『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』ファイルーズあいさんが出会いの重力を心と身体で感じる「ジョジョという作品に惹かれるのは、運命だった」
徐倫のことが大好きだからこそ、ずっと持ち続けてきた思い
――『ストーンオーシャン』の中で、特に気になっているキャラクターはいますか。
ファイルーズ:フー・ファイターズ(F・F)がすごく魅力的だなと思っています。F・Fはすごくピュアで、偏見とか色眼鏡を使って人を見ないキャラクターです。その人自身をきちんと見て、会話してくれるところがものすごく好きですね。
――フー・ファイターズ、いいですよね。
ファイルーズ:いいですよね。詳しくは言えないんですが、原作に「徐倫のことを考えると―― 勇気がわいてくる」というセリフがあって、私それを初めて読んだ時に、「わかる!」と思いました。
私も全く同じ気持ちになりながら、『ストーンオーシャン』を読んでいて、徐倫からたくさん勇気をもらって、人生の辛いことを乗り越えられてきたので、フー・ファイターズの気持ちが言葉ではなく、心で理解できたんです。
そんな一番気持ちがわかるF・Fだからこそ、ずっと私は徐倫を支える役の中でも、特にF・Fの役を演じたいと思って生きてきたので、「まさか一番大好きな徐倫になれるなんて!」という思いもありました。
そんな思いもありつつ、F・Fを演じる伊瀬さんの作り上げてきたフー・ファイターズ像というのが本当にF・Fがそこに生きているような爽やかで、そこにいてくれるだけで心があたたかくなるような素晴らしいキャラクターになっているので、ぜひその辺りにも注目していただきたいです。
――偏見とか色眼鏡を使って人を見ないという意味では、ナルシソ・アナスイ(CV:浪川大輔)も徐倫を好きになる理由が素敵です。徐倫の内面を見て好きになるので、「良いセンスしてるよね!」と思います。
ファイルーズ:わかります。「見る目あるじゃん!」って(笑)。何目線なんだ……(笑)。詳しくは言えないんですが、アニメだと、また違ったシーンもあったりして、そこがいいんです。そこのシーンのト書きに萌えました(笑)。
――ところで、声優になる前にも『ジョジョの奇妙な冒険』の朗読をされていたんですよね。
ファイルーズ:養成所にも行っていない時で、高校生の頃ですね。集まったメンバーによりますけど、SNSで「〇時からやります」と呼びかける人がいて、共通の知り合いが多かったら参加するという感じでした。
少ない人数の5、6人でやることもありましたし、「今日は何部やる?」という感じでローテーションでやることもありました。「ドラマCDのようにしっかりやりましょう」という感じではなくて、ただ読むだけなので、男性役もやりましたし、効果音担当もいました。
――楽しそうですね。よく演じられていたキャラクターとかありましたか。
ファイルーズ:楽しかったです。よく演じていたのは、フー・ファイターズとナランチャ・ギルガ(『黄金の風』CV:山下大輝)ですね。女性の参加が多かったので、ジョナサン・ジョースター(『ファントムブラッド』CV:興津和幸)もやりますし、ホルマジオ(『黄金の風』CV:福島潤)もやりました。
セリフを頭に叩き込みたくて、家でひとりの時に第1部から読んでいたこともありましたね。
――それはすごいです。その朗読の時に、徐倫を演じられたことはありましたか。
ファイルーズ:実は徐倫を担当したことがなかったんです。好きすぎて、自分の中で徐倫が全然つかめなくて、やったことなかったんですよ。とにかく、私は徐倫を支えるキャラクターになりたかったので、周囲のキャラクターをたくさんやっていました。
それこそ、オーディションで原稿をいただいてから、「私、徐倫を全然やっていなかった」と気づきました(笑)。それぐらい徐倫が好きすぎて、できなかったんです。
ファイルーズあいさんが大切にしていること
――役柄を演じられるうえで、ファイルーズさんが大切にされていることはありますか。
ファイルーズ:今までは直感を大切にしていました。台本を読んで、頭に流れてきたセリフの言い回しやテンポ感を大事にして、直感で演じるようにしていました。
ただ、徐倫を演じてから気づいたことがあって、当たり前のことですが、「どんなキャラクターたちにも、親はいる」ということです。承太郎を意識しながら、徐倫を演じることで、そういったことを他の現場や他のキャラクターを演じる時にも、これまでよりも大事にするようになりました。
人格形成期にそのキャラクターが触れたもの。そして、親の愛情の深さや品が子供を作っていくと思うので、そこも意識するようになりました。そういったことも徐倫が気づかせてくれましたね。
――本作を楽しみにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。
ファイルーズ:私もみなさんと同じように、『ストーンオーシャン』のアニメ化を本当にずっと待っていました。ですから、みなさんがアニメに対して持っている期待や楽しみな部分はスタッフのみなさん、そして私も大いに理解しております。大きな愛を持って、作品に臨ませていただきますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
そして、素晴らしいスタッフのみなさんがアニメオリジナルの演出などをたくさん入れてくださっていますし、みんなの大好きなシーン特色も素晴らしく描かれておりますので、ぜひぜひその辺りも注目してください!
――ありがとうございました。
[取材・文]宋 莉淑(ソン・リスク)
作品情報
【タイトル】
「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」
【配信・放送情報】
2021年12月より Netflix にて全世界独占先行配信開始
2022年1月より TOKYO MX、MBS、BS11 にて放送開始予定
▼アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」公式サイト
https://jojo-portal.com/anime/so/
▼「ジョジョの奇妙な冒険」公式ポータルサイト
https://jojo-portal.com
▼TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」
公式 Twitter:@anime_jojo #jojo_anime
▼「ジョジョの奇妙な冒険」アニメーションシリーズ公式 Instagram
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