「ジョーが人のために生きる話」春アニメ『NOMAD メガロボクス2』ジョー/ノマド役・細谷佳正さん放送記念インタビュー
自分自身をアップデートさせていく
――改めてにはなるのですが、『NOMAD メガロボクス2』の見どころについて教えてください。
細谷: 前作の『メガロボクス』は、ジョーと仲間たちの人生が一番輝いている時期を切り取った物語だと思っています。
ジョーという男が、メガロニアに出場して勇利と闘うという目的を持っていて、それが最後まで一切ブレることなく物語が進んでいきます。ジョーは自分の目的の為に動いているけれど、最終的にその目的が仲間全員の目的になって行きます。
前作のジョーは全く曇りがない純粋な意志と魂を持って、その時の人生の目標に驀進している男でした。今作のジョーは全くそうではなく、自分を傷つけて責め続けています。とても酷く。
人って、大小限らず矜持があるじゃないですか。個人が大切にしている…誇りというのが近いのか…みたいなもの。その人の道徳性というか、その人をその人たらしめるもの。自分はこういう人間でありたいみたいなもの、というのが近いのかな。
――はい。ありますね。
細谷:それが徹底的に壊れてしまうようなことが、ジョーに起こってしまっています。
放浪しながら賭けボクシングの試合に出ているんですけど、それは自分を痛めつけるためにしているのだと感じました。勿論、元チャンピオンなので圧倒的に強くはあるんですけど、相手を殴るという行為は、『許せない自分』に対して八つ当たりをしている様にも、僕には感じられました。
前作のラストで、ジョーは勇利と闘うという最大の目的を遂げましたよね。
全ての人間がそうであるという訳ではないですけど、若い時の夢の達成って、とにかくその事ばかり、自分のことばかり考えて進んでいく期間ってあると思っていて。
でも、それが叶ってしまうと何をすればいのか、何の為に生きているのかわからなくなる時期もあるじゃないですか。自分の為だけに生きてきたけど、もう自分の為だけに生きるだけでは、それまでと同じモチベーションを保てなくなると言うか…。
僕と同世代の方にはもしかしたら伝わりやすいかもしれないんですけど、自分の為に生きる時期があって、社会に出て目的を遂げた後に、何の為に生きているのかわからなくなる時期があって、以前とはやり方が変わってきて、周りを見たら当然ですけど、自分一人では目的は遂げられなかったことに気付くじゃないですか?
そしたら周りの人達に感謝できるようになって、その人達が喜んでくれたら嬉しいし、自分の為に何かをするよりも、その人達が喜んでくれたり、良くなる為に何かをする方がやりやすくなって、周りが良くなっている事が自分にとっても心地よくなってきて、最終的には周りの環境を良くする為に自分が動いている瞬間が増えてくる、みたいな。
そういうのを思い出しながら観たら『いいなぁ』と思う人もいるんじゃないかな?と思います……ちょっと分かりにくかったですか?
――いえ!十分伝わってます。
細谷:『NOMAD メガロボクス2』は、ジョーが人としてアップデートされていく状況というか、そういうのは観ていて何か感じるものがあるんじゃないかな?と思います。特に男はそういうの好きだと思います(笑)。
勿論、女性の方にも是非楽しんで頂きたいですし、その感想を沢山の人にシェアして欲しいと思っています。
――ありがとうございました。それでは最後に、『NOMAD メガロボクス2』を楽しみに待っているファンの方へメッセージをお願いいたします。
細谷:何か堅苦しい事をお話ししてきましたけど、楽しみ方は人それぞれ自由ですし、前作を観てから今作を観て頂きたい気持ちはありますが、単純に『NOMAD メガロボクス2』を観てさえ頂けたら何でもありがたいので、是非よろしくお願いします。
――ありがとうございました!
[取材・文 川野優希 撮影/鳥谷部宏平]
読者プレゼント
オリジナルTVアニメーション『NOMAD メガロボクス2』の放送を記念して、
ジョー/ノマド役・細谷佳正さんのサイン入りチェキを抽選で1名様にプレゼントいたします!
