春アニメ『SPY×FAMILY』アーニャ・フォージャー役：種﨑敦美さんインタビュー｜超能力者＆娘役を演じる上で大切にする人の心の動きと変化【連載第2回】

キャラクターに血が通っていると感じる瞬間が幸せ

ーー役柄を演じられる上で、大切にされていることがありましたら、教えてください。

種﨑：一番大事にしたいと思っているのは、自分で役を作りすぎないことです。キャラクターも人と関わっていくことで形ができていくと思うので、現場の人から受け取るものから役を作っていきたいなと思っています。

それから、自分ができているかはわからないですけど、そうありたいなと思っていることがあって。人のお芝居を見ていて「ああ、いいな、好きだな」と思う瞬間は、キャラクターに血が通っていると感じる時です。「そのキャラクターがまさにそこにいるじゃん」と感じる瞬間が幸せで嬉しいです。なので、その人を触ったら体温を感じる、血が通っていると感じるようなお芝居を自分もしていたいけたらな……と思っています。

ーー種﨑さんは様々な役柄を演じていて、キャラクターの声を聞いても、種﨑さんが演じているとわからないことがよくあるんですけど、演じるキャラクターによって声を変えようと思いますか。

種﨑：「こういう声を出すぞ！」と思ってお芝居をすることはあまりないかもしれません。だからこそ、最初と最後で別人のようになっていたりする時もたまにあるんですけど（笑）。年齢も性別も気にしないですし、何歳だからとか、男の子だからとか、こういう性格だから「この声にしよう」というのはあんまりないです。そのキャラクターを演じようとした結果のその声です。うまく伝えられずすみません……。

ーー役柄を演じられる上で、ルーティンワークのようなものがありましたら、教えてください。

種﨑：決まっているルーティンワークはなくて、意識しているわけでもないんですけど、電車の中やご飯を食べに行った時とかに、人の話し方や声の出し方は無意識に観察してしまっているかもしれません。TVから聞こえてくるものでも、「今の声の出し方、面白いな」とか「このしゃべり方やってみよ」という風に聞いちゃったりしている気がします。

それが家だったら、「今の声をどうやって出すんだ？」と実際やってみたり。そういうのは自然とやっているかもしれないです。やろうと思ってやっているわけではないんですけど、ある種の職業病かもしれません（笑）。

ーー意識的にされていることはありますか。

種﨑：お芝居のために！というよりは、「好きだから」というのが大きいんですけど、お笑いや日本のドラマが好きでよく見ます。特に、暗い重い作品が好きで、人の心の動きが見える作品ばかり見ちゃいます。

あとは、ずっとボイストレーニングには通い続けています。

ーー本作を楽しみにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。

種﨑：原作が本当に、とても面白いからこそ、アニメでもより面白くなるよう、魅力的になるようにと考えながら、スタッフ・キャスト一同想いを込めて作っておりますので、楽しみに待っていただけたらと思います。

一人で見てももちろん面白いですが、家族みんなで見ても楽しい作品です。たくさんの方に見てもらえる作品になったらいいなと思っています。最高の仮初の家族、フォージャー家の魅力に是非ハマっていただきたいです！何卒よろしくお願い致します！

ーーありがとうございました！

[取材・文/宋莉淑（ソン・リスク）]

SPY×FAMILY

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TVアニメ『SPY×FAMILY』作品情報

2022年4月9日（土）〜
テレビ東京ほかにて放送開始

ストーリー

人はみな　誰にも見せぬ自分を　持っている――

世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。

東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。

西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。

その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。

内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。

〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。

だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった！

3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。

ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。

スタッフ

原作：遠藤達哉（集英社「少年ジャンプ＋」連載）
監督：古橋一浩
キャラクターデザイン：嶋田和晃
総作画監督：嶋田和晃　浅野恭司
助監督：片桐崇　高橋謙仁　原田孝宏
色彩設計：橋本賢
美術設定：谷内優穂　杉本智美　金平和茂
美術監督：永井一男　薄井久代
３DCG監督：今垣佳奈
撮影監督：伏原あかね
副撮影監督：佐久間悠也
編集：齋藤朱里
音楽プロデュース：(K)NoW_NAME
音響監督：はたしょう二
音響効果：出雲範子
制作：WIT STUDIO×CloverWorks
OP：「ミックスナッツ」Official髭男dism
ED：「喜劇」星野源