TVアニメ『氷属性男子とクールな同僚女子』孤森さん役・内山夕実さん×冴島くん役・内山昂輝さん 対談インタビュー|だんだん惹かれていくリアルな2人の関係性。盛り上げるべきところを盛り上げるコンビ!
注目してほしいのは“攻めの冬月さん”!?
——お二人がそれぞれ演じるキャラクターについて、どのような人物だと感じられましたか?
夕実:狐森さんの場合は妖狐の末裔ということもあって、最初はもっとこう突飛的なものや特殊な能力を想像していましたが、それ以上に普通の女の子としてとても魅力的な子だなと。同じクラスや女友達にこういう子がいたら、毎日がすごく楽しいだろうなと思いました。
それだけじゃなくて、すごく友達想いな部分もしっかりと描かれていたので、お芝居を通して、良い意味でムードメーカーになれるような彼女の魅力が伝われれば良いなと意識していました。
——本当に、狐森さんは友達に欲しい存在ですよね。
夕実:常にマインドを明るくしてくれる、前を向かせてくれるような感じがありますよね。割と自分はどちらかというとネガティブ寄りなほうなので、彼女みたいな子がそばにいてくれたら自ずと明るくなれそうな気がします。
——ネガティブ寄りなのですか? すみません、ラジオの印象がとても強いので……。
昂輝:表に出るものと裏側はやっぱり違うんですかね(笑)。
夕実:年齢を重ねていくといろいろありますから(笑)。でも、本当に日々いろんな人たちに支えてもらって今の自分が成り立っているところがあると思いますし、そうやって狐森さんも誰かの力になれているような気がします。
特に、冬月さんは大人しいですが、明るい狐森さんとすごく仲睦まじい様子ですし、冬月さんらしい形でやり取りしてくれているので良い関係だなと感じます。
——冬月さんと狐森さんのやり取りも素敵な深みがありますよね。そんな狐森さんが少し気になっている様子の冴島くんについて、内山昂輝さんはどのように感じましたか?
昂輝:漫画を読んだときは割とクールキャラの印象がありました。でも、収録が始まってテストをやってみると「もっと明るいキャラクターにしてほしい」と言われたので、狐森さんほどではないですが、基本的に明るくフレンドリーなキャラクターを意識して演じています。
——なるほど。最初に内山昂輝さんが感じていたものよりも明るいキャラクターだったのですね。内山夕実さんも何かディレクションがあったのでしょうか?
夕実:特にありませんでした。狐森さんは割と裏でお芝居を引っ張らなきゃいけない部分があるので、1・2話あたりから今後もそういう感じで演じてほしいんだろうなと。
特に、台本に指示があるわけではありませんが、台本をチェックするたびにそういう要素を自分で考えていて。
台本には書き起こされていませんが、原作にはちょっと書いてあるセリフを少し生かしたりとなるべく原作を意識して演じています。
昂輝:へぇ~! なるほど、そういう技もあるのか……。
夕実:原作を読まれている方にとっては、アニメを見たときに「あっあのシーンだ!」ときっとなると思うので。ただ、原作にも記していないものは自分で考えていくしかないので、なるべく狐森さんから外れないように意識しています。
——では、細かいところまで狐森さんの言動に注目しなければ……!
夕実:ただオンエア前なので、どこまでオンエアされるのかはわかりません(笑)。
昂輝:ダビングのときに消されてたり、音量うす~くなってたり……
夕実:そうそうそう(笑)。とりあえず録っておくスタンスだったので、そこは放送のお楽しみとしてぜひチェックしてください。
——狐森さんと冴島くんの関係性ですが、他のキャラクターとはまた違った良さがありますよね。
夕実:演じている側だからというのもありますが、あれだけ常にテンションが高い子にどう惹かれてくれるんだろう?と疑問に思うところが正直少しあります(笑)。
昂輝:うんうん。
夕実:でも女性からすると、冴島くんのような空気を読んでそのときに欲しい言葉をかけてくれたり、テンションでその場を盛り上げてくれたりする存在はすごく魅力的だなと感じるので、そこはきっと狐森さんも自然と安心感を覚えているんじゃないかなと。自分でも気づかないけれど、だんだん惹かれているところがあったんじゃないかなと思います。
明確にこういう出来事があったからというわけではなく、日々一緒に接する中で徐々に想いが募っていっているのかなと、ある意味リアルな感じがします。
昂輝:確かに。僕も、いつの間にそんなに好きになっていたんだろうという風には思いました。でも、人の心の動きは説明できないところもあるし、だんだんと気持ちが動いていったのかなと。
ただ、この作品全体に思うことなんですけど、主に冬月さんと氷室くんをメインに話は進んでいきますが、それぞれの想いがクロスすることなく、よくうまいこと人間関係が進んでいったなぁと思います(笑)。
夕実:そうそう! 本当にすごい!
