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秋アニメ『暗殺貴族』高田憂希&下地紫野インタビュー

秋アニメ『世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する』タルト役・高田憂希さん&マーハ役・下地紫野さんインタビュー│ルーグ様は罪深い男……!? おふたりからルーグへの印象とは

ルーグ様は罪深い男? そう語る理由とは

――これまで放送されたエピソードのなかで印象的だったシーンを挙げるとするなら?

高田:第8話でマーハちゃんがルーグ様に気持ちを吐露するシーンは、同じ気持ちになりましたね。タルトちゃんとマーハちゃんって同じ気持ちを持ってルーグ様に接しているところがあると思います。好きだと言っているディア様の存在もお互い知っていますし、でもそんななかでも彼への想いが止められない。同じ境遇の気持ちを持っているマーハちゃんがルーグ様に少しでもいいから帰ってきてほしい、という素直な気持ちを吐露しているシーンは、カッコよくて個人的には印象に残っています。

下地:それこそ同じ境遇の2人が、同じ人が好きで。でも今のところ間違いなく一番ではないとわかっている2人の絆と言いますか、結びつきみたいものは、2人でお留守番しているシーンでもあって。

高田:そうなんだよね! 第7話でお互いに小突き合っている場面もあって。

下地:あれは新鮮だったよね。

高田:新鮮だった! タルトちゃんは、マーハちゃんのことを「初めての同世代の友達」というセリフがあって、きっとそういう気持ちで見ていると思います。でもただの友達じゃないよね。

下地:そう! 多分険悪にはならない2人ではあるんですけど、同じ気持ちを持った不思議な関係なので。

高田:仕事仲間でもあるし、同じ想い人がいて、色んなことを分かち合っている……そんな仲ですね。

下地:でも、隙あらばお互い絶対にルーグ様と一緒になりたいっていう複雑な関係。

高田:複雑だ〜!

下地:でもその関係は独特で、それがいいなって思いましたね。

――留守番のシーンでの掛け合いを演じられる際に、話し合ったことはありますか。

下地:演じてはいるものの、普段の下地と高田の雰囲気がポロっと出たらいいなと思っていました。キャスト間の仲の良さみたいな気持ちを少し乗せて出来たら、もっと臨場感や説得力を増すのかなと思ったので、そういった気持ちで臨みました。そのままタルトから来た言葉を受けとめようと、普段のやり取りを出すイメージですね。

高田:今思い返すと、そうだったのかもしれないって思います(笑)。すごい意識していたわけではないのですが、“紫野ちゃん”というよりは“マーハちゃん”という感じでした。

小突きあうところやタルトちゃんがマーハちゃんとお別れする際に、「私だけルーグ様についていっちゃってごめんね」という言葉がポロっと出てくる。それがタルトちゃんの中でのマーハちゃんへの安心感といいますか、同じ仕事仲間だけじゃない気持ちがあるからこそ、ルーグ様と一緒にいる自分のことを後ろめたく思って出た言葉だと思うので、そういう関係値が表れたセリフだと思います。

それをそのままの気持ちで素直に演じようと思い出た言葉が、ディレクションで返されることもなく受け入れてもらえたところもありますね。

――いつものお二人とは違った掛け合いが見られると。

高田:見られるかもしれないですし、それか普段の私たちなのかもしれないですね。

下地:今高田が言っていたみたいに、マーハは仕事もしているし、3つくらい顔があると思うんです。その中でルーグ様に対しては、ディア様から奪える機会があったらいつでも狙っているような子だと思うので、そういう裏を読むことには長けていると思います。でも、タルトといる時は好きな気持ちを一番隠さないでいられるのかもしれないな、と。

――改めてルーグの印象や魅力的だと思うシーンなどを教えてください。

下地:マーハのことを思うとずるい男だなと思うところもありますが……勿論カッコイイところもたくさんあります!(笑) 第7話でオルナのお店をタルトと2人で見ながら、別に俺は何もしてないからと言いつつ、タルトを思いやっているシーンはいいなって思います。

一方で、本当にルーグ様は2人のことを一番好きな人にする気はなく、ディア様一筋なんだろうなと思います。マーハにもっといい人を見つけてあげたくなりました(笑)。

高田:やっぱり私たちが演じているキャラクターがマーハとタルトだから、どうしてもそういう視点が入っちゃうのかもしれませんね。やっぱりルーグ様だけ見ると、ディア様に一途なところがわかるじゃないですか! 周りの女の子になびくわけではなく!

