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人気BL作品を展開する《シュークリーム編集部》イベントレポート【AGF2022】

人気BL作品の制作秘話が明かされるトークショーやバーチャル展示会、『幕が下りたら僕らは番』ざらめ鮫先生初のサイン会も! 「アニメイトガールズフェスティバル2022」×「シュークリーム編集部」イベントレポート【AGF2022】

11月5日(土)・6日(日)に開催されたアニメ・コミック・声優・グッズ・乙女ゲーム・コスプレなど、“女の子のためのすべて”が集まる池袋の大型イベント『アニメイトガールズフェスティバル2022』(以下、「AGF2022」)。

開催を記念して、人気BL作品を展開する《シュークリーム編集部》と本イベントがコラボレーション! 11月5日(土)にはシュークリーム編集部によるトークショーと、『幕が下りたら僕らは番』の作者・ざらめ鮫先生の初サイン会が実施されました。

本稿では、その2つのリアルイベントをレポートとしてお届け! さらに、WEB上のバーチャル空間でカラーイラストや複製原画などが展示されるバーチャル展示会の様子もご紹介します。

 

 

裏話が盛りだくさん!? シュークリーム編集部員によるトークショー

11月5日(土)に実施されたトークショーには6名のシュークリーム編集部員が登壇し、第1部〜第3部に分けたテーマに沿ってトークを展開。作品の裏話やBL作品が生まれるきっかけ、帯の作り方など裏話が次から次へと出てくる貴重な時間となりました。

 
第1部の先生Q&Aコーナーでは、「BLで1番キュンとするシーンを教えてください」という質問に対し、『エトランゼ』シリーズの紀伊カンナ先生は「一見強そうな人が見せる弱さや、キチッとした人が見せるだらしなさなどギャップが見える瞬間」と回答。担当編集の鹿さん曰く、『エトランゼ』シリーズにもそのギャップが反映されているとのこと。

『百と卍』の紗久楽さわ先生は「その2人でしかできないことをしていたとき」と回答。卍が百のおへそを急に舐めるなど、ふとした行為に“ぅギュンッ”とくるそうです。担当編集のももんがさんは、イチャイチャすることに慣れていない受けの百だからこそ、攻めの卍と戯れているシーンがとてもかわいく、2人ならではの関係性や醸し出す雰囲気が魅力的だと話します。

「セリフ、お話や展開はどんな時に思い描くのか?」という質問に、『家族になろうよ』『いつか恋になるまで』の倉橋トモ先生はドラマや映画を参考にしていると回答。最近は、韓国ドラマ『二十五、二十一』で先生と盛り上がっていたと担当編集のHさんが明かします。

ストーリーを考えている時にこだわっていること、大切にしていること」について、『25時、赤坂で』の夏野寛子先生の“ときめきを疎かにしない”という言葉に関して、会話のセンスが抜群に良いと話す担当編集の鹿さん。第3巻での飲み物の温度で愛を表すセリフに感動したそうです。


【コミック】25時、赤坂で
【コミック】25時、赤坂で

 
「作画におけるこだわりポイント」について、『幕が下りたら僕らは番』のざらめ鮫先生は「キャラクターの服装やお部屋」とコメント。インテリアなどにもキャラクターの趣味を反映させているそうですので、部屋の内装にも注目して読み返してみると新しい発見があるかもしれません。

「キャラクターの名前の決め方」について、『夜明けの唄』のユノイチカ先生は「音で決めています。意味を与えることは稀です」と回答。担当編集のももんがさんによると、ユノイチカ先生は音や視覚的、感覚的に作品づくりをする方で感性の豊かさに驚くこともあるんだとか。担当編集の方から聞く先生方のお話がとても新鮮です。

続いて、『そんなに言うなら抱いてやる』のにやま先生は「漫画らしく、潜んでいる感じで“裏川忍”、表で輝いてそうな“表屋ヒカル”のような名前のつけ方をしました」とコメント。担当編集のHさん曰く、にやま先生は連載前からキャラクターへの解像度がものすごく高く、他愛のない会話やちょっとした仕草でもこういうキャラクターなんだと分かるところが、にやま先生の凄いところだと感じるそうです。

