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画集「ArsMinaba -皆葉英夫の「原点」たち-」発売記念インタビュー

私の全部を世の中に残しておこうという願望――『グランブルーファンタジー』「ファイナルファンタジー」シリーズなど、アートディレクター・皆葉英夫氏のすべてが詰まった画集「ArsMinaba -皆葉英夫の「原点」たち-」発売記念インタビュー

『グランブルーファンタジー』や「ファイナルファンタジー」シリーズなど、人気タイトルの数々を手掛けるアートディレクター・皆葉英夫氏。2023年2月24日には、皆葉氏の集大成ともいえる画集「ArsMinaba -皆葉英夫の「原点」たち-」が発売されます。

アニメイトタイムズでは画集発売を目前に皆葉氏にインタビューを実施。刊行までの経緯やこれまでの活動を振り返ったお話、さらにアニメイト限定セットの発売を記念したサイン会への意気込みも伺いました。

私の全部を世の中に残しておこうという願望

――画集発売決定、おめでとうございます。『ファイナルファンタジーV』のフィールドグラフィックでの参加などから、30年を超えて活動されてきた2022年がもうじき終わるタイミングとなりますが、長年ゲームグラフィックの分野で活躍されてきた中、今回、画集刊行を決定された決め手は何だったのでしょうか?

皆葉先生:以前から是非私の個人画集を出したいというお話をKADOKAWA コンプティーク編集部さんから頂いていまして、画集を出版するにあたって版権元から許諾を取ることが大変だと常々考えていることをお伝えしていました。

代表作である「ファイナルファンタジー」シリーズや「グランブルーファンタジー」に絞って収録するという選択肢もあったとは思いますが、やはり色々含めて私の全部を世の中に残しておこうという願望です。

自身の世に出たデビュー作「バルバトゥスの魔女」(※1)から「ロストオデッセイ」「ブルードラゴン」など掲載は難しいだろうと思っていたものが、版権元各社やKADOKAWA コンプティーク編集部さんの御協力で掲載に漕ぎつけられたことにまず感謝をしたいと思います。

――KADOKAWAコンプティーク編集部からの熱い要望もあって、皆葉先生の集大成的な画集になったわけですね。今から拝見するのが楽しみです。30年あまりの活動の中で、今あげていただいた他にも、「ファイナルファンタジー」シリーズ、『グランブルーファンタジー』など、多くのゲームに携わられてきた先生ですが、今振り返って一番思い出深い作品は何だったのでしょうか?

皆葉先生:すべて…と言いたいところですが、「ファイナルファンタジー」シリーズでしょうか。

「ファイナルファンタジー」シリーズを制作しているころは若かったこともあり、昼夜会社に居残り続けて絵を描き続けていました。夜中まで作業をしていると諸先輩方から「呑みに行くぞ!」と酒場に連れ出され、冗談まじりでこんなゲームが面白いんじゃないかとか、会社や業界についてこうあるべきなど幅広く熱い語らいをしてきたことが現在の糧になっていると思います。

――「ファイナルファンタジー」は今やコンシューマーだけでなく、MMORPG、ソーシャルゲームなど様々な形態で多くのユーザーに愛される一大コンテンツになりましたね。ソーシャルゲームと言えば、この年末も、多くのタイトルで様々なキャンペーンを発表されていると思います。「グランブルーファンタジー」も、2700万人を超えるユーザーを有する大人気タイトルに成長されています。こちらの立ち上げや、これまでの運営の中で、先生として一番印象深い出来事は何ですか?

皆葉先生:Cygamesを立ち上げる前から渡邊(耕一氏、Cygames代表取締役社長)さんとは知り合いで、一緒に何か作りましょうと言っていました。

CyDesignationを立ち上げて間もない頃、毎日のように渡邊さんからお題を貰ってはそれを描き綴るといったことを繰り返して、気が付いたときにはそれが「グランブルーファンタジー」というタイトルになっていました。

運営ももうすぐ10年にもなろうとしています。

幾度となく絵柄も変わっていますが、その時の風潮や集まっているスタッフが最高のものを提供するという気持ちがそうさせていて、それがこれだけ愛されるタイトルになった理由なのではないかと思います。

――多くのスタッフの皆さんの想いがあってこその、長期タイトルというわけですね。そんな「グランブルーファンタジー」も含めた先生の画業を収めた画集が、「ArsMinaba -皆葉英夫の「原点」たち-」となりますが、今度はこの画集の方にフォーカスを当ててお話をお伺いしたく思います。こちらの画集タイトルの由来や、画集編集にあたってのエピソードなど教えていただけないでしょうか。

皆葉先生:そもそも私自身にイラストレーターだという意識は全然無く、ゲーム用のデザイン画を創ってきた人ですので画集という言葉には躊躇いがあります。

ゲームなどのコンテンツに関わるためにたまたま絵を描いたということが原点という言葉に表れていると思います。

最近はデジタルで絵を描いてもアナログ感を出せるほどハードやツールが進化しましたが、以前は下描きを紙に鉛筆などで描いた絵をスキャナーで取り込んでデジタル作業で仕上げるといったことをしていました。

今回、意外にもアナログの方が残っていたというのは皮肉なものです。

――そんなご苦労があったのですね。不勉強ながら、「デジタル作画はアナログよりも保存性が高い」と思い込んでいました。そうなるとぜひ、紙の本として画集を手に取りたいですね。その画集発売を記念して、アニメイトでのサイン会が告知されています。先生としてかなり久しぶりの、ユーザーと対面してのサイン会になるのではと思います。

皆葉先生:そうですね。台湾のCyDesignation画展やマレーシアの講演の際に少しサイン会をした以来で、日本であまりしたことがなく本当に人が集まってもらえるのかが不安ですが、少なくても逆に一人一人と接する時間が増えるのもまた良いなと思っています。

沢山のファンの皆さんが集まって頂ければこの上ないですが…。是非お越しください。

――今回は、お忙しい中お時間いただきありがとうございました。先生のお話を伺って、沢山の名作に出会える画集発売がより楽しみになりました。最後に、発売日を心待ちにしているファンの皆さんに向けて一言お願いします。

皆葉先生:普段はめったに見られない作品を可能な限り集めた画集を楽しんで頂ければ本望です。

※1 アーテック発売のパソコンゲーム。ジャンルはRPG。

関連情報

「ArsMinaba -皆葉英夫の「原点」たち- アニメイト限定セット」先着サイン本

■購入はこちら

『ArsMinaba -皆葉英夫の「原点」たち-』アニメイト限定セット発売記念

皆葉英夫先生サイン会【2023年3月26日(日)都内会場にて開催】

〇先着申し込み枠

https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=2160271

〇イベント詳細

https://www.animate-onlineshop.jp/contents/fair_event/detail.php?id=108148

※サイン会はアニメイト通販での先着枠が規定数に達し次第、全国応募抽選での申し込みのみとなります。

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