下地:そうそう!

高田:(笑)。一点だけを見つめられる気持ちがあるのは、素敵だなって思います。だからこそ刺さるものが言葉として表れていたりして。マーハちゃんがルーグ様に自分の気持ちを吐露するシーンでも、「少しでもいいから、兄さん会いに来てよ」と言ったときに、「当たり前じゃないか、だって俺の妹だから」って言っちゃうんですよ......。「妹だから」って(笑)。

下地:私もそこは気になっちゃったなあ(笑)。

高田:そうじゃない!そうじゃないんだよ!!って思いながら見ていましたし、そのシーンの後で、タルトちゃんがルーグ様に「そういう気持ちだと思いますよ」って言うんですよ。「家族の絆だったり、友情とかじゃないそういう気持ちだと思うんです」って。

だからタルトちゃんがマーハちゃんに会いにいくのではなく、ルーグ様がマーハちゃんに会いにいくほうがいいと思う、と言葉をかけるんですけど、ルーグ様は「あいつはそんなんじゃないよ」って言っちゃうので(笑)。それは心からそう思って言っているか気になりますね。

下地:それは赤羽根さんや先生にも聞いてみたいですね。本当はどういうつもりであのセリフを言っているんですかって。

高田:想いに気付いているけどあえて言っていないのか……ちなみに私は気づいていると思います。

また、その後の、ルーグ様が時々難しいこと言っててわかんないと言うタルトちゃんがすごい可愛いなと思って。タルトちゃんは彼の言葉を基本的に否定せず何でも受け入れる形をとっている……いわゆる“ルーグ様絶対主義”なところがあるんです。マーハちゃんと自分を重ねている部分もあるからこそ、ちょっと濁した言い方をしていたのが可愛かったな、際立ってたなって思いながら見ていましたね。

下地:でも確かに2人の恋心は気づいていながらも気づいてないふりをしているのに、無意識に労ってたり、思いやりを見せちゃっているところが罪深い!(笑)

高田:罪深いよね! ルーグ様って罪深い男なんですよ(笑)。

下地:だからある意味暗殺者としては、スペックが高くて天才的、世界最高なのかもしれないですけど、女心とかに関しては未熟なのかなと(笑)。

高田:確かに(笑)。

下地:ただ、そこも含めてタルトとマーハは好きなんだと思います。

――ルーグを演じる赤羽根さんとの掛け合いの中で意識したことはありますか?

高田:ルーグ様は感情を最初はすごく抑えていて、あまり出ないようにされてたのが、大変だなと思い見ていました。

ルーグ様はすごい頭の中で考えることが多くて、台本1ページすべてルーグ様が喋っているときも結構あって(笑)。しかもその頭の中の考えがモノローグとして出ていたとしても、タルトちゃんには聞こえてないので、純粋にルーグ様の隣にいる彼女を演じるのが難しかったです。

お互いの掛け合いに関しては、とにかくタルトは「素直にルーグ様のことを大好きで大丈夫です」と言われていました(笑)。モノローグを聞いているので、たまに思っていたことが出てしまうこともあって、その都度ディレクションをいただきました。

下地:オルナで働いているマーハにはやっぱり絶大な信頼を寄せてくれているので、そこはマーハとしても自信を持って、対等にルーグと会話したいとは思っていました。

多分3人のヒロインの中だと、一番会話の内容に大人の雰囲気があったように思います。ただ、相手は安心と信頼の赤羽根先輩なので、気負い過ぎることや心配することなく、マイク前に立てました。

(C)2021 月夜 涙・れい亜/KADOKAWA/暗殺貴族製作委員会
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