出会いや気付きがふたりの変化に繋がっていきます――冬アニメ『オリエント』武蔵役・内田雄馬さんインタビュー│俯瞰で、気持ちだけが突っ走らずに
鉱夫になれと縛られた生き方。そこで培ったコミュニケーション力
――演じる上で意識した部分を教えてください。
内田:先ほど言ったように武蔵は思い切りが良く、向こう見ずな性格……ということはなく、周囲にかなり気を使っている人物ではありますが、心の内にはこうしたいという強い思いがあって。
なので、気持ちがとにかく突っ走る、ただの熱血な人にならないようにというのは気を付けていました。小次郎と接するとき、周囲の雰囲気に納得できずに葛藤しているとき。常にその場の雰囲気を嗅ぎ分けることを意識しています。
強い思いはありつつも頭の中で制限していて、その制限が何かのきっかけで外れていき、徐々に正直になっていく……といった、心の変化を捉えることを大事にしましたね。
――武蔵は周りをよく見ていますからね。
内田:きっと社会の中で生きていくためのコミュニケーション力なんでしょうね。彼の場合、鉱夫になれと生き方を縛られていましたから特に。
――演じていく中でアニメならではだと感じたポイントはありますか?
内田:今回のアニメは原作に忠実に作られているので、むしろ再現性の高さやアニメーションとしてすごく丁寧にブラッシュアップされているなと感じることが多かったです。
――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしょうか?
内田:3話までは(小次郎役・斉藤)壮馬君とずっとふたりで録っていました。時世的にあまり多くの人とご一緒する機会はありませんでしたが、話数によっては人が増えたり、仲間が増えていったりと、チーム感はしっかりと出ていたんじゃないかと思います。
――相棒として斉藤さんの印象についてもお聞かせください。
内田:面白いところを探す姿勢が似ていると思っているので、彼にはすごくシンパシーを感じています。自分に足りないものをたくさん持っているので頼りにしまくっています(笑)。相方が壮馬君で本当に良かったです。