「らんちゃんの可愛らしさ、魅力がより伝わるお話になっています！」キュアヤムヤム＆メンメンついに登場!?　菱川花菜さん、清水理沙さん、井口裕香さん『デリシャスパーティ♡ プリキュア』インタビュー

3人の考える『デパプリ』の魅力

──Machicoさんと吉武さんはオープニングを見た瞬間に泣きそうになったとも話されていました。

菱川：すっごくわかります！　私はプリキュアシリーズを『フレッシュプリキュア!』から見ていたのですが、当時主題歌や本編を見ていたときは「カッコいいな、こんなお姉さんたちになりたいな」といった目線だったんです。

でも『デパプリ』の場合は「こんなにカッコいい人たちがいるんだ！」というより「こんなに幸せな空間があるんだ！」って。幸せが大きすぎて、たまに1話を見返すとめちゃくちゃ泣いてしまいます。

また、ゆいちゃんたちは「カッコいいお姉さん」というよりも、等身大で、その人柄にもすごく憧れます。

──そこも『デパプリ』の魅力ですよね。清水さん、井口さんはデパプリの魅力についてはどのように考えられていますか？

清水：ゆいちゃんの「ごはんは笑顔」という言葉に、『デパプリ』の魅力が詰まっている気がします。誰かのために行動するところが……女神さまのようというか……話していたら泣きそうになってきちゃう（笑）。

私も普段生きていく上で、そういう気持ちで仕事をしたいし、友だちのことも大切に思いたいなって。『デパプリ』を通して、改めていろいろなことに気付かされます。

例えば、（机の上にある）この差し入れに関してもみんなが喜ぶ笑顔を想像して買ってるんだなと気づいたり、外食をしててもシェフの方が「どうやったら美味しくなるかな」ってたくさん考えた上でのご飯なんだなと思ったり。

お弁当を食べるときも、農家のみなさんがどういう気持ちでお米を作って、出荷したのかな、とか……その過程というのも考えるようになって。

──「シェアするよろこび」って物理的なものだけではなく、想いに関しても言えることなのかもしれないですね。つながっていくというか。

清水：そう！　誰かのために食のリレーがある。そこにはみんなが食に込める思いが詰まってるし、それがみんなの幸せにつながる。それってすごく素敵だなと思いました。私もそう願える人にありたいって思うようになりました。

井口：やっぱり食は『デパプリ』の魅力ですよね。毎回美味しそうなご飯が出てきて、可愛いレシピッピがあらわれて。収録のたびに「今日のご飯はこれにしよう！」って。らんがラーメン屋さんのお手伝いをしているから「今日は王将に行って帰るか！」ってなることも（笑）。

菱川：実際収録のあとに寄って帰ってましたよね？

井口：ラーメン食べて帰った！（笑）

清水：私は気合いを入れて（大事な回の収録する）前日にラーメンを食べて気合いを入れました。らんちゃんが美味しそうにご飯を食べる姿も好きなんです。

井口：うんうん！　収録の時だけでなく、オンエアーで見ているときも、思わずその回に登場したものを食べたくなるんですよね。見てくれている皆さんもそれに近いもの食べ物を選んでくれているようで。

それこそ、離れていて、違うところにいるけど、シェアするよろこびがあって、プリキュアでつながっている。

浄化したあとの終わりの「ごちそうさまでした」もそうなんですけど、食べることの大切さを大人も子どもも学べる作品だなと思います。私はもともと食べることが大好きなんですが、『デパプリ』に携わったことで、より食べることを好きになりました。

「ごちそうさまでした」もそうなんですけど「いただきます」という言葉もすごく素敵だなと思うようになりました。

『デパプリ』の中では、みんなで「いただきます」をする場面もあれば、らんちゃんのようにひとりでご飯を食べることもある。らんちゃんはキュアスタに上げることで、みんなと一緒に「いただきます」をしていて。

ここねちゃんがひとりで食べているシーンは、一見寂しげではあるんですけど、決してダメなことではなくて、それぞれの食の楽しみ方があって。みんな違ってみんな良いというか。

──最近は孤食が社会問題にもなってますけど、ひとりでも『デパプリ』を見ながらだとご飯をより美味しく食べられる気がします。

菱川：わかります！ひとりでご飯を食べていても、『デパプリ』を見ながらだとみんなでご飯を食べてるような気持ちになるんですよね。見ている皆さんにも、そういう楽しみ方をしていただけたら嬉しいなって。

