衝撃の展開に「主要キャストだからといって安心できない」│TVアニメ『殺し愛』リレーインタビュー│第6回:エウリペデス・リッツラン役・堀内賢雄さん&ジム役・天﨑滉平さん
Fe原作によるTVアニメ『殺し愛』が、1月12日よりTOKYO MXほかにて好評放送中。アニメイトタイムズでは、本作の出演キャスト陣によるリレーインタビューを実施している。
第5回に引き続き、エウリペデス・リッツラン(以下、社長)役の堀内賢雄さんとジム役の天﨑滉平さんに物語を振り返っていただいた。豪華客船での任務は、前半こそ明るく楽しい雰囲気もあったが……後半は急転直下、まるでジェットコースターのような展開に。お二人は何を思ったのか?
部下にスリッパを投げられても怒らないところに、社長の優しさを感じた
――第6話が放送されました。前半は社長とジムにとっても明るいお話でしたね。
天﨑滉平さん(以下、天﨑):前半は……ですけどね(笑)。社長の奥さんが出てきたのはびっくりしました。
堀内賢雄さん(以下、堀内):ホークさんには頭が上がらなかったね。
天﨑:(笑)。
堀内:ホークさんが登場したことで社長がどういう人物かが改めてわかりましたし、アフタードラマ(#5.5)でも馴れ初めが描かれて、よりキャラクターとしての個性が出たなと感じました。社長に限らずですが、(原作者のFe)先生のキャラクターはみんな個性的で、誰一人として普通の人がいないのが面白いですね。
天﨑:個性の強さも感じますし、どのキャラクターもちゃんと人間として生きている感じがします。社長の奥さんが出てきたときに、社長が「ホークさん」と呼んでいて、その一言に社長の人となりが表れているように感じたんです。二人の関係値、社長の優しさ、どんな会話をしているのか。それが一瞬で伝わってきました。
▲アフタードラマ(#5.5)
――ホークさんは社長のどんなところが好きになったんでしょうね。
堀内:社長を好きになるのはわからなくないですね。ホークさんはお金もあるし、きっと欲しいものは自分で掴み取るような人。だからこそ、かえって社長のような一緒にいて疲れないタイプが好きになったのではないかなと思います。
天﨑:自分らしく自然体でいられるのかもしれないですね。
――監視カメラとにらめっこしていたジムが、寄り添って寝ている社長とホークさんを見てキレるシーンも面白かったです。
天﨑:そうなんですよ! ジムは第5話の最後で豪華客船に乗れることをすごく喜んでいたのに、結局、大変な仕事を任されて。夜通し頑張ったらシャトーはリャンハとイチャイチャしているだけだし、社長は社長でホークさんと仲良く寝ているし……。恋愛をしている人への怒りのようなものが感じられました(笑)。
――ははは(笑)。
天﨑:その嫉妬のようなものが1話を通して出てきたので、「そっか、ジムは今いい人がいないのかな……」といったことを想像してしまって。さらにジムのことが好きになりました。
堀内:社長にスリッパを投げたのが面白かったですね。
天﨑:ジムのイライラが伝わってきますよね。
堀内:前回の繰り返しになりますが、この会社(リッツランサポート商会)は社長だからどうこうみたいなお堅い上下関係がなくて、みんな仲間という意識で仕事しているように感じられるのが素敵です。
天﨑:それも社長の優しさなのかなと。部下にスリッパを投げられて怒らない上司もなかなかいないと思います(笑)。
――そして、ついに社長がリャンハと直接のコンタクトを取り、最後は何者かに首を刺されるというとんでもないことになってしまいました。
堀内:こういってはあれですが、面白いですよね。逃げ場のない空間の中で命を狙ったり狙われたりが繰り広げられていくのは。一体、社長を刺したのは誰なんだと。リャンハのように見えますが……本当にお話の引っ張り方がうまいなと感服しました。普通、社長は刺されるようなキャラじゃないですよ(笑)。だから、ジムにもそういう番が回ってくるかもしれない。
天﨑:誰がどうなってもおかしくないような状況ですし、主要キャストだからといって安心できないドキドキ感があります。
堀内:だから、原作をどこまで読むかすごく悩んでしまうんです。役者も最後まで読んで知っておきたい派と、読まずにキャラクターと同じくらいの情報量で演じたい派がいて、監督さんによっては「答えがわかっているようなお芝居はしないでください」という方もいます。
天﨑:どちらも正しいんですよね。
堀内:そうなんです。僕なんかは、原作があればどんどん読みたいと思うタイプですね。
天﨑:僕は社長が刺された時点で、ここで止めておこうかなと思いました。結局、その先まで読んでしまいましたが……。その先の展開を知って、そこで本を閉じました(笑)。