2021年8月前半の総括(ノスタルジー)|青山吉能『みずいろPlace』#29
25歳、夏。
・・・なんてことはなくて。
感情をmp3化できないことがわたしであり、わたしの良さであったのですが、最近は、なんたらも突き通せば真実になると言いましょうか、あのとき解凍した気持ちを何度も何度もレンジで温め続けていくうちにどんどん小さな爆発が起きて、かつての形とは変わっていってしまっている気がします。いよいよmp3になってきてしまっているということです。だのにファイルは整理できていなくてごちゃごちゃにいます。
ずっとずっと前に、同郷の方にお会いした時のこと。こっちで熊本出身の方に出会う機会ってあまりなくて、それはもうウキウキであらゆる引き出しからいろんな熊本話を持ち出しました。
しかし、わたしの熱量が10だとすると相手方は6くらいで。わたしの話すことにも、「そうだったっけ?」とか「もうあんまり覚えてないな〜」とか。思っていたより熱いリターンがこなくて、さっぱりしてる方なのかなあと思っていました。(熊本の人間は皆すこぶる熊本人LOVEだと思っている)
25歳、夏。まさにその状況にいます。まさかこのわたしが、あの青く輝かしく柔くかけがえのない日々を「あまり覚えていない」という日が来てしまうなんて。
ジョイフルでのテスト勉強の日々も、ピロティで飲んだリプトンの味も、全部だんだんと灰になろうかとしています。
あのなんでもなかった人生を「青く輝かしく柔くかけがえのない日々」として覚えてしまったがために、その言葉の衣から出られなくなってしまいました。
学生の形というものはすぐに移り変わっていく。市内の学生たちがもう交通センターを利用していないように、メールではなくLINEが主流になったように。
現在を学生として生きる皆さんには、今しか生きられないその称号をなんとなくでもいいので覚えて生きていってほしいです。
そしてその思い出がzipで脳内に保存できている人はわたしにAirDropしてほしいです。
懐かしく思う故郷が、本当に存在していたものだったのか。とても恐ろしいことです。
だからこそ、アルバムやビデオ、日記なんかはとても大切な資料になります。
わたしのYouTube生配信ではおなじみになった、幼い頃のよぴぴたち。あれは全て両親が大切に大切に撮った写真を現像して、年代別にアルバムを作って、きちんとしまっておいてくれた賜物なのです。
そして、母の味。これも色褪せないものです。
「しいたけのこ」という母の謎の創作料理から、母が作ったものでしか味わったことのないあの卵焼き。今でこそ普通に仕出し弁当の卵焼きも食べられるようになりましたが、母味の卵焼きがあまりに絶品すぎて最初は受け付けられませんでした。
昔、イベントでそのレシピを来場者全員にお配りしたこともありましたね。
めんつゆに砂糖にマヨネーズ、作ってみた方もいらっしゃるかな。
きっと皆さんからしたら慣れない味かもしれませんが、わたしはこの卵焼きしか好きじゃないといってしまえるくらい大好きです。
ああ、そうだ。
「卵焼きにめんつゆと砂糖とマヨネーズをいれても、美味しいと言ってくれる方がタイプです。」
今度からこう言おう。
それではこの辺りで終わります。
さようなら。
青山吉能
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編集担当:川野優希