アニメ『Do It Yourself!!ーどぅー・いっと・ゆあせるふー』第6話放送後インタビュー:音響監督 郷田ほづみさん|キャスティングはバランスが大事、そして、個性的な6人が誕生
女子高生×工具=ものづくり DIY”初心者“女子の日常物語が描かれる、2022年10月より放送中のTVアニメ『Do It Yourself!!ーどぅー・いっと・ゆあせるふー』(DIY)。毎週女子高生たちが、何を手づくりしていくのか。ゆる~い会話の中からも、キャラクターの魅力がにじみ出ているし、ゆったりと過ぎていく時間を感じながら、心も癒やされていく。
アニメイトタイムズでは、アニメ放送後にインタビューを掲載する連載企画を実施中。海回、水着回だった第6回は、音響監督の郷田ほづみさんが登場!
キャスティングはバランスが大事。そして、個性的な6人が生まれた。
――キャスティングについて聞いていきたいのですが、せるふ役の稲垣 好さんは、『Do It Yourself!!ーどぅー・いっと・ゆあせるふー』が初めて主役に選ばれた作品でした。
郷田ほづみさん(以下、郷田):今回はオーディションで決めたんですけど、もうだいぶ前のことで、そろそろ2年が経つんです(笑)。最初にテープオーディションをやって、人数を絞ってスタジオオーディションをしたのですが、それも1人1人でなく組み合わせで、会話をしてもらったんです。だからすごく時間はかかった覚えがあります。
せるふ役の稲垣さんに関しては、ほんわかした感じというか。ちょっと天然っぽくて、稲垣さん本人のキャラクターとも近い感じがして、すごく自然に聞こえたんですよね。
もちろん、何人かで迷って相談をしたんですけど、ここまで時間が経ってしまうと、もはやせるふは稲垣さん以外考えられないな、という印象にはなっています(笑)。
――1人ずつのオーディションと掛け合いで、違いはあるのですか?
郷田:個人的には1人ずつのほうがやりやすいんですけど、掛け合いは掛け合いで見えるところもあるので、会話の感じを監督は見たかったのかなと思います。
僕は、声質が一番重要だと思っているんです。やはりたくさんの人数を聴いていくと、いいなと思ってもちょっと似ているな、というのが出てくるんです。今回の作品だとメインの6キャラを全部個性的にしたかったので、まずは声質を重視して、その声質から、役者がどういうふうにキャラクターを活かしてくれるのか、というのを見たかったんです。
――稲垣さんのアフレコはいかがでしたか?
郷田:初めて一緒にお仕事をしたのですが、アフレコで大変だったとか、時間がかかったりすることはなかったです。もちろん、本人は努力していたのでしょうけど、本当にせるふ本人みたいな感じでした。
――続いて、ぷりん役の市ノ瀬加那さんはいかがですか?
郷田:せるふを基準にしていたので、せるふとの対比という意味で、この組み合わせは面白かったと思います。市ノ瀬さんのツンデレな感じは、せるふのマイペースな感じととても合っていたんです。
まず、この2人が決まってから、他のキャラクターのキャストを決めていったのですが、当然、いい方はたくさんいたんですよ。なので、あとはバランスでした。
それとこれはこの作品に限らずですが、スタッフによってキャラクターのイメージが同じかと言われたら、それぞれ違うので、イメージする声も違うんです。そこで最終的なコンセンサスを得ていくのは難しいんですけど、この作品に関しては、そんなにバラけることなく、時間をかけずにまとまった感じがします。なので、バランスはすごくいいんじゃないですかね。
――バランスで言うと、くれいとたくみに関しては、安心感がありました。
郷田:期待していた通りでした。くれい役の佐倉綾音さんも、僕がやった他の作品では、こんなにマニッシュな感じの女の子をやってもらった経験がなかったので新鮮でした。ポジション的にも部長だし、こういうキャラクターだし、乙女チックなところと頼もしいところを両方出してほしいなと思っていたので良かったです。アフレコでは、もっと男前にやって!と、よく言っていた気がしますね。かっこいい部分をなるべく出してほしかったので。
たくみはもう癒やしですね。しーとかジョブ子がうるさいから(笑)、安心できるところを和氣あず未さんにお任せしました。主人公があれだけボケキャラなので、安心感・安定感は、くれいとたくみの2人に任せたかったんです。
――しーとジョブ子は曲者というか、かなりぶっ飛んだキャラクターでしたね(笑)。
郷田:この2人は、オーディションでもいろんな方にやってもらいました。いろんなバリエーションがあって、この2人がいいなと思った人を並べてみると似ていたりする……。でも最終的に、この2人でバッチリでした! ダメ出しをすることもなかった感じがしますね。
――郷田さんは、くらげさんの声も担当されていますが、演じた感想を教えてください。
郷田:かなり人間味溢れるロボットですよね。近未来のAIが、どんな感じなのか想像しながら、楽しく演じさせてもらいました。新しいOSを希望しているくらげさんが、今後どうなるのか期待していてください(笑)