アニメ『トモダチゲーム』片切友一役 小林千晃さんインタビュー|ドラマ感覚で楽しめるアニメ!動く友一の姿と、彼が見せる表情&トリックをお楽しみに【連載 第1回】
大量のセリフを流暢にわかりやすくしゃべるのでボールドに合わせるのが大変。でも演じがいと楽しさも!
――演じる際に意識された点や収録時に受けたディレクションなどお聞かせください。
小林:いろいろな顔を持っているので、その都度お芝居が変わりますが、友一は頭が良くて、説明も流れるように大量にしゃべるので、いかにボールドの中に収めるかが一番大変で。結構早口でしゃべらないといけないし、句読点を打ったら収まらなくなっちゃうしと、表現とは別の物理的な問題があるんですよね。友一の頭の良さを表現するためにも、滑らかに、そしてわかりやすく、聞こえるようにしゃべっています。
――更にモノローグも多いので大変そうですね。
小林:そこに芝居も加わるし、セリフごとに誰に向かって、どんな感情でしゃべっているのかも整理しなくてはいけないし、次の1行で友一の立ち位置や対象、意味などが変わることもあるので、ある程度、先々までセリフを覚えておかないといけなくて。だからこそ演じがいがあるし、演じていて楽しいです。
また最初の頃は「もっとさわやかに」とか「もっと含みのないようにしてください」というディレクションをいただきました。初めはあくまで普通の高校生として演じて、PVでも見られるような普段とは違う顔の時はドスを含めたりしました。あと「声を張らないように」ということもよく言われた気がします。友一の持つ怖さとしての圧の表現の仕方としては、大声で威圧するのではなく、声の厚みと絵だけで気圧すような。そして「普段とのギャップやメリハリを大事にしてほしい」とも言われました。
――ひと役なのにこれほど要求が多いキャラクターは珍しいですよね。
小林:なかなかないですね。複数人を演じているような感覚もありますが、考えてみると僕らも家族としゃべっている時、友人としゃべっている時など対象によって話し方なども変わるので、それと同じかなと。でもここまで変わったり、いろいろな顔を見せるキャラクターはなかなかいないので、楽しいです。
収録は毎回、作中の仲良し5人組で。休憩時はあえて他愛もない話題を!?
――収録時はどなたと一緒に収録されることが多いですか?
小林:友一、天智、志法、四部、ゆとりの5人でほぼ収録できています。今回初めて共演する方もいらっしゃいましたが、ここまで一緒に録らせていただいているので、少しは仲良くなれた気がします(笑)。
休憩の時は、高校のクラスメイトとの会話のような他愛のないことを話しています。「休みの日は何しているの?」とか、「毎回、その色のクツはいているね」とか「服装がいつもと違うね」とか(笑)。もちろん『トモダチゲーム』の話もしますが、物語の中でスリリングな駆け引きをしているので、休憩時間にはほっとひと息つけるように、関係ない話をしていますし、コミュニケーションも回を重ねるごとに深まっていると思います。
――ちなみに原作の山口ミコト先生、佐藤友生先生とはお会いになりましたか?
小林:山口先生はいつも収録に来てくださっていて、初回のアフレコでは佐藤先生からもごあいさついただきました。今のところはブース越しで、直接お話しする機会は少ないのですが、毎回小倉宏文監督と山口先生にダブルで見張られている感じです(笑)。僕が演じる友一の感想はまだお聞きできていないので、どこかのタイミングでお話しできたら嬉しいですね。