応募期間:4月4日(日)〜4月10日(土)23時59分まで
【応募方法】
①アニメイトタイムズ公式Twitterをフォロー
②該当ツイートをRT
春アニメ『NOMAD メガロボクス2』放送記念❗️#細谷佳正 さんのサイン入りチェキを抽選で1名様にプレゼント🎁
— アニメイトタイムズ公式 (@animatetimes) April 4, 2021
【応募方法】
①@animatetimesをフォロー
②本ツイートをRT
【応募締切】
4月10日(土)23:59
▼インタビューはこちらhttps://t.co/qBAB8qEVIp #ATSP0401 #メガロボクス #MEGALOBOX
オリジナルTVアニメーション『NOMAD メガロボクス2』作品概要
【放送情報】
TOKYO MX:4月4日(日)より毎週日曜 23:00~
BS11:4月6日(火)より毎週火曜 24:30~
※放送日時は変更になる場合がございます。
【配信情報】
2021年4月より各配信サイトにて配信
【イントロダクション】
もう一度、夢を生きる――
肉体とギア・テクノロジーを融合させた究極の格闘技“メガロボクス”。
その頂点を決めるトーナメント“メガロニア”に、ギアを着けず生身の体で挑んだボクサー“ギアレス・ジョー”。最下層の地下リングからたった三か月で頂点へと駆け上がり、奇跡の優勝を遂げた伝説のチャンピオンの姿に人々は熱狂し夢を見た。
しかし、それから7年後、“ギアレス・ジョー”は再び地下のリングに立っていた。傷だらけの体にギアを装着し、自ら“ノマド”と名を変えて……。
原案となる『あしたのジョー』は日本における青春漫画の金字塔であり、ボクシングにすべてをかける主人公・矢吹丈の生き様を描いた作品。1968年から1973年まで週刊少年マガジン(講談社)にて連載され、多くの人々の間に共感を巻き起こし、不動の人気を確立した。
その連載開始50周年を記念して、2018年4月より放送されたTVアニメ『メガロボクス』は、『あしたのジョー』の作品世界を再構築し、近未来を舞台にギアを装着して闘う格闘技“メガロボクス”に関わる人間たちの熱いドラマを描き、挑戦的なオリジナル作品として人気を博した。
特にセル画風アニメを意識したレトロな画面作りが高評価を受け、米クランチロールが主催する“アニメアワード 2019”では最多となる8部門にノミネートされるなど、国内だけでなく海外ファンからも絶大な支持を得た。
3年ぶりの続編となる本作は、前作のメインスタッフ・キャストが再集結し、更なる結束で新たな物語を紡ぐ。
監督は『メガロボクス』で鮮烈なデビューを果たした森山洋。『LUPIN the Third -峰不二子という女-』『進撃の巨人』『甲鉄城のカバネリ』など数々の話題作でアートワークを担当し、その類まれなビジュアルクリエイティヴの才能は本作でも遺憾なく発揮されている。
脚本には『深夜食堂』をはじめとする映画、ドラマ作品で活躍する、真辺克彦と小嶋健作が再び名を連ね、新たに続く物語を情感豊かに描いていく。
音楽は国内外多数のアーティストとのコラボレーションやプロデュースの他、自身もドラマー、シンガーとして活動するmabanuaが担当。
前作ではブラックミュージックを取り入れた楽曲でジョーたちの生き様を浮かび上がらせたように、今作でも作品に寄り添う確かな音楽を紡いでいる。
アニメーション制作は、TVアニメ『あしたのジョー2』を制作した東京ムービー新社を系譜に持ち、『名探偵コナン』『ルパン三世』シリーズ等を手掛けるトムス・エンタテインメントが前作に引き続き手掛ける。
かつて、”ギアレス・ジョー“が果たした夢。その続きの中で人々は何を見るのか。
【STAFF】
原案:「あしたのジョー」(原作:高森朝雄、ちばてつや/講談社刊)
監督・コンセプトデザイン:森山 洋
脚本:真辺克彦・小嶋健作
キャラクターデザイン:倉島亜由美
サブキャラクターデザイン:金田尚美
ギアデザイン:形部一平
美術監督:河野次郎
美術監督補:古賀 徹
美術:スタジオ・ユニ
色彩設計:歌川律子
撮影監督:赤尾英美
撮影:T2studio
オフライン編集:今井大介
音響監督:三好慶一郎
音響効果:倉橋裕宗
音響制作:東北新社
音楽:mabanua
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作・著作:メガロボクス2プロジェクト
●オープニングテーマ:
「The theme of the NOMAD」(作曲:mabanua)
●エンディングテーマ:
「El Canto del Colibrí」(作詞:佐々木 誠 作曲:mabanua 歌:mabanua 字幕翻訳:真辺克彦)
【CAST】
ジョー/ノマド:細谷佳正
南部贋作:斎藤志郎
サチオ:村瀬迪与
勇利:安元洋貴
マック:宮内敦士
佐久間:小林親弘
白都ゆき子:森なな子
白都樹生:鈴木達央
アラガキ:田村 真
ボンジリ:落合福嗣(回想:れいみ)
サンタ:観世智顕(回想:種市桃子)
オイチョ:神戸光歩(回想:内藤有海)
チーフ:田中美央
マーラ:ニケライ ファラナーゼ
ミオ:日野佑美
リュウ:福西勝也
ほか