昂輝:気まずい三角関係や四角関係にならなくてよかった。『氷属性男子とクールな同僚女子』はそういうドロドロとした人間関係で盛り上げるのではなく、爽やかな恋模様が描かれていくのが興味深かったです。そこの矢印は入り混じらないんだ、と。
夕実:同じように同じ時間を過ごしているはずなのに……
昂輝:そうそうそう。ひねくれた目線で見ると、そんなにうまいこといくか!? と(笑)。
一同:(笑)。
夕実:本当にずっと平和!
昂輝:音無さんと火鳥くんも仕事上の上下関係はありつつ、良い雰囲気の職場で。
夕実:ね! この冬月さんと氷室くんを見ているとヤキモキするはずなんですけど、ヤキモキしつつもちゃんと一定の距離で応援している感じがすごく良いですよね。嫌な応援の仕方をしないというか。
昂輝:視聴者目線的には冬月さんと氷室くんは、もう序盤から付き合っているのでは?と思ってしまいます。外部から見ると、どう見ても両想いというか。「もういいんじゃないか?」と背中を押してあげたいくらいです。正式にくっつかないからこそ、物語が面白くなるのかもしれませんが……。
夕実:そうだね。アフレコでも2人が手を重ねて“手を繋いじゃった!”というシーンがあったんですけど、「えー!? そこなの!?」と盛り上がりました(笑)。
昂輝:中学生じゃないんだからさ~! ってツッコんじゃいましたね(笑)。でも、その甘酸っぱい感じというか、くっつきそうでくっつかないところが良いところだと思っています。
夕実:心がけてるんだ(笑)。
昂輝:ヤキモキする良さがあるんだ、と。
夕実:一筋縄ではいかない感じがあるよね。もしかしたら、狐森さんと冴島くんの2人が交際を始めたら意識が変わったりするのかな……?
昂輝:じゃあそろそろ僕たちも付き合おうか、と流されるパターン?
夕実:それは嫌だな(笑)。
——急にリアルな話になってきましたね(笑)。
夕実:今後にどのような影響があるのか、ちょっと気になりますね!
昂輝:それも気になるし、漫画を読んでいるとみんな仕事をあんまりしていないように見えるのも気になります(笑)。
夕実:それはそう(笑)。
昂輝:旅行に行って、恋愛して、猫拾って……本当に楽しそうだなぁ! って(笑)。僕自身は、バイトも会社勤めもしたことがないので、こんな感じなのかな~と思いつつもたぶん違うんだろうなぁとも思ったり。とにかく「明るく楽しい職場」ですよね。
夕実:ね! これだけ同期が集まっていると楽しいよね。
昂輝:あと、僕には仕事で同期という概念もないのでちょっと憧れの目で見ちゃいますね。
夕実:確かに。大学生や就活をする人たちにとっては理想郷かも。このアニメを見て、癒されてほしい気持ちもあります。
——アニメでも、あらゆるイベントをみんなで楽しむシーンがたくさんありますしね。
夕実:本当に良い会社ですよね。ハロウィンで仮装もやっていましたし。
昂輝:そうそうそう。こういう催しものが会社でもあるんだ~と思って見ていました。
夕実:新しい会社さんだと自分のデスクがないところもありますよね。
昂輝:フリーアドレスってやつですね。
夕実:そうそう。ここはきっと定位置のデスクがあったからこそ、「あっ隣の席だ!」とピュアな反応で本当に学生みたいで(笑)。
昂輝:クラス替えみたいな(笑)。
夕実:純粋でピュアだからこそ、時たま出る冬月さんのあざとい感じが……
昂輝:いやいや、冬月さんはそういう子じゃない! ……とされています(笑)。
夕実:されています(笑)。本当に感情を表に出さずにいますが、少しずついろいろ表情が出てくるんですよね。
昂輝:攻めの冬月さんは意図的か意図せざるものか……
夕実:天然なの? どっちなの?って。
——正直、攻めの冬月さんは天然、小悪魔どちらだと思います?
昂輝:天然。
夕実:天然だね~!
昂輝:でもリアルでいたら……
夕実・昂輝:(含み笑いで)ねぇ?
一同:(笑)。
昂輝:「めっちゃ狙ってるよね」と周囲から言われそうで(笑)。
夕実:「さっきの話し方見た!?」って(笑)。ちょっと敵には回したくない、同じ人を奪い合いたくない相手かもしれません。
昂輝:あと、この身長差からくる上目遣いがもう(笑)。結構、冬月さんの顔のアップの絵が多いので、上目づかいっぽいところが効いていて、しかもそれを石川由依さんが見事に汚れなくピュアに演じているんです。
夕実:うんうん。素敵なお芝居をされているので注目してほしいです。