第一印象も、第二印象も、ずっと温かい作品! 春アニメ『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』ライカ役・本渡楓さん&ファルファ役・千本木彩花さんインタビュー
途中から別々になったアフレコ。それでもわかる皆の呼吸
――(インタビュー時は)放送まで間もなくですが、本編はご覧になりましたか?
千本木:まだ見られていないんです。でも、コンテを見させてもらったら前回のドラマCDのテンポ感が上手に落とし込まれていて感動しました。
本渡:ドラマCDはすごくテンポが良かったよね。
千本木:そうだよね。あのときも自分たちの掛け合いを好きな間でやらせていただきました。そういう意味でも、今回はアニメだからと無理に演技を変えることもなく、自然と進められました。
――ドラマCDのいいとこ取りというわけですね。
本渡:この作品は、返事をしたくなるまでのテンポ感が素晴らしいなと思っていて。ドラマCDのころに自由にやらせてもらったテンポ感がこうしてまたアニメにも活かせることができてすごく嬉しかったです。
尺の都合上、「今言いたいけど、もうちょっと待たないと」ということもあり得るのに、この作品はそこを自由にやらせてもらえています。あと皆さんのお芝居がすごかったです!
千本木:確かに!
――たしかに。アズサ役の悠木碧さんに関しては本当に大変そうだなとも(笑)。
本渡&千本木:(笑)
本渡:悠木さんはアズサはもちろん、彼女のモノローグや前世の相沢梓、ナレーションも担当していますからね(笑)。
――ほかのキャストの皆さんと掛け合いをしてみていかがでしたか?
千本木:田中美海ちゃん(シャルシャ役)とはドラマCDのころから合わせなくても合っている気がして。美海ちゃんが合わせてくれていたのかもしれませんが(笑)、リテイクも少なく、すんなり合わせることができました。そこはTVアニメでも変わらなかったので、ふたりで楽しく収録できました。
また、シャルシャの方が真面目な喋り方ではあるので、ファルファとの違いを出せればと思いつつ、ふたりしてママと呼ぶシーンもあるので、そこはこれまで培ってきた経験でやってきました。
――収録はみなさん一緒だったのでしょうか?
本渡:途中までは全員一緒に録ることができました。
千本木:ラスト2話くらいまでだよね。
本渡:そうですね……でも、逆に途中まで一緒に録れていたことは不幸中の幸いでした。やっぱりそれまでの掛け合いがあった分、別々になってもここはこう来るだろうなというのがわかるので。なんとなくでも皆の呼吸がわかっていてよかったです。
戦闘シーンは緊迫の……と思いきや?
――ライカもファルファもアズサのことが大好きですが、おふたりからご覧になってアズサはどう思いますか?
本渡:魅力しかないです。内面については一度人生を全うしているだけあり、皆より1周、2周は先を行く考えをしていますから。周りのキャラクターたちはなにかと暴走しがちなところがありましたが、そういうときに潔く、バラエティ豊かなツッコミを披露してくれて。アズサというよりも演じられる悠木さんが面白く暴走を止めてくれて、そういった姿がすごい好きです。
やっぱりアズサさんがいないとあのパーティーは成り立たないですよね。個性豊かな面々をあんなに上手にまとめ上げることができるのは彼女だけだと思います。
千本木:アズサはいい意味で闇がないです。誰かに呆れたりすることもありますが、根が優しいこともあって結局は優しく包み込んであげていて。皆はそこに信頼を寄せているからこそ、色々なものを彼女に預けて馬鹿なこともできますし、ときにはぶつかってもいけるのだと思います。
――人間だったころに自分が辛いと感じたことを他人には味あわせまいとする姿は、人として魅力的ですよね。
本渡:あんな人間性を目の前で見せられたら「アズサさん……!!」ってなっちゃいます。
千本木:そうだよね。
本渡:私でも「住ませてください!」って言っちゃいますもん(笑)。
千本木:そして本当に住ませてくれるもんね(笑)。
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