僕の場合、子供が僕を好きになっちゃんですよね——【2.85次元】教育番組パロディショー『うたってにこりん☆』より新時代の“うたのおにいさん”を演じる和合真一さん&佐奈宏紀さん インタビュー
今回で初共演の二人。お互いの印象は?
——“うたのおにいさん”を経験して身につけたこと、成長した部分はありますか?
和合:短期間で撮影をしたので、集中力が高まりました。ドラマの撮影やパロディパート、歌、踊りなどやることがたくさんあってエンターテインメントを凝縮した感じでしたので、各々が舞台で経験してきたものが活かされて、全体的に円滑に進んだと思います。
佐奈:僕は、人を楽しませるためにはどうすればいいのか、エンターテインメントについて改めて考えることができました。普通のお芝居をやっているときは自分の感情を発散せず、自分をうまく隠して伝えることが味だったりするんです。
でも、『うたにこ』はまさにキラキラしていたり、ハッピーなパワーを発散したりすることが求められていたので、そのためにはどうすればいいのか自分で考えました。
ただ、子供と接するときはもう少しやさしい声で寄り添う姿勢が必要で、これはこれで技術が必要なんだと、これまでとは違う視点で勉強になりました。
和合:設定がある中でそれを表現していかないといけないから、より一層難易度は上がったよね。
佐奈:歌とドラマパートの差を見るとすごく面白いですよね。さっきまですごく喧嘩をしていたのに、「にこにこにっこり~ん♩」ってやってるという(笑)。
これぞ、うたのおにいさんの世界というか、本物のうたのおにいさんも裏ではいろいろとあるんだろうな、と思いましたし、そういう意味で切り替えや表現の幅が成長したと感じます。
——子供との接し方で参考にしたことや意識しことなどはありますか?
和合:あまり意識はしませんでした。それこそ、幼少期は「おかあさんといっしょ」などで育っていたので、自分の記憶の中で印象に残っている振る舞いができれば良いな、と。
改めて見ちゃうとその記憶が書き換えられちゃいそうで嫌だったというか、幼少期でしか吸収できないものは思い出として記憶に強く残っていると思うんです。なので、子供に対する接し方は特別意識しないようにしていました。
佐奈:僕は、実際にお会いした素敵な保育士さんを参考にしました。昔、ある雑誌の企画で保育士を体験させていただいたことがありましたが、そのときにお邪魔した保育園の先生がすごく素敵だったんです。
男性の保育士さんだったんですけど、子供たちの相談に同じ目線でのっていて。居酒屋で喋っているくらいのテンションで、子供たちの機嫌を取るのではなく対等に喋っている姿が素敵で、僕もそうありたいなと思って『うたにこ』に挑みました。
大人と子供という関係が生まれるのが嫌だったので、子供たちとお絵描きしりとりで遊んだときは対等に接することができてすごく楽しかったです。
——本当にすごく楽しそうでしたね。和合さんは子供たちと川柳で遊んでいましたが、撮影はいかがでしたか?
和合:僕は逆に気をつかいまくりました。どう褒めよう、どう締めようとずっと考えていたので、頭はフル回転でした(笑)。
——ちなみに、お二人は今まで共演したことは……?
和合:共演はこれが初だよね。
佐奈:そうですね。
和合:プライベートでは知っていたんですけど、共演は『うたにこ』が初めてでした。
佐奈:実は、お会いする前から和合さんの噂を聞いていて。
和合:噂!?
佐奈:「変わっている」「癖が強い」という噂を聞いていたんですけど、とても真面目な方で。営業妨害になるかもしれませんが(笑)。
和合:別にふざけてやっているわけではなくて、僕は普通の人間なんです。ただ、運転手が運転を間違えると変な方向にいっちゃうだけで(笑)。
佐奈:あはははは(笑)。エンタメですね! 人を楽しませているときも和合さんなんですけど、2人でいるときの普通の真面目なおにいさんも和合さん。
和合:うんうん。相手が真面目だと真面目にしますし、ふざけているとふざけます。
佐奈:2人で会って話をしてからの『うたにこ』だったので、人を楽しませるためにギアを上げてる和合さんを見て見習わなきゃ!と思いましたし、プライベートとのギャップはもちろん、仕事に対する姿勢が素敵だなと思いました。
和合:嬉しい。ありがとうございます。僕は、たとえ、視聴率1%でもそのために全力を尽くしたい精神でやっています。ここはちゃんと記事に書いておいてください(笑)。
佐奈:あはははは(笑)。
和合:佐奈ちゃんは良きムードメーカーで場の雰囲気をほっこりさせてくれますし、営業妨害になるかもしれませんが、根は本当に真面目なんです。そこも含めて彼の魅力ですし、好かれる人なんだなぁと現場を通してわかりました。
——共演前からご飯に行っていたとおっしゃっていましたが、事前にプライベートを知ってからお仕事で共演するのは珍しいですよね。
和合:僕は8割そうですね。珍しい路線を常にいっています(笑)。
佐奈:誰に聞いても「和合ちゃんね!」と和合さんのことを知っているんです。
和合:全然初めましての人なのにゲストとして呼ばれることもあって。プライベートで会う前に番組で会いたかったという人もいました(笑)。