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春アニメ『ブラックロックシューター DF』脚本:深見真×プロデューサー:篠原宏康インタビュー

春アニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』脚本:深見真さん×プロデューサー:篠原宏康さんインタビュー|天衝監督が描くアクションシーンは見どころ!1話の中で刺激がたくさんある構成も必見

ストレートに作っていったという『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』

――新しい『ブラック★ロックシューター』って、どんなところから考えていったのでしょうか。

深見:前のTVアニメの話が出たのですが、ノイタミナでやっていた『ブラック★ロックシューター』は大好きなんですよ。その内容が思春期の女の子の葛藤に比重を置いたもので、それがすごく面白かったんです。でも、『ブラック★ロックシューター』のアニメ化としては変化球だったと思うんです。

篠原:脚本が岡田麿里さんで、その世界観がありましたね。

深見:そこで新たに自分が関わるのであれば、ストレートでいきたいなと思ったんです。ブラック★ロックシューターがカッコ良く戦って、暴れまくるみたいなシンプルな方向で行きたいな、というのはずっとありました。

――その前にOVA版もありましたけど、そこから世界観はつながっていたのが前回のTVアニメで、学校生活が主軸にあって、その裏にブラック★ロックシューターがいる世界があるような感じでしたね。

深見:そうですね。OVAの段階から、女の子の妄想なのか、ブラック★ロックシューターが本当にいるのか、曖昧にしようみたいな世界観が採用されていたんですよね。なのでそこから今回はストレートに、ブラック★ロックシューターはいるし、戦うという世界観になりました。

逆に、これをやっておいたほうが、あとに続く人がやりやすいだろうとも思ったんです。たとえるなら映画の『ミッション: インポッシブル』で、最初は、ブライアン・デ・パルマ監督で、やっぱりちょっと変化球だったんですね。映画としてはハリウッド超大作というより、少し古めのヨーロッパのサスペンスみたいな感じだった。でも『ミッション:インポッシブル2(M:I-2)』でジョン・ウー監督が呼ばれて、それが良い映画だったかはさておき、ジョン・ウーの世界観だった。それを見た結果、『ミッション:インポッシブル』シリーズって何をやってもいいんだとなり、3作目以降、作りやすくなったと思うんです。

だから、『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』があることによって、後に続く人が、huke先生の世界観っていろいろな解釈があるんだと思ってくれたらと思いました。

――先程おっしゃられていた通り、1枚のイラストから想像力をいくらでも膨らませることができる魅力があるということですね。そこから荒廃した世界観や、そこで戦っている人類、みたいなことが思い浮かんだんですか?

深見:これは逆算なんです。つまり、大きな武器を持った少女が、どの世界観だったら映えるのかという。あとはアニメーションの作画カロリー的なところも考慮していて、全部ひっくるめた上で、あの世界観ができたんです。

篠原:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』くらい振り切ろうというのはありましたね(笑)。

――『マッドマックス』感はかなりありましたね(笑)。

深見:でも荒野をバイクで走る、みたいなことはアニメ的にもすごく助かるという話を打ち合わせでも話していたんです。大変なのが、接近戦や格闘だという話もされていましたね。

――戦闘シーンも多かったですよね。そのあたりのメリハリも大事なんでしょうね。シナリオ打ち合わせでは、監督含めてどんなことを話されていたのでしょうか。

深見:話したことが多すぎて難しいですね(笑)。

篠原:深見さんの脚本って完成度がすごく高いので、だいたい第1稿か第2稿でOKになるんですよ。監督がちょっとここはこうしてって話をすると、分かりましたってパパッと直して進んでしまうので、揉めるようなこともまったくなくて。

深見:揉めるというよりは、より面白くするために話すような感じでした。その中で少し悩んだのが、後半の展開です。

ここでもうひと捻りほしいねっていうプロット上の捻りを悩んだ時期があったんです。それはシリーズ構成で全体のあらすじを決めているときなので初期なんですけど、SF的などんでん返しがほしいけど、どうしたらいいのかとなっていたんです。

そこで知り合いのSF作家である吉上亮さんをお呼びして、アイデアを一緒に考えてもらいました。自分は吉上さんのSF作家としての技量をすごく信頼していたので。だから今回はシリーズ構成協力としてクレジットさせていただきました。

篠原:最初の頃はアクションロードムービー的なコンセプトだったんですけど、hukeさんも深見さんも、もうちょっと新しい要素を入れていきたいということになって、吉上さんに入っていただき、そこでSF要素はかなり強くなっていきましたね。

――SF要素はありますが、そこまで物語上でも解説はされていないですよね?

深見:そうですね。すごくたくさん裏設定はあるんですけど、それはアニメでは見せていなくて、小説版のほうでやらせてもらいました(笑) 。

篠原:小説を読んでいただくと、より面白いということになっています。

深見:アニメは何百万人に見てほしいものなので、過剰な説明をしていないか、必要以上に難しい言葉を使っていないかとか、そういうところは気をつけながら脚本を書いていました。

篠原:そこが難しいところですよね。

(C)B★RS/ブラック★★ロックシューター DAWN FALL製作委員会
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