May'n、鈴木このみ、『チームプラオレ!』が共演!「アニパチ-Anime Carnival- supported by OPENREC.tv」レポート&終了後インタビュー
2021年6月26日、「アニパチ-Anime Carnival- supported by OPENREC.tv」がTOKYO DOME CITY HALLで開催された。
Digital Doubleが主催する本イベント。
日本のアニメ作品を歌で彩り続けているMay'nさんと鈴木このみさんという2人の歌姫のコラボレーション。さらに2021年10月から放送開始予定のTVアニメ「プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜」から「チームプラオレ!」が登場。
この日が7人にとって初めてのパフォーマンスとなる。
どんなライブイベントになるのかと期待を膨らませていたが、まずはライブを見終わった感想から。
圧倒的な歌唱力が表現する世界観をこうも連続で魅せられると、正直この仕事をしている者でも書き方に困る。久しぶりの激しい刺激に言語化が追いつかない。
ステージこそが私の生きる場所なのだ。そんな感情がほとばしる歌姫たちのパフォーマンスに酔いしれるオーディエンス。例え、声を出すことはできなくともこの瞬間を精一杯楽しもうとする姿勢に胸を打たれた。
文末にはイベント終了後の9人にインタビューを実施したものを掲載しているので、こちらもお見逃しなく。
鈴木このみ「逞しく歌い抜く」
定刻になると会場が暗転。
「皆さんこんばんは!」とMay'nさん、鈴木このみさん、「チームプラオレ!」から相良茉由さんの3人が登場。
先日、「Digital Double」へのレーベル移籍をしたMay'nさん。今回、初となるDigitalDoubleのイベントのステージに期待を膨らませていたという。
3人のトークパートが終わると、SEが流れライブパートに突入。トップバッターは鈴木このみさんだ。
オープニングナンバーはTVアニメ『 ロクでなし魔術講師と禁忌教典 』オープニングテーマ「 Blow out 」。
「行くぞ!アニパチ!」
ペンライトで真っ赤に染まる会場。前述した通り、客席が声を出せない状況はまだまだ継続しているわけだが、その分のエネルギーを拳に込めている客席を見ているだけで胸にグッと来る。
2曲目は「Nice to Me CHU!!」。イントロからクラップが鳴り響き、ペンライトが左右に大きく揺れる。
「声は出せませんが、拍手で楽しんでいきましょう!」まだまだ制限の多い状況の中でも120%盛り上げる。
そんな気持ちが会場の端から端まで届いたところでMCを挟み「世界は疵を抱きしめる」、「舞い降りてきた雪」へ。
いやはや。何というかステージを見ていると同時に執筆が全くできない。
鈴木このみさんの高音のロングトーンで何度も鳥肌が立ってしまう。
ただ、こんな美しい歌声を響かせている鈴木さんだが、2020年12月1日より声帯結節の手術治療のためしばらく休養することを発表していた。約1ヶ月後となる2021年1月7日、活動を再開。
復帰のタイミングで公開された彼女のブログにはこう綴られていた。
「歌がない生活は、1ヶ月でも とても物足りなくて心許なかったです」
その時の不安な気持ちが薄れるほどに充実した歌手生活を送ることができているとステージで語った鈴木さん。
新しく始まる歌手人生は「逞しく歌い抜く」そんな気持ちを込めたのがTVアニメ『蜘蛛ですが、なにか?』のオープニングテーマ「Bursty Greedy Spider」。
作詞・作曲を手掛けたのは草野華余子さん。疾走感とあるメロディとパンチの効いたアレンジ。ここに鈴木さんの爆発力のあるヴォーカルが重なり、圧倒されるような仕上がりになっていた。
復活のタイミングで生まれた「Bursty Greedy Spider」。「新しい声を手に入れた鈴木さんの相棒」としてこれから長く愛される一曲になるはずだ。
「チームプラオレ!」が 『ハレ、のちドリーミンぐっ!◯』初披露
鈴木このみさんのステージが終わると「チームプラオレ!」の7人が登場。
左から青山吉能さん(小野 真美役)、北守さいかさん(鷺沼 梨子役)、本郷里実さん(清瀬 優役)、増田里紅さん(水沢 愛佳役)、相良茉優さん(水沢 彩佳役)、汐入あすかさん(高木 尚実役)、森山由梨佳さん(柳田 薫子役)。
