『きんいろモザイク』クラウドファンディング企画[連載第2回] 支援者からの質問をキャストに直撃インタビュー! ~西明日香さん、田中真奈美さん、東山奈央さん~【後編】
アニメイトが運営するクラウドファンディングサービス「ソレオス」で実施した『きんいろモザイク』のプロジェクト企画記事。
前回に続いて、声優の西明日香さん、田中真奈美さん、東山奈央さんへのロングインタビュー後編を掲載します。
前回の記事はかなり濃密だったけど、この3人の作品愛はこの程度では終わらない! まだまだまだまだ語り尽くせない『きんいろモザイク』の思い出をどうぞ!
・前編はコチラから
劇中の修学旅行は京都と奈良。もしも3人がいまから行くとしたら?
――いまから修学旅行に行くなら、京都・奈良・イギリス以外でどこに行きたいですか? 何人かのファンから、同じ質問が届きました。
東山奈央さん(以下、東山):みんなでせーので言おうよ!
西明日香さん(以下、西)・田中真奈美さん(以下、田中)・東山:せーのっ!
西:沖縄!
田中:イギリス村!
東山:沖縄!
一同:(笑)
田中:私はイギリスがダメならイギリス村に行けばいいじゃないって思った。福島とか伊豆にあるらしいです。
西:それなら温泉にも入れる!
東山:富士山も見えるね!
田中:でも……沖縄って言えば3人で揃ったのになぁ。悔しいっ!
西:あははは!
――では沖縄と答えたおふたり、その理由は?
東山:キャラクターたちは作中で海に行ってたのに、私たちは一緒に行ったことないなぁ~って思ったからです。せっかく海に行くなら、やはり沖縄かなと!
西:私は……単純に海が好きだから! 国内リゾートで海と言えば、やっぱり沖縄かなって。
一同:(笑)
『きんいろモザイク』に関わって起こった変化はファンと仲間の優しさの発見
――『きんいろモザイク』のお仕事に関わってから、なにか生活に変化が起こりましたか?
西:ファンのみなさんとの交流を知りました。お客さんと近い距離のイベントがたくさんあったので、自分を応援してくださっているファンを把握したりとか。そういう体験をさせていただいて、「声優さんって、こういう感じなんだ!」と思いました。
一同:(笑)
西:横浜のアニメイトで開催されたインストアイベントで、ファンの方から寄せ書きをいただいたことがあったんです。それをもらった瞬間、嬉しさのあまり号泣したのをいまでも覚えています。
田中:私も覚えてるよ!
西:人生で初めて、人の優しさでこんなに泣けるんだと気づきました。声優としてちゃんと活動できてるんだなと思えるような、自分の中での変化はありましたね。
田中:私はファンの方もそうだけど、Rhodanthe*のメンバーに会ってから変化がありました。それまでの私の声優活動は孤独でした……。
東山:こっ、孤独!?
一同:(笑)
田中:もちろん支えてくださる方はいっぱいいたけど、Rhodanthe*みたいな存在は初めてで。仕事で関わったみんなとこんなに深い関係になれたのは『きんいろモザイク』からもらった大きな変化です!
――では、東山さんの変化は?
東山:私もまなみんと似てます! 相手のことを同業者として「すごいな」と認めているからこそ、この業界にいる人はどんなに仲が良くても、どこかではライバルではあると思うんです。だから「友達」なんて風に思っていいのかなって考え込んでしまって。でも、そういう堅い考えに光を差してくれたのがRhodanthe*のメンバーなんです。正直に言えば、出会ったばかりの頃はメンバーを「友達」と言い切っちゃっていいのだろうか……と悩む時期もありました。でも、みんなと一緒にいるときは心の底から楽しくて、いつの日か「声優のお友達を作ってもいいんだ」と思うようになりました。
西・田中:嬉しいっ!
東山:そう思えるようになったとき、急にスッと心が解き放たれたような感じがしたのを覚えています。同業者の声優の子だって「友達」と呼んでも抵抗感がなくなったきっかけをいただいたのが、『きんいろモザイク』とRhodanthe*のメンバーたちです。
西:そんな話を聞いちゃうと、ドヤ顔しちゃうよね~! 「奈央はワシらが育てた」って。
田中:あはははは!
――その設定は、まだ健在なのですね?(笑)
東山:「設定」ってなんですか? 私はみんなに育てられてます(笑)
一同:(笑)
『きんいろモザイク』に関わったおかげで得られた意外な「得」とは!?
――『きんいろモザイク』に関わって、何か得をした経験はありますか?
東山:「カタコト日本語」がすごく上手になった。
西・田中:おお~~~っ!!
東山:私の声ってカタコト向きみたいなんです。
一同:(笑)
――そんなことないのでは?(笑)
東山:でも……カレンを皮切りにカタコトのキャラクターの役をいただける機会が増えたんです。役者として「○○と言えばこの人!」というイメージを持っていただけるのは財産のひとつになると思います。カレンを演じてからカタコトのお役がすごく増えたのは、「カタコトと言えば東山」のようなイメージを持っていただけるようになったのかなって。しかも、世界各国のキャラクターをやらせていただいています。
西:あはははは!
東山:アメリカとかフランス、ロシア、中国などなど!
田中:それはすごーい!
東山:ただ、その子の国籍によって「カタコトの癖」のようなものは変えるように心がけているんですが、私の声質はちょっとカタコトにマッチするようなんです。でも逆に、カタコトキャラクターがたくさん続いていた時期に日本人のキャラクターを演じたら「東山さん、ちょっとなまってますね?」、「日本語が下手になってませんか?」と言われたことがありました……ってあれ? 得した話じゃなくなっちゃったな(笑)。
一同:(爆笑)
西:私が得したことは、いい友達ができたことです。
田中・東山:間違いない!
西:みんなに自慢できる友達ができたことです。それ以前に「『きんいろモザイク』に関わっているんだぞ」ということ自体が自慢できることです。いい人ばかり周りにいる現場なので、この空間に入れた時点で得をしているなって感じています。
東山:うんうん! 他の現場の子たちから、「Rhodanthe*の人たちって、みんな仲良さそうでいいよね」と言われたことがあるの。すっごく鼻が高い!
田中:私も鼻が高い!
西:またドヤ顔になっちゃうよ(笑)。
――田中さんが得をしたことは?
田中:独りよがりで申し訳ないのですが、英語が上達できたかなって思います。
西:それは素晴らしいことだよ!
田中:英語は元々好きだったけど、英検準一級をとったときに、親から「大学生のうちに一級も取っちゃいなさいよ」みたいなことを言われてたんです。でも、私は取れませんでした。当時はちゃんと勉強をせずになんとなく受けてたので、「やっぱり一級は難しいな」みたいな感じだったんです。
――英検一級が簡単なわけがありません。
田中:でも、『きんいろモザイク』に関わらせていただいたおかげで、もう一度ちゃんと勉強しようと思えました。さらにラジオ番組で「2016年の目標は英検一級合格」を掲げてしまったので、背に腹は代えられない状態になりました(笑)。結果はそれから2年かかってしまったけど、合格できました。
東山:おめでとー!
田中:ありがとう! 私は『きんいろモザイク』に関わったおかげで、多くの方に見守っていただけました。自分が本来できなかったことができるようになったり、いままでの自分では頑張れなかった先まで進めたのは、『きんいろモザイク』に関わって得をしたなって思います。
東山:まなみんはすごいよ。努力の人なんです!
田中:みんなが応援してくれたからだよ~。本当にありがとう!