声優
『ヒプマイ』2nd D.R.B 山田一郎役・木村昴インタビュー

『ヒプノシスマイク 2nd D.R.B「Buster Bros!!! VS 麻天狼 VS Fling Posse」』Buster Bros!!!山田一郎役・木村昴さんインタビュー|「これで勝てるっていうラップをちゃんと録りたかったんですよ」

やっぱり勝ちたかったから

ーー先程も少しお話されていましたが、今回のCDには「SHOWDOWN」が収録されます。歌の収録はどうでしたか?

木村:レコーディングはとにかく気持ち優先で、声を荒げることが気合いの現れじゃないところを見せたかったというか。とにかく気持ちを作っていくことを大事にして、「勝ちたい」もそうだし、「Buster Bros!!!の凄さを伝えたい」とか、そういう臨み方をしました。

レコーディングの時にディレクションでも言われたのは、「なんか一郎が、今までにないくらい気合いが入ってて良い」ってこと。

曲によっては余裕を見せたり、力を込めることもあるんですが、どちらかというとこれまでの一郎は、相手を睨みつけて戦う感じでしたよね。ハートから力を込めてラップするっていうのが今までの一郎にはあまりなかったんです。

だからこそ、「気合い入ってるね!」みたいに言われたのが印象的でしたね。ライブバージョンだと目の前に相手がいるし、生演奏とかでテンションも上がっているから声を荒げて戦うみたいな感じになったんですけど、声を荒げてとにかくガッツで押し切るみたいなのとはCDは違うんですよ。

そのガッツを持ちつつ、言葉にそのバイブスを乗せるっていう感覚なのかな。 CDでは「うわーっ」って叫んでる感じにはならないんですよ。レコーディングは気持ち優先でやったって感覚ですかね。

ーーこれまでと違ったというのは、なぜそういうマインドになったんですか?

木村:やっぱり勝ちたかったからじゃないですかね。

ーーやはりそれに尽きますか。

木村:Buster Bros!!!としてはスキルで勝ちたいっていう想いもあるんです。ラップが上手いとかもそうなんだけど、曲を聴いてくれるみんなに「Buster Bros!!!は気合いが違うね」って思ってもらえたら嬉しいなっていつも考えているんです。だから、レコーディングから本気で臨んだ感じですね。

収録前から「勝ちたい、勝ちたい、勝ちたい……」「これで決まる、このレコーディングで決まると言っても過言ではない」って思っていたから、勝つラップを、これで勝てるっていうラップをちゃんと録りたかったんですよ。

ーーある種、『ヒプマイ』という作品のあるべく姿になれたという感じかもしれません。

木村:そんな気はしますね。それは、どのディビジョンからも感じ取れたことだから、みんなの本気具合が楽曲からも滲み出ていますよ。

ライブでは、それがより一層感じ取れたから、どんな結果でも悔いはないって感じでしたね。

ーーその答えを聞いて納得しました。クルーたちの気持ちと作品のコンセプトが一致しているような感じ。

木村:そうだと思います。レコーディングってひとりずつやるから、各々の、その気合っていうのはCDにあって、ディビジョンごとのクルーの気合いっていうのは、ライブに込められてたと思うので。そういう目線でもジャッジしてくれたら面白いのかなと思います。

ラップ大好き少年がステージで共演するということ

ーーせっかくなのでこの質問も。Dragon Ashっていうことで、世代だと思うんですが、思い出があれば……!

木村:Dragon Ashさんはね、「Fantasista」はめちゃくちゃ聴いたな〜と。ラッパ我リヤさんが参加した「Deep Impact」でもやられましたね。バンドかと思ったらめっちゃラップすんじゃーーん! みたいな。

ーー懐かしい!

木村:元々「Grateful Days」が大人気で、バンドとしても大成功してて。バンドでありながらラップに特化してるとか、バンドにDJがいるとか新しかった。

ーー当時は斬新でしたね。

木村:そう。途中でダンサーさんが加入したり、「Deep Impact」「Fantasista」の頃はド真ん中で無茶苦茶聴いてました。

Kjさんでいうとその後にね、Steady&Co.ですよ。「春夏秋冬」とかあの辺りがぶっ刺さりまくりのど真ん中なんですよ。

今回のライブで、楽屋挨拶に行った時に、それが頭の中を駆け巡ってて。

 

ーードキドキですね……!

木村:「Fantasista」、「Grateful Days」、Steady&Co.、「春夏秋冬」……あのKjさんだよなぁ……! みたいな(笑)。

楽屋に行って、「Buster Bros!!!です! よろしくお願いします!」って挨拶したら、「おお! よろしく、すげえ本物じゃん! あのキャラの声やってよ〜」ってなって。1フレーズ言ったら、「やば!」みたいに言われて(笑)。「めっちゃテンション上がったわ! 頑張るわ!」って言ってくれて……。

……嬉しかったです(笑)。

ーーめっちゃ小並感じゃないですか(笑)。

木村:あはは(笑)。ただのファンとして、やっぱり嬉しかったですよ(笑)。

ーーひとりのラップ大好き少年がステージまで上がって、憧れの人と共演するまでのサクセスストーリーですよね。僕らはそれを間接的に見ているわけですから。

木村:いや~。キングレコードのみなさんとか、『ヒプマイ』のチームのみなさんがすごくいい夢を見てくれているからですよ。その夢を叶えるために僕らも頑張れる。

コロナで大変だったと思うけど、そんな時期でも夢を諦めず、面白いことを常に考えているのが伝わってくるんです。携われているみなさんのおかげで、僕もラップ・ドリームを見させてもらってるっていう感じだから、非常に楽しいなあという感じですね。

夢は語るのはタダですから、「こんなことやりたいね!」みたいな話はいつもしているんですよ。その夢がいつか叶って、応援してくれているみんなにも披露できる日が来るといいなって思っています。

ーーまだまだ夢の続きですね。

木村:そうですよ、夢の続き、夢の途中。まだまだこれからだって感じ。大勢のラッパーさんが今まで参加してくださったから、次はどなただろう、とかも考えちゃいますよね。楽しみです。楽しみがいっぱい。

個人的に参加してほしい方もいっぱいいますし、いつか実現したいですね。夢は尽きません。

ーーこれからも応援させていただきます。

木村:ありがとうございます。これからも楽しみにしていてください!

[インタビュー/石橋悠]

 

1989年(平成元年)生まれ、福岡県出身。アニメとゲームと某王国とHip Hopと自炊を愛するアニメイトタイムズの中堅編集者兼ナイスガイ。アニメイトタイムズで連載中の『BL塾』の書籍版をライターの阿部裕華さんと執筆など、ジャンルを問わずに活躍中。座右の銘は「明日死ぬか、100年後に死ぬか」。好きな言葉は「俺の意見より嫁の機嫌」。

この記事をかいた人

石橋悠
1989年福岡県生まれ。アニメとゲームと某王国とHip Hopと自炊を愛するアニメイトタイムズの中堅編集者。

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≪収録内容≫
01.SHOWDOWN
(イケブクロ・ディビジョン“Buster Bros!!!”、シンジュク・ディビジョン“麻天狼”、シブヤ・ディビジョン“Fling Posse”によるバトル曲を収録)
作詞:Kj・invisible manners(平山大介・福山整)
作曲・編曲:Dragon Ash

02.Hoodstar +

03.2nd D.R.B NON-STOP DIVISION MIX
remixed by DJ U-ICHI
(2nd D.R.B CDシリーズに収録された各ディビジョン曲のメガミックス音源を収録)

◆『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』公式サイト
◆『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』公式Twitter

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