『きんいろモザイク』クラウドファンディング企画[連載第3回] 『きんいろモザイクThank you!!』を作った監督の名和宗則さん、アニメーションプロデューサーの富岡哲也さんにインタビュー【前編】
劇場版『きんいろモザイクThank you!!』のBD・DVDの発売を記念して掲載中のクラウドファンディング連載企画。今回の記事は、なんと監督の名和宗則さんと、アニメーションプロデューサーの富岡哲也さんにお話を伺いました。
普段めったに聞けない制作の裏側を、たくさんお話ししていただきました。『きんいろモザイク』ファン必読のインタビュー記事デス! これを読んでから、もう一度劇場版を見たら印象が変わるかも!? 制作スタッフから見た『きんいろモザイク』の魅力を、前後編でお届けします。
名和監督と富岡アニメーションプロデューサーが『きんいろモザイク』ファンからの質問に答える!
──簡単に『きんいろモザイク』でのおふたりのお仕事を教えてください。
富岡アニメプロデューサー(以下、富岡):アニメーションプロデューサーとして、現場でスタッフの構成から予算管理、納品までを管理しました。
名和宗則さん(以下、名和):監督をやらせていただきました。作品全体の取りまとめ役ですね。
──おふたりから見た『きんいろモザイク』のファンの印象をお聞かせください。
名和:基本的に暖かい人たちかな?
富岡:そうですね。みんな愛に満ち溢れていますね。
──おふたりは『きんいろモザイク』のイベントを見学したこともありますね。
名和:そうですね。何回かは顔を出させていただきました。石を投げつけられることもなく、暖かい人たちだなって思いました。
一同:(笑)
富岡:僕ね、新宿を歩いているとき、一度ファンの方から声をかけられたことがあるんです。
名和:その方は勇気あるね(笑)。
富岡:この風貌なのに、後ろからトントンと叩かれて振り返ったら「見かけたので声をかけました」って。こんな僕にも声をかけてくれて嬉しかったです。
──今回の企画は、そんなファンからおふたりへの質問を募集しました。とてもたくさん届きましたので、人数の多かった質問を中心にお答えください。
名和・富岡:よろしくお願いします。
──ひとつめの質問です。原作を読んでアニメを作る際に、気をつけることは?
名和:自分はこれまでも原作がある作品のアニメを作ってきました。一貫して言えるのは、「原作のイメージを崩さない」というところです。気をつけているのは、テレビの向こう側にいるファンの人たちに喜んでもらうにはどうすべきかを重視しています。
──原作は紙媒体ですが、アニメは動画です。動きをつけるのは難しそうです。
名和:原作をしっかり読み込んで、読者さんと同じ目線に立ってからアニメを作っています。『きんいろモザイク』は天衝監督が敷いてきたラインがあります。1期を好きになってくれて、それからずっとファンでいてくださる方は多いと思います。そのため、いかに天衝監督が引いてきたラインを受け継いで作るか、常に注意していました。
──では富岡さんが気をつけた点は?
富岡:やはり原悠衣先生の原作ありきなので、そこは一番大事に考えました。原先生が4コマ漫画で描いてきた作品を、どのように具現化していくかというところを、名和監督と相談しながら構築してきたつもりです。今回の劇場版『きんいろモザイクThank you!!』も、そういった映像として届けられたと思います。劇場公開された後に、みなさんが喜んでくださったお声をたくさん聞きましたので、がんばった甲斐があったなと。
名和:原作ファンの方々を裏切らないようにしないといけないからね。
──止まっている絵を動かすのは難しそうです。
富岡:漫画のコマのなかに、いろいろな情報があるんですよ。
名和:文章で言えば「行間を読む」みたいな感じですね。それを読み解いて、各キャラクターに芝居をつけていくんです。
──おふたりはマンガを読んでいるとき、コマの中が動いているように見える?
富岡:ずっと『きんいろモザイク』を作ってきたからかもしれませんが、コマから動きが見えてきます。
名和:紙に描いてある絵が脳内変換されると、動いているように見えるんです。
──アニメ制作にたずさわっている特殊技能だと思います。
名和:いや、みなさんも同じじゃないですか? だってまだアニメ化されていない漫画を読んでいて、読者さんは自分の脳内でキャラクターの声を想像しながら読むじゃないですか? それと同じで、読んでいる最中に「こんな感じに動かしたらおもしろいな」とか、勝手に脳内変換されます。漫画を読んでいる人は、みんな同じだと思います。