夏アニメ『NIGHT HEAD 2041』小野大輔さん、島﨑信長さん、櫻井孝宏さん、小野賢章さん インタビュー|出会うべくして出会う“2組の兄弟”。キャストも似た者同士!?
霧原兄弟はウェット、黒木兄弟はサラサラ感!?
——霧原兄弟と黒木兄弟は“対”になっているとのことですが、ストーリー的にどのような違いがあるのでしょうか?
小野(大):やっぱり霧原兄弟は話が重いです。
島﨑:超能力を持っていることを最初から自覚していますからね。
小野(大):その力を制御できなくてずっと苦しんでいる。自分たちが何者なのかを本当に分かっていなくて自分たちのルーツを探します。自分たちが生きていない未来で目覚めてしまうわけなので、その時点ですでに重いんです。
島﨑:ただでさえ隔離されていて、“自分たちは世間から弾かれた者”と認識されてしまう。やっとその認識がなくなって認められると外に飛び出したのに、余計に排他されている世の中になっているんです。しかも、時代もよく分からない、知っている人は誰もいない、なぜか襲われる……本当に霧原兄弟は辛い境遇にあっています。
小野(大):霧原兄弟の情が深く重い関係性が、ストーリー上、表にずっと出ているんです。
——なるほど。
島﨑:霧原兄弟はお互いしかいないんですよね。黒木兄弟はその時代に生きている人なので同僚や友達、チームの仲間たちもいますし、普通に世の中という歯車の中で暮らしてきた2人だからこそ、霧原兄弟とはまた違いがあると思います。
小野(大):だって黒木兄弟、楽しそうに収録していましたもん。「良いな~」って見ていました。
櫻井:あはははは(笑)。
小野(大):最初のお芝居もより飄々としていましたよね。確かディレクションも“飄々と”という指示があって。櫻井さんの1番軽やかな部分が出ていたような気がします。
櫻井:ですね、黒木タクヤはアニキ感が強くてちょっとチャラいので、その特性を利用して全力でお兄ちゃんをしようと思いました。一方で霧原兄弟はウェットな感じというか……。
小野(大):嫌そうな顔をしないでください(笑)。
櫻井:なので、重たいウェットな部分は霧原兄弟に任せまして。
小野(賢):僕たち兄弟の担当はサラサラ感ですよね。
櫻井:そうそう。
小野(大):ちょっと羨ましい(笑)。
島﨑:(笑)。
櫻井:黒木兄弟は同じ特殊部隊のチームメンバー。いわば取り締まる側です。霧原兄弟は見た目から違和感を醸し出しているので、直ちにすぐに取り締まられそう。この世界においては不穏分子ですから。
まさに、出会うべくして出会う2組の兄弟。ただ、ストーリーの鍵を握るのは弟のほうになりそうな気がします。
——おっ そうなんですか!?
櫻井:霧原兄弟の能力もお兄ちゃんがサイコキネシス系で、弟がリーディング能力で相手の心を読み取る力を持っている。こういう設定からも、どちらかというと弟のほうがストーリーの軸になるような予感がしてます。
兄弟のキャストは似ているもの同士
——個人的に、キャストの兄弟の組み合わせにすごくワクワクしたのですが、それぞれ対となる兄弟のキャストを知った瞬間のお気持ちはいかがでしたか?
島﨑:黒木兄弟はもうお馴染みでしたよね。
小野(大):うんうん。何も心配ない、大丈夫だ!と。
櫻井:台本を確認するまでもなく大丈夫と思ったよね。
小野(賢):安心感がありました。
小野(大):あと、黒木兄弟を演じる2人はすごく兄弟感がある。
小野(賢):本当ですか!? 嬉しい!
櫻井:嬉しい!
一同:(笑)。
小野(大):なんでだろう……すごい同じ空気を2人から感じます。
島﨑:実際、今までも近い関係の役どころありましたよね?
小野(賢):共演は多いですけど、実は兄弟はないんです。
櫻井:確かに、共演は多いね。
小野(賢):ここまでがっつりと丁寧に兄弟を演じたことはありませんでした。
櫻井:うんうん。でも、小野(大)くんと島﨑くんも、霧原兄弟の雰囲気に合ってますよ。ちょっとな感じと言うか……ねぇ。
島﨑:なんで嫌な顔をして言うんですか(笑)。
一同:(笑)。
櫻井:どこか2人は端正ですね。
小野(大):品が良いということですか?
(背筋を伸ばして品良く見せようとする小野大輔さん)
櫻井・島﨑・小野(賢):あはははは(笑)。
小野(大):でもこの作品を通して、信長と似ている部分を感じました。
島﨑:僕も感じました! 最初にキャストを聞いたとき、兄弟を演じることがしっくりこなかったですもんね。
小野(大):そうそう。別の作品で一緒になったときは、お互いに会話できていないようなキャラクターだったり、敵になったりすることが多かったので、まさか兄弟だとは思っていなかったよね。
島﨑:今回、兄弟としてキャスティングされたということは、スタッフさんから見て何か兄弟的な要素があったから役をいただいたのかなと思いつつ、収録やインタビューでお話させていただく中で、「だから僕たちは兄弟になったのかな」と思いました。
小野(大):同じ同じ! すごく思った。良い意味でもダメな意味でも、僕たちは真面目なところがありまして。融通が利かないといいますか……(笑)。
一同:(笑)。
島﨑:4人で取材をしているときでも、僕たちと櫻井さんたちで喋る量がまったく違いますもん(笑)。
小野(大):それな!
一同:(笑)。
島﨑:どうしても話したくなるんですよね。
櫻井:そのままでいいんです。8:2くらいの割合でお願いします。
小野(賢):霧原兄弟は冷静、黒木兄弟は情熱です。
島﨑:あはははは(笑)。
小野(大):そうやってパワーワードを上手に使うのがずるい(笑)。
櫻井:僕たちはこういうのが良いんです。
小野(大):この2人は省エネだけどしっかり持っていきますよね。
櫻井:引っ掻き傷くらいは残しておきたいからね(笑)。
小野(賢):あはははは(笑)。
小野(大):お互いにないものがあって、それを補完し合っている部分もありつつ、似ている人同士で兄弟をやっているのが良いですよね。