TVアニメ『王様ランキング』日向未南さん(ボッジ役)×櫻井孝宏さん(デスパー役)が1クール目の名言&名シーンを語りつくす|見ていくうちに、キャラクターの印象がどんどん変わっていく作品
初めて進んだスタジオオーディションでボッジ役を獲得
――作品に登場するキャラクターの中で、お気に入りのキャラクターはいますか。
日向:見る話数によって好きなキャラクターがどんどん変わっていくんですけど、結局みんな好きなんですよね。
最初の頃は、ベビン(CV:上田燿司)やダイダ(CV:梶裕貴)やボッス(CV:三宅健太)が好きだったんですけど、今はシーナ(CV:本田貴子)、ヒリング、ミランジョママといったお母さんたちがすごく好きですね。
でも思い入れが強いのは、やっぱりボッジです。インタビューで「推し」をよく聞かれるのですが、決めかねているんですよね。
櫻井:推し……(笑)。
一同:(笑)。
日向:やっぱり私はボッジに一番寄り添っていたので、ボッジに強い思い入れがあります。彼はすごく強いキャラクターですよね。
私だったら、ボッジみたいに空気を読んで笑っていられないし、周りに気づかれないように、一人で泣くというのもたぶんできないだろうし、それでいて「王様になりたい」ということを口に出しているというのは、すさまじい気持ちの強さだと思うんです。
ボッジに対しては尊敬と憧れの気持ちが強いです。こんなに小さくて、様々な苦労があるのに、誰よりもかっこよくて、強くて、魅力的なキャラクターだなと思います。
――ボッジを演じることが決まった時はどんなお気持ちでしたか。
日向:もちろん嬉しいという気持ちはあったんですけど、怖かったです。こんなに人気のある作品で、しかも主人公で、こんなにかっこいい男の子を私が演じるんだと思いました。
「ボッジはこんな声じゃないよ」と言われたらどうしようという恐怖心と、原作者さまや制作スタッフ陣も強い思いを持って挑まれている作品なので、その思いを背負うじゃないですけど、そんな作品の主人公の声を私が当てるんだというプレッシャーはすごかったです。ボッジ役に決まった時から何カ月間かは、ずっと胃薬を飲んでいました(笑)。
一同:(笑)。
日向:4月から収録が始まったんですけど、第一話のアフレコ台本と映像は何カ月も前にいただいていたので、めちゃくちゃ練習して収録に臨みました。最初は本当に恐怖心の方が強くて、今になってようやく嬉しい気持ちと誇りを持てるようになりましたね。
今はボッジを演じられる私であることを神様に感謝しています。「選んでくださって、ありがとうございます。こんな素敵な子が私の声帯で存在していることがすごく幸せです」と思っております。
――オーディションの時は「私がボッジをやるんだ!」という強い気持ちで臨まれたんですよね。
日向:いや……。正直「決まるわけないだろう」と思いながら、オーディションを受けました。受かりたいという気持ちはあったんですけど、心のどこかでずっと無理だと思っていました。
「このキャラクターを絶対つかみたい!」、「この役をやりたい!」と思ってオーディションに臨みましたけど、その時は2年目の新人だったので、こんな新人に任せるような作品ではないと客観的に見ていました。
――オーディションでは手応えみたいなものは感じたんですか。
日向:オーディションの時は緊張していたので、記憶が一切残っていません(笑)
――記念受験のような感じですか。
日向:そんな感じですね。スタジオオーディションに進んだのも、この作品が初めてだったんです。オーディションでは、手も震えていて、覚えているのは「金魚鉢(音響監督やディレクターが仕事をする副調整室)にたくさん人がいたなぁ……。隣に村瀬さんがいたなぁ……」ということぐらいです。
――日向さんはきっとこれからたくさんの作品に出演されると思いますが、『王様ランキング』も代表作の一つになりそうですね。
日向:間違いなく代表作ですね。大切なキャラクターです。