(笑)。
芹澤:そういうところもあるし、虎渓山 永保寺とかもすごく良かったです。国宝観音堂や国宝開山堂があったり、樹齢およそ700年の大イチョウがあったり。それもアニメで出てくるのかなぁ? 続編があったらかな?
ーーアニメと実写パートで同じ景色が出てくるところが、面白いですよね。
田中:姫乃と直ちゃんのおうちってお隣同士なんですけど、実際にモデルとなった建物も本当に隣同士で、見たまんまなんですよ。だから実際に見たときは感動しました。地元の方なら見たらすぐ分かるような、本町オリベストリートのあそこだ!って思うようなところにあるんです。
オリベストリート自体も、すごく素敵な場所だったので感動しました。ぜひ行ってみてほしいです。
本泉:町並みでいうと、モザイクタイルがたくさん貼ってあって、そこも映えるスポットだと思うんですけど、川にタイルが落ちているんですよ。それを私たちも拾わせてもらったりして……。大人になって、東京に出てきちゃうとそういう機会ってないので、すごく楽しくて、はしゃいでしまいました。
ーーなんだか、4人の旅番組みたいな感じですね。
全員:女子旅でした。
芹澤:台本がないんですよ。毎回カンペがずんずん出てきて。
若井:特に決まったこともなく。
芹澤:ずっとフリートークでした。
ーー4人での雰囲気は、どんな感じなのですか。
若井:気を使わない感じ?
田中:年も近いしね
ーー旅のエピソードというと? あらためて知ったことなどでもいいですが。
本泉:美海はめっちゃ甘いものが好きなんだなって旅で知りました。細いから、ご飯とかあまり食べないのかなと思っていたら、すごく食べていたので。
田中:スイーツは別腹なので!
本泉:美味しかったしね。そういう発見はありました。
田中:逆に本ちゃんは、辛いものが好きなんだなって思いました(笑)。
若井:あと、美海はよくお土産も買ってたよね。その都度その都度。
田中:お土産を買うために来ているくらいだった(笑)。そのくらい仕事感がなくて、すごく楽しかったんですよね。
ーーでも、そのほうが皆さんの素の表情が見られて、楽しいと思います。
若井:だいぶ素すぎて、映り大丈夫かなって(笑)。
芹澤:心配になるよね。ボケーッと見ちゃったりしてたから(笑)。
若井:カメラ回ってるの忘れてたな、みたいなね。
田中:本当にのほほんとした映像になっていると思います。
ーーアニメがAパートで、Bパートに実写「やくならマグカップも-やくもの放課後-」があるんですよね。となると雰囲気もちょっと違うのかもしれないですね。
若井:でも、風景は全く一緒なんで(笑)。
田中:それに実写パートのナレーションも私たちが代わる代わるやっているので、一体感はすごくある気がします。
ーーその中で、陶芸もしているし、観光もしているということですね。
芹澤:そうです。グルメ回、陶芸回、浴衣回とかもありますよ!
田中:ひたすら歩いて観光したり、陶器をみんなで買ったり(笑)。
本泉:めっちゃ買った!
芹澤:お皿買ったなぁ。ごはん屋さんでも陶器売り場が併設されていたりするんですよ。
本泉:散財しまくりました。そのくらい素敵でした!
ーーでは最後に、アニメの見どころも教えていただきながら、放送を待つファンへメッセージをお願いします。
本泉:前半のアニメパートでは、女子高生の和やかで儚い青春を見ていただきたいです。キャラクターごとに葛藤があって、その中で成長していく姿も見届けていただきたいです。そして実写パートでは、本当にこの場所があるんだ!って見比べられるので、そういうところも含めて、たくさん楽しんでいただきたいと思います。
若井:岐阜県民として、多治見というワードをいろんな人に広めていきたいです。岐阜は高山とかが有名で、多治見は知らない人も多いと思うので、このアニメを見て好きになってくれたらうれしいです。多治見を盛り上げよう!っていう感じです(笑)。
芹澤:女子高生たちがほわほわ青春しているのって、良いじゃないですか! その前半の「なんか良いなぁ」っていうところと、声優たちがただただ楽しんでるなっていう後半をたっぷり楽しんでほしい(笑)。ある意味深く考えず、30分見て楽しかったなって思える作品になっていると思います。私も多治見代表として、多治見を応援したいので、よろしくお願いします!
田中:30分まるまる多治見の魅力をガツンとお届けする作品になっています。ゆるふわな感じではあるんですけど、ハートフルだったり、女子高生らしい悩みが絡んでくるお話もあったりして、陶芸の魅力が十分伝わるアニメになっているんじゃないかなと思うので、地元の方も、多治見に行ったことがない方も楽しんで見てもらえたらうれしいなと思います。
ーーあとは、後半で田中さんが甘いものを食べているシーンも楽しんでもらいたいですね。
田中:きっとたくさん食べていると思います(笑)。
[取材・文・写真/塚越淳一]
TVアニメ『やくならマグカップも』作品情報
ストーリー
陶芸って、地味ですか?
脱サラした父親とふたり、幼い頃に亡くなった母の故郷、岐阜県多治見市に引っ越してきた豊川姫乃(とよかわひめの)。
母の母校に通うことになった姫乃はクラスメイトの久々梨三華(くくりみか)に誘われ、一緒にある場所へ向かうことに。
向かった先は陶芸部! そこで初めて母が伝説の陶芸家であったことを知り、姫乃は陶芸の世界に引き込まれていく-。
陶芸部のムードメーカー 久々梨三華(くくりみか)。
いつも部室に入りびたっている個性派女子 成瀬直子(なるせなおこ)。
有名な陶芸家の祖父を持つ、陶芸部部長 青木(あおき)十子(とおこ)。
個性豊かな仲間たちと繰り広げる、明るく楽しい陶芸ライフ! 陶芸に魅せられた女子高生たちによる、ゆるかわ陶芸ストーリー!
キャスト
豊川姫乃:田中美海
久々梨三華:芹澤優
成瀬直子:若井友希
青木十子:本泉莉奈
スタッフ
原作:プラネット・日本アニメーション
監督:神谷純
シリーズ構成・脚本:荒川稔久
キャラクターデザイン・総作画監督:吉岡彩乃
アニメーション制作:日本アニメーション
協力:岐阜県多治見市/一般社団法人多治見市観光協会/「やくならマグカップも」活用推進協議会
製作:やくならマグカップも製作委員会
◆やくならマグカップも こみからいず!マンガクロスにて連載中
https://mangacross.jp/comics/yakumo
アニメ公式サイト
アニメ公式Twitter(@yakumo_project)
ラジオ番組「やくならマグカップも~織部学園放送室~」放送中
放送局:CBCラジオ
放送日:1月9日(土)より毎週土曜日22:00~22:30
パーソナリティ 田中美海、芹澤優、若井友希、本泉莉奈
原作「やくならマグカップも」とは
◆フリーコミック「やくならマグカップも」
年4回発行予定
2012年 2月14日創刊
B5/カラー・モノクロ
発行部数:5,000部
*◆配布エリア**
・岐阜県多治見市内:公共施設、協力店舗に設置
・東京、名古屋、大阪:協力店舗に設置
【スタッフ】
たじくるプロジェクト
梶原おさむ、竹内英祐、田口直佳、志津裕紀、関口大輔、山崎綾子、奥村英介、紫村伸司
編集:やくならマグカップも制作スタッフ
発行者:株式会社プラネット