夏アニメ『リコリス・リコイル』第1話放送後インタビュー：安済知佳さん（錦木千束役）｜千束は目的や考えを持ちつつも人に押し付けない、人の気持ちを思いやる柔軟な強さが魅力的【連載 第1回】

監督・足立慎吾さん（代表作『ソードアート・オンライン』）×ストーリー原案・アサウラさん（代表作『ベン・トー』）×キャラクターデザイン・いみぎむるさん（代表作『この美術部には問題がある!』）×制作・A-1 Pictures（代表作『かぐや様は告らせたい』）という魅力あふれる布陣が贈るオリジナルTVアニメーション『リコリス・リコイル』。

東京の下町にある和カフェ「リコリコ」で働く……だけではなく、秘密組織「DA（ディーエー）」のエージェントでもある少女たちの活躍を描いた作品となっています。

2022年7月2日（土）より放送中の本作に出演する声優陣に、今回アニメイトタイムズはメールインタビューを実施！　各話の収録時のエピソードや、キャラクターの印象・魅力などについて伺いました。

第1回目に登場するのは、錦木千束役・安済知佳さん。演じている中で、自身も沢山の勇気と感動を貰ったという千束の魅力や、若山詩音さん演じる相棒・井ノ上たきなの印象などを語っていただきました。

千束の魅力は「人の気持ちを思いやる柔軟な強さ」

――第1話の台本を読んだときの印象を教えてください。

錦木千束役 安済知佳さん（以下、安済）：カットごとにあるト書きの豊富さに驚きました。ただの動きの説明だけではなく、キャラの心情や見え方などがとてもわかりやすく書いてあり、台本というより読み物としてまず物語を楽しむことができました。

台詞も綺麗すぎない、いい意味でくだけた書き方をされていて。オーディションのときから掛け合いを大切にされている印象でしたが、台本を読んで改めて、会話を楽しむことがこの作品の要だなと思いました。

―第1話の役作りはいかがでしたか？

安済：台本の読みやすさとリハVのわかりやすさもあり、特に疑問も不安も抱かず現場に入りました。そこで監督の足立（慎吾）さんや音響監督の吉田（光平）さんから、さらにわかりやすく楽しい説明が入って、たきな役の（若山）詩音ちゃんと掛け合いを楽しんでいたら収録が終わっていた印象です（笑）。

自分で持っていったものより、もっと楽しんでいい、自由にしていいと足立さんに言われたので、千束として、たきなとの新しく始まる日常を楽しみまくりました。

―第1話で映像面とお芝居面で印象的なシーンを教えてください。

安済：映像はもうすべてです！（笑）。

いみぎむるさんのあのかわいらしいキャラデザのまま動き回るキャラクターたち、衣装、景色、アクション、それを彩る音響効果、音楽。何度観ても、同じシーンで違う魅力を見つけられる楽しさが詰まっています。最高です。

個人的にはＡパート終わりの公園のシーンで、千束「何か質問ある？」・たきな「…ありすぎますね」・子供の声「きゃー♡」→アイキャッチの流れのリズムが好きすぎて、文字通り頭を抱えました（笑）。

お芝居では、詩音ちゃん演じるたきなとのシーンはすべて印象的です。アフレコのとき、会話する度にわたしの中で千束が出来上がっていく感覚と、演じているのを忘れるような楽しさがありました。そんな感覚にさせてもらえる台本と詩音ちゃんの素晴らしさ、制作陣の寛大さに感動しました。

―少し思うところはありつつ、たきながDAに復帰できるように本気で応援しているように見えました。第1話を見て、改めて千束の魅力はどんなところにあると思いましたか？

安済：彼女の中の軸としてしっかり目的や考えがあるのに、それを人に押し付けない、人の気持ちを思いやる柔軟な強さ。本当に憧れます。

わたしも演じていて、彼女にたくさんの勇気と感動をもらいました。これから千束のその強さと明るさに、たきなだけでなく視聴者の皆様も、力をもらってポジティブに日常と仕事や学業を頑張れると思います。