この日の会場には作中に登場する「ドリームモンキーズ」のユニフォームを着たファンの姿が。
アニメのスタートは2021年10月。すでにファンからの熱視線が注がれるコンテンツとして注目を集めている。
全員の自己紹介が終わると、「初ステージ」の話題へ。
実は今回のステージが北守さいかさん、本郷里実さん、増田里紅さんが人生で初めてパフォーマンスを披露するステージとなる。
披露する楽曲は『ハレ、のちドリーミンぐっ!◯』。
TVアニメ「プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~」の作中にある「ビクトリーダンス」で披露されるという。
※ビクトリーダンスはアイスホッケーの試合に勝った時のパフォーマンスらしい。詳細はアニメの放送を楽しみに待ちたい。
フレッシュで瑞々しいパフォーマンスが終わると新情報の発表へ。
青山吉能さんの口から「プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜」のオープニング主題歌が発表された。
「タイトルは『ファイオー・ファイト!』。作詞は只野菜摘さん。作・編曲は田中秀和さん!圧倒的!優勝!!神曲!!!なので期待していて下さい!」
続いて、エンディング主題歌のアーティストも発表に。なんとこの日のステージで共演したMay'nさんが担当するという。
タイトルは「オレンジ」。作詞・作曲をMay'nさん自身が手掛け、編曲・サウンドプロデュースには今井了介氏を迎えた楽曲となっている。
また、現在制作中のゲーム『プラオレ!~SMILE PRINCESS~』主題歌を鈴木このみさんが担当。タイトルが『Glorious Day』に決定したことも発表された。
ここでMay'nさん、鈴木このみさんが登場。2人が楽曲に込めたメッセージを語った。
May'n「『オレンジ』は『プラオレ!』のテーマカラーでもあり、軸となっているドリームモンキーズの青春を彩る楽曲にしたいなと思いました。(『オレンジ』は)エンディングなので、練習後だったり、いろんな気持ちが生まれる帰り道。そんなシーンが思い浮かぶような音楽になればいいなと思っています」
鈴木このみ「栄光を掴む意味での『Glorious Day』。一日一日頑張ってきたその日、その日が全て素晴らしい日だった『Glorious Day』にも繋がるといいなと思っています。私もゲームプレイ楽しみにしています!」
May'n「あなたのために歌わせて下さい。『未来ノート』」
「ここからはラストスパートになります。カモン! May'nダンサーズ! (みんなの)拳や手、毛穴からパワーを感じてきました。今日はみんなの分までちゃんと私が歌います。『graphite/diamond』」。
蒼く染まる会場でMay'nさんのパフォーマンスははじまった。この日、同じステージに立っている鈴木このみさんを含め、多くのシンガーたちに影響を与えたMay'nさん。
僕の目の前にいるのはデビューから16周年という時間と共に大きく進化を遂げている現在のMay'nさんはとてもパワフルで丹田にグッと来るような情熱的な歌声。
どこかノスタルジックな気持ちにさせる歌声の力は、僕自身の16年が鮮明に思い浮かぶような感覚にさせられる。
「You」の後は、6月30日にリリースされたアルバム「momentbook」に収録された新曲へ。
まずは「place roulette」。サビに突入するとオーディエンスが天へ手をのばす。その雰囲気が、心地よくて思わず笑みがこぼれてしまう。サビを歌い終わると「ありがと!」とオーディエンスへの感謝も忘れない。
「めっちゃ綺麗だった!ありがと!」
続いては、アルバムのリード曲「Walk with moments」。間奏中、会場がクラップの音で包まれた。声が出せないのであれば、音でアーティストのパフォーマンスに応える。
歌唱後、May'nさんは「みんなの手拍子が入って完成する曲にしたかった」と制作時を振り返った。そういった仕掛けがあって生まれた一体感がとても美しくて健気でとても印象深い時間になっていたように思う。
「あなたのために歌わせて下さい。『未来ノート』」
最後の曲は「未来ノート」。「momentbook」の11曲目(最後)に収録されている楽曲だ。
作詞・作曲を手掛けたのは大石昌良さん。真っ直ぐで明るい歌。いや、『未来ノート』は元気をくれる楽曲だった。