夢に酔いたい人が多いんじゃないかな。それもちょっと理屈がある夢に――ささきいさおさんが語る、年齢や性別を超えてみんなに夢を見せてくれるアニソンの魅力│デビュー60周年記念スペシャルインタビュー【第3回】
アニソンはいろいろな可能性がある世界。今後も歌の中で様々な世界をお見せできたら
――デビュー61年目に突入し、挑戦したいこと、歌ってみたい曲など野望をお聞かせください。
ささき:こんなジャンルの曲やこんな作品の曲を歌いたいという希望は特にないですね。「この曲を歌ってください」とか「ささきさんの歌を聞きたいんです」と声をかけてもらえたら一生懸命努力して歌うけど、新しいことを求められても期待に応えられる自信もないし。もうそろそろいいかなとも思うけど、加山雄三さんが歌っている限りは「もう歳だからやめる」とは言いにくくて(笑)。
――ここまでのインタビューを読んでくれた読者の皆さんへメッセージをお願いします。
ささき:以前、畑 亜貴さんから『銀河鉄道物語』の主題歌「銀河鉄道は遥かなり」はいい歌だと言ってくださったことがあって、その意味がわかりました。
歌詞が素晴らしくて、「人はいつでも夢を抱いて限りある命をロマンに変えられるよ」とあるように、自分が好きなものや新しいものと出会えたら愛し続けたらいいし、それが自分にとって掛けがえのないものだと思えたら、そこからまた夢を持てばいいし。
アニメは夢が見られるもので、違う世界に入ったり、人生を歩めるし、アニソン歌手や声優は自分の世界にできる、そんないろいろな可能性を持っていると思うんです。アニメや声優、歌手のファンになることも素敵なことだと思うし、ずっと僕の歌を聞き続けてくれるなら、僕が描く世界の中で同じ景色を見たり、共感してもらえると思っています。
あと僕が言えることは「お互いに人生を頑張りましょう。この困難を乗り越えていきましょう」くらいかな。
その先に待っているであろう、希望や光を信じて。
[取材・文/永井和幸 撮影/鳥谷部宏平]
バックナンバー
▼第1回 「アニソン界のレジェンド」が歩んできた軌跡と今、そして未来を語る!
▼第2回 『ヤマト』と共に浮上してきた“アニソン界のレジェンド”の隆盛!
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