コスプレイヤーとしても有名なTikToker・あかせあかりさん 『その着せ替え人形は恋をする』EDテーマでアーティストデビュー 「私自身とリンクするところがたくさんある大好きな作品でデビューを飾れてうれしいです」/インタビュー
TikTok フォロワー数は 120 万人以上。TikTokerのあかせあかりさんがTVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』のエンディングテーマでアーティストデビューを飾ります。
2022年2月23日(水)にリリースされるシングルのタイトル曲「恋ノ行方」は、『着せ恋』の登場人物たちのピュアな想いが溢れるラブソング。
コスプレ好きのあかせさんにとって『着せ恋』はバイブルとも言える作品。お話をもらったときは「まさか好きな作品にアーティストとして関われると思わず」と驚いたと話します。
シングルの収録曲についてはもちろん、これまでのお話、今後の展望についてもうかがいました。
母に反対されても“好きなものは好き!”TikTokerとしての道のり
――アーティストとしてメジャーデビューが決まったときの心境を聞かせてください。
あかせあかりさん(以下、あかせ):私自身、歌うことは好きだったのですが「カラオケで歌ってみた!」というようなものしかSNSにアップしたことがなかったので、まさかデビューシングルからタイアップをいただけると思わず驚きました。嬉しい気持ちとドキドキした気持ちがあります。
――昨今はTik Tokだけでの活動だけでなく女優業もされています。もともとは女優を目指されていたそうですね。
あかせ:小学生の頃から「女優さんになりたい」という夢を持っていました。しかし、母からは中学生の時に「夢という夢は諦めてしっかり進路を考えてほしい」と言われてしまい。
――真面目なお母様なんですね。
あかせ:母自身が真面目だったかというとわからないんですが(笑)。自分が苦労した分、厳しく育てられましたね。
――いろいろな経験をしてきたお母様なりの愛情の形というか。
あかせ:そうなのかもしれません。昔はアニメも大好きでよく観ていたのですが、「高校に入ったらもう公言するのはやめてね」と言われていました。なかなか母を説得できなくて。高校1年生の頃に進路希望調査票を渡されたのですが、みんなすごく真面目に書いていてビックリしてしまって(苦笑)。よくわからずに「専門」と書いたのですが、一口に専門と言ってもたくさんあって、難しいなと(苦笑)。「夢は諦めたほうがいいのかな」と思っていた時期もありました。
――もともとアニメも大好きだったとのこと。プリキュアシリーズもお好きだったとうかがっています。
あかせ:そうなんです! 小さい頃はアニメをたくさん観ていたので、プリキュアシリーズをはじめ、プリティーシリーズ、『ぴちぴちピッチ』、『きらりんレボリューション』、『おジャ魔女どれみ』、『明日のナージャ』などをよく観ていました。近所に『カードキャプターさくら』を好きな海外の子が住んでいて、その子にいろいろな作品を教えてもらったことも。その子がきっかけで少年漫画を読むようになりました。その子がいなかったら少年漫画に触れる機会がもっと遅くになってたかもしれません。
――なるほど。それにしても、そこまで好きなものを公言できないというのはつらいですよね。周りからなんと言われようと“好きなものは好き”なわけで。
あかせ:そうですね。結局高校に入ってからも好きなものは好きで。
――どこかのタイミングで周りの方に話すタイミングがあったんですか?
あかせ:最初はクラスメイトに隠していたのですが、高校2年生の時に「母は学校にいないし隠さなくてもいいかな」と思い、絵を書いたり、ゲームをしたりしていたら、クラスメイトから「好きなの?」って声をかけられたんです。それですごく盛り上がって。そこから友だちと好きなアニメを検索していたらコスプレイヤーさんが出てきて、コスプレに興味を持ったのがはじまりでした。
――まさに『着せ恋』じゃないですけどあかせさんにも一歩を踏み出すきっかけがあったんですね。音楽はアニソンをメインに聴かれていたんでしょうか。
あかせ:そうですね。『スクフェス』をやった時に、アイドルの楽曲に触れたことがきっかけでよく聴くようになりました。特に『ラブライブ』が大好きです。少年漫画のアニメでもキャラクターソングがあるので、中学生のころはアニソンばっかり聴いていましたね。高校生の時も家に帰ったら隠れてゲームばっかりやってました(笑)。先程もお話しましたが、好きなものはやっぱり好きなんですよね。
――高校時代はバレーボール部のマネージャーでもあったんですよね? コスプレの活動と並行されていたんでしょうか。
あかせ:はい。コスプレをはじめたのが高校2年生の終わりくらいから3年生のはじめくらいで、その頃はまだ部活もやっていました。
――Tik Tokとの出会いも、その前後ですか?
あかせ:そうですね。コスプレイヤーのお友達がTikTokをやっていて、「すごく面白いよ」って教えてもらいました。SNSツールのひとつとして始めたのがきっかけで、その頃は友達との楽しみという感じでした。
――そうした活動についてお母様はなんと……?
あかせ:コスプレがバレて母親にはものすごく怒られました(苦笑)。「コスプレをやるなら全て自分でやりなさい!」と言われていたので、自分のバイト代で全てを工面していました。イベントに行くとなると、どうしても大荷物になってしまうので、「車で最寄駅まで送ってほしい」と母に頼んだこともありましたが「自分でやってって言ったでしょ!」と釘を差されました。自宅から駅まで遠いので、朝からクロスバイクに乗って、赤いキャリーケースを引いて……きっと、当時の私の姿を目撃した人たちは驚いていたと思います(笑)。
――(笑)。そんな時代があったんですね。先日ツイートもされていましたがそれから3年。現在は女優であり、コスプレイヤーであり、さらにアーティストであり……お母様も活動にご納得されたのではないでしょうか。
あかせ:TikTokや他のSNSで反響をいただけるようになり、母も理解してくれました。ある時から車で送ってもらえるようになりました(笑)。この3年の間にいろいろなことがあり、あっという間に感じています。