春アニメ『フルーツバスケット』The Final 草摩紅野役・梅原裕一郎さん|これからは自分の思うように生きてほしい【声優インタビュー第8回】
2021年4月より、テレビ東京・テレビ愛知・テレビ大阪ほかで放送中のTVアニメ『フルーツバスケット』The Final。
本作は2019年4月より新スタッフ&キャストにより全編アニメ化となったTVアニメ『フルーツバスケット』の最終章となっており、ついに“十二支の呪い”を軸に繰り広げられてきた物語が結末を迎えます。
アニメイトタイムズでは最終回に向けて、キャスト21名のメールインタビューを毎日連載でお届け! 第8回目は、常に慊人の側にいる草摩紅野役の梅原裕一郎さんです。
常に背後に何かを抱えている雰囲気を大切に
——The Finalで心を鷲掴みにされたシーンやセリフ、好きなシーンなどがあれば教えてください。
梅原裕一郎さん(以下、梅原):紅野が透に慊人のことを告白するシーンです。
紅野がそれまで独りで抱えていたものが溢れ、それでも慊人の傍にいることを選んでいると言う紅野の姿が、悲しく、とても印象に残っています。
アフレコの際も、感情の組み立てが大変でした。
——これまでのシーズンとは違い収録形式にも変化があったと思いますが、アフレコ現場の様子はいかがでしたか? 全シーズンを通して、ディレクションや演技面で気をつけたことがあれば教えてください。
梅原:僕は途中からの参加でしたが、穏やかな雰囲気の現場で安心しました。
収録形式が変わってしまいましたが、それまではみなさんと録っていましたし、掛け合いするキャラクター達はできる限り同じ時間帯に録るなどの工夫をしていただき、やりづらさはありませんでした。
紅野を演じるにあたっては、普通に話していても、どこか寂しそうな表情が多く、常に背後に何かを抱えている雰囲気を大切にしました。
——心優しい紅野はある意味、慊人という存在に囚われていましたが、「うおちゃん(魚谷ありさ)」と出会い変わっていきます。梅原さん自身、「慊人」と「うおちゃん」それぞれ紅野にとってどのような存在だと思いましたか?
梅原:確かに紅野は慊人に囚われていますが、紅野自身も慊人の傍にいるということが、自分の役目、生きている意味ととらえているので、ある種共依存という関係性だと思います。
もちろんそれが紅野個人にとって最良の選択ではなく、魚谷ありさと出会ったことでそれに気づいてしまったのだと思います。魚谷は紅野を引き上げてくれる存在で、あとは紅野が一歩踏み出すだけです。