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冬アニメ『オリエント』内田雄馬、斉藤壮馬、高橋李依 インタビュー【連載第8回】

“慎重武士団”の歪な関係性? お気に入りは現代人っぽさが表れた第6話! 冬アニメ『オリエント』武蔵役・内田雄馬さん、鐘巻小次郎役・斉藤壮馬さん、服部つぐみ役・高橋李依さんインタビュー

『マギ』の大高忍先生の最新作『オリエント』がアニメ化!本日3月23日についに第12話が放送されます。

物語の舞台は、強力な力を持つ鬼神に支配された日ノ本。鬼に立ち向かい続ける“武士”に憧れる武蔵と小次郎は、“最強の武士団”結成を誓い合い、夢のためへの道を進むことになります。

アニメイトタイムズでは、キャスト・スタッフ陣へのインタビュー連載をお届け! 最終回となる第8回は、武蔵役の内田雄馬さん、鐘巻小次郎役の斉藤壮馬さん、服部つぐみ役の高橋李依さんによる座談会。鐘巻武士団として旅立った3人について伺いつつ、第12話の放送直前の今、第11話までを振り返っていいただきました。

武蔵がいてくれてこその『オリエント』。今回のアニメはまだまだ始まりの物語?

ーーついに第12話放送を迎えます。ここまでを振り返っての感想をお聞かせください。

服部つぐみ役・高橋李依さん(以下、高橋):武蔵と小次郎のふたりの旅立ちで始まった物語でしたが、個性的なキャラクターが続々と登場してきましたよね。

武蔵役・内田雄馬さん(以下、内田):勢いよく飛び出したかと思えば、ひょんなことからつぐみと出会って。

鐘巻小次郎役・斉藤壮馬さん(以下、斉藤):噂の小雨田さんと別れてね。

一同:(笑)

内田:犬飼四郎や犬坂七緒といった、謎の武士たちが出てきたと思ったら、武蔵自身の体の中に別の存在がいることがわかって…。単純に武蔵の成長物語ではなく、各所に謎が散りばめられていて、物語が進むたびにワクワクが増す内容になっていたと思います。

斉藤:小次郎は最初、竜山町を出るつもりはありませんでしたが、武蔵の熱に当てられ、武士になる夢を追いかけたいと思うようになりました。そう思わせてくれたのが武蔵なので、振り返ってみると、そういった意味で序盤はかなり印象的です。色々な困難に立ち向かいますけど、僕としては武蔵がいてくれてこその『オリエント』だと思いますね。

鐘巻武士団の言語化できない不思議なバランス

ーーつぐみは途中からの加入となりましたが、つぐみ目線で鐘巻武士団はどんな印象でしょう?

高橋:武蔵も小次郎も、やる気に満ち溢れていて活気あふれた武士団だと思います。普通であればつぐみも一緒に盛り上がっているかもしれませんが、彼女は意外と冷めているんですよね。「夢は実家に帰ること」だったり(笑)。勿論それは強くなって帰ってくる、という意味合いでもありますが、明確に「私はこれをしたい」という思いはなく、漠然と強くなりたいと。

だからつぐみは武蔵と小次郎の温度感にすっと入っていくような、乗り過ぎず、ちょうど良い距離感と言うのでしょうか。不思議な関係性です。決して、やる気が無いわけではないのですが…。そういったつぐみらしさが、武蔵と小次郎とのやり取りに詰まっていると思います。

内田:つぐみは妹キャラで元気っ子…という単純な性格でもなく、人に依存しがちという一面も持っている。武蔵と小次郎が引っ張っていったというよりも、つぐみが付いてきたというほうが意味合いは近い気がしますね。みんなが何かするなら私も一緒に行くよ、となるように武蔵と小次郎が少しずつ後ろから押した感じで。

高橋:たしかに。押された気がします(笑)。

斉藤:キャラクター的にも「こっちに行きましょう」というより、「そっち行くの?」と道を示してあげていますね。そこがつぐみの可愛いところであり、面白いところなのかなと思います。

内田:おそらく武蔵と小次郎だけだったら、この世界に対しての知識もないし、周りを見過ぎて進みきれないところがあると思います。けれど、つぐみは「ふたりが行くんだったら大丈夫」「私も背中を押すから」と。意外とつぐみからも、後ろから押してあげているんじゃないかな。

高橋:そうですね。あとつぐみは意外と建設的な考え方をしていますよね。よく「でも」と言いますし(笑)。

一同:(笑)

高橋:けれどそれは、危険だと冷静に忠告した上で「でも」と言ってくれるから、すごく周りを固めている感じがします。「本当に行くのね?」「行くのね?」「行くならこういうことが起きるわよ?」みたいな(笑)。

斉藤:再三確認してくれるよね(笑)。

内田:頭の中で、小雨田さんに怒られないようにしているのかもね。

高橋:あ~!

内田:強いられて生きてきたゆえに、こうするとお館様的にはNGかな?みたいな。

高橋:一回、頭の中の小雨田さんを経由しているのかあ。

斉藤:そもそもこの3人には「絶対にこうしよう」という人がいないよね。こういう時はポジション的に武蔵が引っ張っていくのかなと思いきや、そこはつぐみが考えていて。これはもう言語化できないバランス関係だと思います。小次郎も「あぁ、ありがとう……」みたいなことを言っていますが、みんなあなたのためにやってるんだぞ、って(笑)。

一同:(笑)

高橋:みんなちょっと歪な面がありますもんね。

内田:あんまり攻め攻めな人たちじゃないから。

斉藤:慎重武士団かもしれないですね(笑)。

高橋:たしかに!

内田:そこが面白いところですね。

ーーそれぞれのキャラクターが見た目やポジションに反した性格をしていて、良い意味で裏切ってくれます。

斉藤:そここそが大高先生の作劇とかキャラクター作りの素敵な部分なんじゃないかなと思います。主人公だから熱血じゃないというのは、連載でも色々な方が仰っていたと思いますが、本当に回を重ねてもそう思いますね。

(C)大高忍・講談社/「オリエント」製作委員会
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