第2部の編集者トークコーナーでは、編集者視点で作品や制作の裏側について。最初のテーマは「担当作品の企画が決まった背景について」です。

芸能界を舞台に俳優同士の恋愛を描いた『25時、赤坂で』では、夏野寛子先生本人が芸能界好きということで、2017年に編集担当の鹿さんから打診したとのこと。主人公2人がBLドラマで共演するという作中の展開について、そろそろ“カリスマの脚本家が書いた、超人気俳優が演じるボーイズラブをテレビで見てみたい”という話から始まったそうです。いつか『25時、赤坂で』の実写版を見てみたいですね。

キャラクターのラフ画を紹介しながら、キャラクター設定はスムーズに決まったと話す楔ケリ先生の『狂い鳴くのは僕の番』。えっちなシチュエーションはかなり細かく打ち合わせをしているそうで、“動物的な本能”と“心が求める愛”というオメガバースならではの魅力が詰まっていると担当編集のNさんは語ります。


【コミック】狂い鳴くのは僕の番
【コミック】狂い鳴くのは僕の番

 
『この手を離さないで』の担当編集・なかあみさんは、主人公の2人をビジュアル・中身・境遇も正反対にしている点がポイントとのこと。咲本﨑先生の好きな要素が特に詰め込まれているのが受けの北原雅で、暗い過去を背負っている彼を絶対に救う気持ちから生まれたのが、圧倒的な“光の攻め”の一条晴斗です。ただ、雅を救うためだけの存在にしないように、晴斗の人間性を尊重するように気をつけて制作を進めたと話します。

ちなみに、雅と晴斗は咲本﨑先生が高校生の頃にすでに生まれていたという秘話も。当時漫画にすることはなかったそうですが、高校生の頃に描いていたキャラクターの作品がデビュー作になるということに、担当編集のなかあみさんも感動したそうです。

 
「担当作品の中で1番好きなシーン」について、『蜜果』の第3巻5話のシーンをピックアップした担当編集のTさん。これまであまり明かされていなかった貴宏の過去や心情が、第3巻では語られています。

なかなか音沙汰がなくモヤモヤしていた矢先、レオから電話がかかってきた瞬間、0.01秒で電話を取る貴宏の姿がとても尊く愛おしいとトークに花が咲く場面も。ドラマチックかつキャラクターの成長も感じられる要素が第3巻には詰まっているそうです。


【コミック】蜜果(3)
【コミック】蜜果(3)

 
「先生との思い出で1番印象に残っていること」では、2020年にアニメ映画化された『海辺のエトランゼ』の話に。元アニメーターとして活動していた紀伊カンナ先生は、古巣のアニメ制作会社と同僚だった監督に依頼したとのこと。

紀伊カンナ先生本人がキャラクターデザインという“アニメーターへの指示書”を書いていたそうで、制作はスムーズに進行し、最終的にはアニメ制作スタジオの中に、紀伊カンナ先生の作業机ができるほど密なやり取りができていたと貴重な話が明かされます。

そんなアニメ映画『海辺のエトランゼ』は各配信サイトにて配信中ですので、まだご覧になられていない方はぜひチェックしてくださいね!

 
第3部のトークテーマは、帯の制作秘話についてです。帯の言葉と表紙に惹かれて購入する方は多いはず。帯に関しては、読者の方からもたくさんの質問が寄せられたそうです。

できたてほやほやの『蜜果』第3巻の帯がピックアップされると、第3巻のストーリーから、貴宏からレオへの気持ちを全面に持っていきたい帯にしたかったとのこと。“執着”を第3巻で描いているので、貴宏らしい愛の表現がひと目で分かれば良いなと思い、担当編集のTさんは「ハマったら抜け出せない執着」という言葉を選んだそうです。

そして、読者の方からも好評だった『いつか恋になるまで』上下巻の帯の話も。「一瞬を重ねて」「恋は永遠になる」という帯の言葉が、表紙も相まって素敵な雰囲気になっており、担当編集のHさんもお気に入り。「人生の中で見たら短いけれど、大きな変化があった眩くて濃密な時間」というものをうまく一文に詰め込むことができたと話します。

担当編集の方も帯の言葉を考えるのが難しく、ひたすら良い言葉が降りてくるのを待つこともあるそうです。そんなこだわりが詰まっている帯にもぜひ注目してみてください。

 

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