内田彩さん「Canary Yellow」インタビュー|人と人とのつながりや物語を見ながら聴いていただくと、もっと作品も楽曲も好きになる
温度感が上がったような感じの楽曲
ーーありがとうございます。それでは今回の新曲について伺わせて下さい。「Canary Yellow」。今回もhisakuniさんが作詞・作曲を担当されています。
内田:『やくも』第1期のエンディングテーマの「Pale Blue」を踏まえて「Canary Yellow」があります。色で言えば淡いブルーから明るめの色の濃いイエロー。ちょっと元気な感じというか、温度感が上がったような感じの楽曲になっていますね。
『やくも』の1期は主人公の豊川姫乃ちゃん(CV.田中美海さん)が陶芸と出会ったり、仲間との触れ合いが印象的でしたよね。それが、ちょっとずつ成長して広がったものが2期で更にそれぞれのお話に分岐していきます。
「Pale Blue」から成長した印象を与える曲でもあるし、対になっているような曲でもありますね。
ーー「Pale Blue」の明確なアンサーソングではないけれども、詩の世界で関連性がある形なんですね。「Pale Blue」では「うそぶいて」いる君がいて、「Canary Yellow」は主人公がうそぶいていたり。
内田:楽曲の印象だけで言うとそういった解釈が自然ですよね。ここに『やくも』を加えた見方をするとグッと深みが増しますよ。2期は前回の土台にキャラクターや設定がまた追加されてそれぞれのお話が深まっていきますので、広がりもすごいと思います。
ーー少し脱線して『やくも』の話になるんですけど、第1話で登場した内田さん演じる松瀬理央ちゃん。最初、内田さんが演じているって分からなかったんですよ。
内田:私ですよ!(笑)。
ーー感服しました。本当に振り幅が凄いですよね。今回、声優としては松瀬理央と真土泥右衛門(※以下泥右衛門)、そしてEDテーマの「Canary Yellow」までを担当していますが、声優さんに詳しくない人は絶対同じ人が担当しているって気づかないだろうなって。
内田:確かにキャラクターも歌も全然違いますからね(笑)。原作では松瀬ちゃんについて触れているストーリーがまだそんなに描かれていないので、楽しみにしていて欲しいです。
ーー松瀬さんは1話時点だと台風のような感じでしたね。
内田:ええ。いきなり出てきて「あなた応募しなさい!じゃあね!」みたいな。一方的に十子先輩(青木十子 CV.本泉莉奈さん)に気持ちを告げて部室から出ていく感じだったんですけど。
これから十子先輩に対して松瀬ちゃんの思いが語られていくのですが、ここに「Canary Yellow」の世界観を重ねて楽しんでいただくとより深みが出ると思います。
後は、お母さん(土岐川 姫菜 CV.小澤亜李さん)ですね。2期はお母さんのお話も本当に沢山出てくるので。そうした人と人とのつながりや物語を見ながら楽曲を聴いていただくと、もっと作品も楽曲も好きになっていただけると思います。
ーー「Canary Yellow」のレコーディングで大変だったことやチャレンジしたことはありますか?
内田:「Canary Yellow」は1期のED「Pale Blue」とちょっと関連していて、違う視点で同じ作品を見ているという楽曲です。なので、「Pale Blue」と違った感じのアプローチで歌いたいなって思いがありました。全然違う人を演じる気持ちで歌いましたね。
みんなに聴いてもらう、私の気持ちを届ける
ーー続いては、カップリング曲の「KANRANSHA」について。まず、ローマ字のタイトルが印象的でした。
内田:そうなんですよ。最初は漢字の「観覧車」でした。でも「漢字じゃない気がする」って話になってローマ字になりました。
ーー「KANRANSHA」はオシャレな楽曲に仕上がっていましたね。
内田:はい、表題の「Canary Yellow」はhisakuniさんが手掛けているので、私も聴いていてこれこれ!ってなるような楽曲。なので、カップリングは全然違う私を出したいなって思いがありました。
hisakuniさんの楽曲が私の王道だったら少しイメージから外れたところにある曲も歌いたいなって。「KANRANSHA」は歌詞の言葉遊びなどが面白い仕上がりになっているので、沢山聴いていただきたいです。英語の発音頑張ったので、そのあたりも注目して欲しいですね(笑)。
ーーありがとうございます。では、改めてライブのお話について。「AYA UCHIDA 5+2 ANNIVERSARY LIVE」がパシフィコ横浜と高崎芸術劇場で開催されることが発表されました。
内田:そうですね。いっぱい待たせてしまってごめんなさいという気持ちです。
ーーそういう溜まった気持ちが爆発するんじゃないですか?
内田:そうですね(笑)でも、年末年始でまた状況が悪い方に変わらないことを願うばかりです。
ーーライブについては今から作り上げていくと思うのですが、今の気持ちはいかがですか?
内田:まずは、ライブのコンセプトをしっかりと決めたいなって思っています。実はまだ、どういうライブにしようかなって迷っていて。幻の5周年を大切にしつつ、そのまま開催するわけにもいかないですし。この2年間で私が感じたことを盛り込んだうえで、今の状況を鑑みつつ...。構成の悩みどころが沢山あります。
みんなに聴いてもらう、私の気持ちを届ける。そんなライブになればいいなって思います。
ーーありがとうございます。では、最後にアニメイトタイムズの読者へメッセージをお願いします。
内田:今回は「Pale Blue」に続いて「Canary Yellow」で『やくも』のEDテーマを担当させていただきます。リリースされたタイミングでまたイベントもありますし、皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
オンラインのイベントも前よりずっと多くなったので、こういう中でもより楽しいことを増やしていきたいです。「Canary Yellow」もカップリングの「KANRANSHA」も色々こだわって作ることが出来たと思うので楽しんでもらえたら良いなと思います。
ーーありがとうございました!
【取材・文 川野優希】
「Canary Yellow」CD情報
初回限定盤
¥2,090 (税込)
通常盤
¥1,430 (税込)
<CD>
1 Canary Yellow 作詞・作曲・編曲:hisakuni
アニメ「やくならマグカップも 二番窯」EDテーマ 2 KANRANSHA 作詞:螺子アリサ・Yocke 作曲・編曲:Yocke
3 Canary Yellow (Instrumental)
4 KANRANSHA (Instrumental)
<DVD>
1 Canary Yellow Music Video
2 Canary Yellow Music Video Making