【#プリレタ独占取材第2弾!】 〝応援してくれる人が、たったひとりでもいてくれるなら──〟おしとやかなアナログ系お姫様アイドル『水茎あやめ』特別インタビュー【Princess Letter(s)! フロムアイドル】
※本記事は#プリレタ独占取材第2弾記事です。第1弾『雁矢よしの篇』、第3弾『金魚鉢たより篇』もあわせてどうぞ!
私立・常和歌学園(ときわかがくえん)。
それは『生徒のインターネット使用禁止』という独自の校則で知られる全寮制のトップアイドル養成学校。
その学園に通うアイドルの卵『水茎あやめ』は今年の春にポエトリーリーディングと呼ばれる、音楽に乗せて歌うように詩を朗読する楽曲を、他のふたりと共に公開し話題を呼んだ。
前回の『雁矢よしの』に引き続き、『水茎あやめ』にもアニメイトタイムズでは学園の協力のもとで独占インタビューの機会を得た。
前回の反省に倣って大量のハンカチを鞄に詰め込んで、今回もインタビュアー兼〝いちファン〟として会場へと向かった。
当日は別の予定を早めに終えられたため、荷物を先に置いて周辺を散策しようと取材場所に到着すると、なんとすでに会場の入り口に今回の取材相手である『水茎あやめ』さんが鞄と紙袋を手にした状態で立っていた。
アイドルに向いていないからこそ、想いは強くありたくて──
──こんにちは……水茎あやめさんですよね?
水茎あやめさん(以下、あやめ):あ、はい。はじめまして。水茎あやめです。
──本日の取材を担当するインタビュアーです。……あれ? でも取材まではまだ時間が……。
あやめ:私が後から到着したら失礼にあたるかと思い、早めに待っていようと。
──え、でも待ち合わせの2時間前ですよね!?
あやめ:はい。なので、中には入らず入口で待っていました。
──たまたま早めに着いてよかった……。というか、今日はインタビューだけですし、時間にさえ間に合えばそんなに早くなくてもいいですよ!
あやめ:そうなのですね。すみません、はじめての機会で分からないことが多く……気を遣わせてしまいました。
──いやいや、そんなに恐縮しなくて大丈夫なので! 良い子すぎる……ハンカチの量が足りるか心配になってきたな……。
あやめ:ハンカチ、ですか?
──あ、こちらの話です! せっかくですし、先にインタビューを始めてしまいましょうか。
あやめ:まだ時間になっていないですが、よいのでしょうか。私のことは気になさらず、ここで待っていますので。
──このまま立った状態で2時間も待たせたら、それこそあやめさんファンの方に怒られてしまいます!(笑) それに自分も始まるまで時間を潰す予定でしたし、逆に都合が良かったです。
あやめ:そうなのですね。色々とお気遣い、ありがとうございます。本日はどうぞよろしくお願いします。(深々と頭を下げながら)
──はい、よろしくお願いします!(そういえば、一体何時間前から待ってたんだろう……?)
応援してくれる〝あなた〟のためのアイドルに。
──(会場に移動して)それではあらためて、『水茎あやめ』さん、よろしくお願いします。最初に、自己紹介をお願いできますか?
あやめ:はい。水茎あやめと言います。常和歌学園の高等部1年生です。猫さんが、好きで……でも、触ろうとすると逃げられてしまうことが多いんです。いつかゆっくりと、その背中を撫でられたらなと思っています。
──以前からそのお話は聞いていたんですが、こうしてあらためてご本人の口から伺うと心に来るものがありますね……いつかきっと、猫と仲良くなれる日が来ますように……。
あやめ:ありがとうございます。あとはサウナも好きで、そのあとの水風呂や休憩と一緒に愉しんでいます。
──サウナが好きなのは若い女性では珍しいですね。何かきっかけがあったんですか?
あやめ:小さい頃、母に銭湯へ連れて行ってもらうことがよくあり、そこで教えてもらいました。母との想い出の場所でもあります。今でも学園寮に付属している温浴施設に本格的なものがあって、週に何度かは必ず入っています。
──サウナ付きの浴室! さすがトップアイドル養成学校、贅沢ですね。
あやめ:自然豊かな場所にある古い学校ではあるのですが、昔からある旧校舎と、新校舎の2種類があって。新校舎にはアイドル活動に関わる最新の設備も揃っているんですよ。
──なるほど。いつか学園にも行ってみたくなりました。あ、あとせっかくなので好きな食べ物とかも聞いて良いですか?
あやめ:はい。好きな食べ物は……しめ鯖と。
──しめ鯖。
あやめ:あとは和菓子なども。見目の細工の美しさについ見惚れてしまいます。
──あ、すみません。しめ鯖のインパクトが凄くて……和菓子もですが、チョイスが〝今の子〟らしくなくて素敵ですね。もちろん誉め言葉です。
あやめ:フォローいただきありがとうございます。
──とんでもない、正直な気持ちです。さて、そんなどこか古風なところもあるあやめさんですが「目指しているアイドル像」はどのようなものでしょうか?
あやめ:私が目指しているのは──私のことを応援してくださる方にとっての、アイドルでしょうか。
やや抽象的になってしまいますが……私、アイドルには向いていないって自分でも分かっているんです。それでも。そんなアイドルに向いていない自分のことを、たったひとりでも応援してくれる方がいるのなら。アイドルだと認めてくださる方がいるのなら。その人のためにアイドルで在り続けたいと思っています。
まわりの皆さんと違いアイドルとして輝くようなものも持っていませんし、不器用なので──ゆっくり、一歩ずつになるかもしれません。それでもこんな私を応援してくれる、その方のためだけのアイドルを目指して。私なりに進んでいけたらと思っています。
──健気ですね。。。今回も開始早々涙が止まりません。。。
あやめ:だ、大丈夫ですか? 私のハンカチ、良かったら──
──いえ、アイドルのハンカチを受け取るわけにはいきません……でも大丈夫です。こんなこともあろうと今回は大量のハンカチを用意してきましたので。お気遣いだけ有難くいただきます。
※水茎あやめが〝アイドルを目指すきっかけになった過去の秘密〟の物語──HPにて大好評公開中! こちらもハンカチ必携。
ふだんの生活から「今の時代に珍しいタイプ」
──ハンカチを鞄一杯に詰め込んできて良かったです。さて、次は学園生活について伺います。常和歌学園ならではの〝プライベートを含めたインターネット使用禁止〟という独自の校則、不便だったりしませんか?
あやめ:いえ。特には。
──でも、スマホがないと例えばだれかに連絡ひとつとるにしても……。
あやめ:ええと……実は私、もとから携帯電話を持っていなくて。
──そうなんですか!?
あやめ:はい。なのでこの学園に入学してからも、そのあたりの生活はあまり変わらなくて。
──アナログというかなんというか、やはり今の時代には珍しいタイプですね。
あやめ:話が広がらなくてすみません。
──いえいえ! むしろ「元から携帯を持っていない」という情報だけで興味深いです。逆に、スマートフォンが手に入ったら何かしてみたいことはありますか?
あやめ:そうですね、やはり猫さんの動画や写真をたくさん検索してみたいです。
──猫好きのあやめさんらしい、可愛らしい回答ですね。