冬アニメ『時光代理人 -LINK CLICK-』プロデューサーインタビュー|日本のアニメにはない大胆なアプローチ。12話はこれまでの伏線が集束する!?
現在、絶賛放送中のTVアニメ『時光代理人 -LINK CLICK-』。本作は、2021年4月よりbilibili動画にて配信されたオリジナルアニメーション。
繁華街の一角に佇む「時光写真館」で、特殊能力を持ったトキとヒカルの2人が顧客から舞い込む依頼を遂行するためにコンビを組み、過去を引きずるクライアントからの依頼を解決していくタイムサスペンス・アニメーションです。
このたび、アニメイトタイムズでは、メインキャストとプロデューサーにメールインタビューを実施! 今回は、クライマックス直前ということで、プロデューサーにお話を伺いました。
「物語の面白さ」が作品の魅力
——バディアクション、サスペンス、ミステリーなどたくさんの要素が詰まっている本作ですが、作品をご覧になってどのような感想を持たれましたか? また、『時光代理人』ならではの魅力をお聞かせください。
PVを見て、まず絵づくりのおしゃれさに驚きました。どこかノスタルジックな世界観が、国の違いを感じさせることなく寓話的な雰囲気を作りだしているうえ、キャラクターデザインがとてもスタイリッシュで、その融合がとても新しいなと感じました。
この作品ならではの魅力はやはり「物語の面白さ」です。個人的にもこんなにも展開が読めないオリジナルアニメには久々に出会ったので、すっかり虜になってしまいました。
——放送にあたり、作品を手掛けた監督やアニメーション制作スタッフとのやり取りの中で印象的なエピソードはありましたか?
本作は中国で制作・配信された作品なので、日本でおこなった主な作業は日本語への『翻訳・吹替』になります。そのため、主に翻訳者さんと音響監督さんと密にコミュニケーションを取りながら制作していきました。できるだけナチュラルで今っぽい会話にできるよう心がけたつもりです。
現代劇のため、なかなか訳すのが難しいスラングや、中国語だからこそ成立しているギャグのやりとりなども多く、翻訳者さんにはそのニュアンスを再現していただくのに大変なご苦労をおかけしました……。
——日本語吹替版として放送する際に重要視した点やこだわったポイントを教えてください。
オープニングとエンディングです。タットダンスがモチーフのハイエンドなオープニングムービーと、次話への期待を高めてくれるエンディングムービーがとても印象的だったので、これは変更せずに放送したいと考えていました。
幸運にも日本で活動するアーティストによるカバーが実現しました。アレンジや歌詞が日本版になったことで、オリジナルとはまた違った趣を感じられるのではないかと思います。
——豊永利行さん、櫻井孝宏さん、古賀葵さんをはじめとした吹替版のキャストについて、どのように決めていったのでしょうか。
トキはやんちゃながら繊細な一面も持っていて、ヒカルはクールで冷静なだけではなくちょっと天邪鬼だったり、トキに対しては包容力を見せるキャラクターでもあります。
リンはかわいい妹キャラかと思いきや、2人に対してはしっかり者のお姉さん兼大家さんでもあり、三者三様に多彩な面を内包しているので、その多面性を演じることができるキャストさんにお願いしたいと考えました。