特別上映版『あんさんぶるスターズ!!-Road to Show!!-』伊藤マサミさん×山下大輝さんインタビュー|『あんスタ』は夢がある作品!
キャラクターの変わらない部分と新しい魅力
――今作の中で、ご自身が演じているキャラクターの注目してほしいポイント、気になるキャラクターを教えてください。
山下:凛月としては海外にいるということで、いつもよりテンションが上がっているんです。そして、まーくん(衣更真緒)がいるというところですね。
伊藤:フフフ(笑)、そこは大事だね。
山下:そうなんです、そこが重要なんです。海外ですし、いつもより、まーくんに甘えてもいいんじゃないかっていう(笑)。凛月のまーくんへの甘えレベルがいつもよりも一段階上といった感じの甘え方をしているところもポイントですね。
そして、凛月が周囲を冷静に見ながら一番良い選択をする策士的な役割を果たしているところはギャップがありますし、台本を読んだ時に凛月の良さが明確に出ているなと感じました。
気になるキャラクターでいうと、凛月としてはあまり言いたくないのかもしれませんが、兄者(朔間零/CV:増田俊樹)かなと……(笑)
一同:(笑)。
山下:今回、兄者と凛月のしっかりとした絡みはあまりないですが、二人の信頼感や絶妙な距離感がすごく素敵だなと思いました。
――伊藤さんはいかがですか。
伊藤:泉はだいたい通常運転ではありますが、彼の良いところはどこに行ってもぶれないところかなと思っていて、それが今回の作品でも変わらず見られると思います。
演じていく上で少しだけ意識したところではあるのですが、今回は自分が出演した映画がノミネートされ、仕事として海外に行っているので、背負っているものが実はけっこう多いんですよ。
他にも、ゆうくん(遊木真)の監視! (言い間違えについて)あぁ、すみません。ちゃんとそばにいてあげないといけないので……(笑)。
一同:(爆笑)。
伊藤:危ない、危ない(笑)。
山下:本心が出てる(笑)。
伊藤:『Knights』として、メンバーの中から二人だけが行くわけで、俳優としても、モデルとしても、個人としても背負って行くんです。これだけ背負っているものが多くなると、やっぱり彼の中でも、どこか緊張があると思うんですよね。
誰と絡むかによって、緊張の度合いや声のトーンひとつとっても変わってくると思いますし、卒業したとはいえ、泉はまだまだ若いので、その時に凛月という存在はすごく支えになっていると思います。
『Knights』もいろいろありましたけど、今となっては誰よりも信頼できる仲だと思っています。泉はけっこう特攻隊長の面もあり、先走って行ってしまうようなキャラクターですが、司令塔のような凛月が変わらず同じ場所で寝ていてくれるので……。
一同:(笑)。
伊藤:その寝顔を見に帰るだけで、安心感を覚えると言いますか。そういう意味でも、『Knights』は役割がしっかりと確立されているんです。だから誰と組んでも成立するようになっているのかなと思っています。
泉も内心ではテンパっていたり、緊張していたりすることもあると思うんです。だけど、そこに凛月という存在がいるから、恥ずかしいところを見せられないし、逆に『Knights』のメンバーだからこそ、凛月に安心感として甘える部分もある。泉が『Knights』以外の人と絡むところ、ゆうくんと絡むところ、凛月と絡むところという場面で、けっこう彼の温度差が違っているので、そこも見どころだと思います。
気になるキャラクターは、ネタバレになるので詳しくは言えませんが、今作のオリジナルキャラクターですね。ぜひ新キャラクターに注目してほしいです。
――今作でキャラクターを演じてみて、改めて発見したところや新しく気づいた魅力はどんなところですか。
山下:変わらない部分はずっとあると思うんですよね。ただ、今作は海外が舞台で、現地で会った相手とのやりとりは、学院やES内の物語では描かれない部分なので、他のアイドルたちではない相手に対するアプローチの仕方はすごく新鮮でしたね。
そして、そこでも冷静に判断を下せる凛月はやっぱりすごいなと、改めて感じることができました。
あとは、『Trickstar』という存在に対しての、凛月のひと言ですね。彼がよく人を見ていると感じたシーンがかなりありました。今作では『Trickstar』から二人だけしか来ていないのに、それでも『Trickstar』として見て、発言をしているところ。人にどういう言葉をかければ、前に進んだり、良い方向に向かわせることができるのかというところまで考えた上での発言だと感じました。
伊藤:凛月は達観しているからね。
山下:人を動かすことができる言葉のチョイスがやっぱりいいなと思いますし、凛月の魅力だなと思いましたね。そういう言葉を口にできるのは、セッちゃんがいるからというか。安心する人がいるからこそ、いつものパフォーマンスを発揮できるのかなと思いますね。
――伊藤さんはいかがですか。
伊藤:アフレコしていても思うのですが、安心するんです。誰と絡んでも緊張はするけど、これだけ長くやっていると、役者・山下大輝に対する安心感というのもあります。
泉はもともと努力家なので、世界へ行ったら、自分に足りないものを発見して、そこから成長していくキャラクターなんです。もちろん、他のキャラクターも成長はしていきますが、泉は自分を高めていないと気が済まないキャラクターなので、演じる側としては成長した姿を見せる度に、自分自身にもプレッシャーがかかるところがあります。
今作はそういう成長した部分も、見て感じ取ってもらえると思うのですが、やっぱりいつもと変わらない泉も感じてほしいです。
ゲームなどで声は入れさせていただいてはいましたが、泉の声を多く入れるというのがTVシリーズ以来、本当に久しぶりなんです。
何か今までとは違う部分も出さなければいけないという気にはなっていましたが、やっぱり変わらない部分というのもある。そういう意味では「お帰りなさい、瀬名泉!」という感じになってもらえるんじゃないかなと思います(笑)。
泉は今、イタリア・フィレンツェにいて、基本的には海外で仕事をしているので、外の現場での仕事は慣れていますが、レオなんかと一緒にいる時は『Knights』としての瀬名泉でいて、他のメンバーと一緒に「夢ノ咲学院」を背負って行くということは今まではなかったと思うんです。
あと泉は必要ないところまで背負いこむヤツなので、そういった部分ではすごく緊張しているのかなと。よそいきの泉+いつもの泉の両方が楽しめるんじゃないかと思いますね。