──余談なのですが、私も子どもと一緒に『デパプリ』を見ているんですが、ゆいがにんじんが好きなので、にんじんを進んで食べるようになりました。

菱川：わあああ……すっごく嬉しい……！

井口：食に興味がなかった子もご飯に興味を持ってくれるようになったというコメントをいただいて。

菱川：見ているお子さんたちが、大人になっても、心のどこかで「ごはんは笑顔」という言葉をずっと覚えてくれていたらうれしいなって思ってます。

井口：みんなで乾杯もしてほしいな（笑）。エンディングもいつも楽しみです。

オーディションでの思い出

──お話をおうかがいしていて、まるでキャラクターとお話しているのかと錯覚しているくらい、役にピッタリだなと感じて。

井口：それぞれ演じているキャラクターと似てるなって思います。当て書きかって思うくらいピッタリなんです。

清水：確かに似てます。

菱川：そう思います。

──話が遡るんですが、オーディションの時も、現在の役を受けていたんですか？

一同：そうです！

清水：私はらんちゃんとゆいちゃんは絶対にできないと思ってた（笑）。

井口：あ、でも私はスタジオオーディションではらんちゃんのあと、「メンメンもやってみて」と言われてメンメンも受けていました！　黄色の服を着ていったけど、服がオレンジになるかってくらい汗をかいた（笑）。

「“こっちやってみてよ”ってことはらんちゃんはダメだったのかも……」「でもエナジー妖精もやってみたい」っていろいろな思考が入り混じって（笑）。

菱川：井口さんのメンメンの声、いつか聞いてみたい！　井口さんは（アフレコ前の）テストの時に、男の子のキャラの声を当ててくれることがあるんです。

井口：全員揃って録れないので、その場にいないキャラクターのセリフを読むことがあって。

菱川：拓海くんとかをやってくれるんですけど、めっちゃカッコよくて、清水さんと「きゃーっ！」って言ってるんです（笑）。

井口：今日は理沙ちんがマリちゃんやってくれたよね。

菱川：すごかったです！　言い回しがマリちゃんっぽくって！

井口：一緒に録られないからこその楽しみですね。私たちのあとに録られる方は先に録った声を聞きながらアフレコされると思うんですけど、私たちの場合は最初に録ることが多いので、掛け合いの声がない部分があるんです。それをみんなで補いながらしています。

──臨場感を出すために、協力しながらアフレコをされているんですね。

菱川：そうなんです。あと、私がリテイク出してしまったときには、気持ちを作りやすいように、清水さんと井口さんが少し前のセリフから言ってくれるんです。おふたりはすでにオッケーテイクなのに。そういったことにすごく助けられています。

──きっと清水さん、井口さんも先輩方に助けられた経験があるからこそなのではないでしょうか。

井口＆清水：そうなんです！　

清水：私自身もそうした経験がたくさんあります。

井口：さっき花菜ちゃんが言ってた、他の方に引っ張られて感情が出たという話もすごくわかるなぁと思いながら話を聞いていて。私も何度それをしていただいたことか。上手い人と一緒に掛け合うと、実力以上のものを相手が引き出してくれるんだよね。自分ひとりだと絶対に出せないものを。

清水：わかるわかる！　思ってもなかったようなお芝居ができる。

井口：でも先輩たちは「してやろう」と思っているわけではなくて。心を込めて演じていた結果、自然と引っぱっていってくれるんですよね。

清水：あれが格好いいんだよねえ。

井口：それはこの現場でも感じていることなんです。年齢は同じだけど理沙ちんからもいろいろ教えてもらってるし、花菜ちゃんは全然年下だけどいっぱいもらうものがある。

菱川：えーっ!?　本当ですか？

清水：それはもちろん。私もたくさんもらってる。本当に焚き付けられるよね。

井口：うんうん。心で動くような、まっすぐさが眩しい。

菱川：めちゃくちゃ嬉しいです。私はおふたりから学ばせてもらっていることがたくさんあって。清水さんは戦闘中にめちゃくちゃ熱くなってくれるので、そこで私も思わず熱くなってしまうことがあって。奥に秘めた、熱いものを感じているんです。

清水：なんだか恥ずかしくなってきました（笑）。

──突然なのですが、清水さんは記者会見での「将棋にハマってる」と明かされていましたね。

菱川：ネットニュースになってましたね！
　
清水：本当にレベルは低いのでお恥ずかしい（笑）。ぼーっと見ているのが楽しくて。日本将棋連盟の「将棋連盟ライブ中継アプリ」というのを入れていて、プロの方の対局をリアルタイムで見られるので、ちょくちょく見ています。

井口：冷静に物事を分析する心と、感情でグッと持っていくお芝居とが、将棋と通づるものがある気がする。素敵！

菱川：確かに！

清水：将棋から学んでることは多いなぁと思っています。棋士の方たちって感情を表に出さないんです。でも一手から、その棋士の思いを感じるんです。すごく面白いです。