冬アニメ『犬になったら好きな人に拾われた。』月城うさぎ役・小坂井祐莉絵さんインタビュー|セクシーなシーンは収録前の自宅練習からドキドキ!? うさぎは一途な想いを持った、元気でパワーがもらえる女の子【連載第4回】
もし男子高校生が転生したら犬になって、同級生の女の子に飼われたり、他の女の子に取り合いされるとしたら……? そんな男子にとっての夢を叶えた、古川五勢先生による漫画『犬になったら好きな人に拾われた。』(『月刊少年マガジンR』連載)。本作のTVアニメが2023年1月6日(金)より放送中です!
第5話で、加恋と猫谷がゲームに熱中するスキを利用して、自宅への帰還に成功したポチ太。部屋には一緒に学校の植物を育てていた後輩のうさぎが。一人きりの部屋でポチ太がいなくなった悲しみや気持ちを吐露したかと思ったらあんなことまで!? 謎の少女の登場などもあり、ドキドキしっぱなしの話数でした。
アニメ放送を記念し、アニメイトタイムズでは、キャストへの連続インタビュー企画をお送りしています!
第4回はポチ太と同じ植物係の後輩・月城うさぎを演じる小坂井祐莉絵さんです。初めて作品に触れた感想や、演じるうさぎの印象、今後の見どころなどを語っていただきました。
合わせて、前回、猫谷ミケ役・相良茉優さんからお預かりした質問にもご回答いただきました。
第5話のうさぎの衝撃シーンは、収録前の自宅での練習もドキドキ!?
――先日放送されたアニメ第5話を振り返ってみての感想と印象深かったシーンをお聞かせください。
月城うさぎ役・小坂井祐莉絵さん(以下、小坂井):シリアスだけれどコミカルでもあるのが第5話の印象です。うさぎの衝撃的なシーンを見て、すごくギャップがあるキャラなんだなと改めて思いました。私は原作を読んでから演じていますが、原作を読んでいない方が見たらとんでもない子が出て来たなと思うでしょうね(笑)。
また、セクシーなシーンも多くて、家で練習するときから「どんな空気感でアフレコするのかな?」とすごく緊張したのを覚えています。セリフ以外でも結構アドリブを入れさせていただいて、楽しくやらせていただきました。
――うさぎがポチ太の実家の部屋にいたシーンは、最初「なぜだろう?」と気になりました。
小坂井:「先輩がいないのに部屋に上げてもらえているのはどうしてかな?」と、どんな関係性なのかと思いますよね。
特に印象的だったのは机の角のシーンでしょうか。私は練習するとき、役に入るタイプで、今(取材時)髪色をピンクにしたのもうさぎちゃんを意識したからなんです。そんな風に見た目や実際に動きながら役作りをしていくんですが、いつもなら隣りの部屋に家族がいても気にしないけれど、今回ばかりは気になって(笑)。私が練習するのは夜のことが多いので、まず壁に耳をすまして、物音が聞こえたら焦ったりしていました(笑)。
――原作を読んだり、演じてみて感じた作品の印象や魅力をお聞かせください。
小坂井:どんな目線でも楽しめて、感情移入できる作品だなと思いました。笑える部分があったり、シリアスなシーンもあったり、また動物好きな人にも楽しんでいただけますし。
男性向けかなと思いましたが、私も読んでいくうちに引き込まれて。一見、現実離れした設定のように思えますが、各キャラの心情やドラマに触れると共感できますし、犬飼さんみたいなクールな人も、実は家ではこんな感じなのかなと考えるようになったりもして。奥が深いし、謎もたくさんあって、先が気になる作品だと思います。
うさぎは元気でパワーがもらえる女の子。収録では「先輩がいた頃」「いない今」の差異を意識
――どんな思いや準備でオーディションに臨まれましたか? また決まった時の感想は?
小坂井:オーディションは、うさぎちゃんと犬飼さん、猫谷さんの3キャラで受けさせていただきましたが、一番自分のタイプに近いのが、天真爛漫で素直なうさぎちゃんでした。「うさぎちゃんを演じることができたらいろいろな挑戦ができて、自分の殻が破れそうだな」という予感がありましたし、セクシーなセリフにも照れることなく全力でオーディションに挑むことができましたね。
マネージャーさんからうさぎ役に決まったことと、他のキャストさんについて教えていただいたとき、相良(茉優)さんがミケ役と知って。デビュー作が一緒で元々仲が良かったので、「また一緒にできるね」と喜び合ったことを覚えています。
――演じるうさぎの印象やご自身と似ている点、違う点、共感できるところなどお聞かせください。
小坂井:うさぎちゃんは元気でパワーをもらえる子で、裏表がありません。私も仕事とプライベートで特に変わらないのでそこがまず同じかなと。あと、うさぎちゃんはポチ太の後輩で、私にも兄がいるので、年下気質なところも似ているかなと思います。作中で植物の面倒を見る係をしていますが、私も自然が好きで、よく一人旅で自然に触れたり、森林浴をしたり、道ばたのひまわりなどの植物を見かけたら足を止めて写真を撮影したりしているので、結構似ている点がありますね。
違う点は、うさぎちゃんは自分の気持ちに正直でハッキリしているところでしょうか。私は気を遣いがちで、伝えたいことをうまく言えなかったり、オブラートに包みすぎて言いたいことが分からなくなったりすることがよくあります。あとは、彼女は女の子であることに全力で、女の子から見てもかわいいなと思えるので、そこはうらやましいですし、見習いたいです。
――演じる際に意識されたことや、どんなディレクションを受けたのか、お聞かせください。
小坂井:「ここは小さな『あ』を強調してみてください」とか「きれいに聞こえなくてもいいので印象に残る言葉使いで」など、言葉の一つ一つにディレクションがあって、一音一音を大切にしている作品なんだなと思いました。
私は、アドリブが多かったり、自由に演じさせていただけるキャラが元々好きで、この作品でも自由にやらせていただきました。
特に「角」という言葉が印象深いですね(笑)。初めての収録で出番がないときに、アドリブで「角」と入れたいなと思い、どうしようかなと迷っていたら、スタッフさんも同じことを思っていたみたいで。私と制作の方の意図が重なった気がして、嬉しかったですし、ワクワクしながら収録できました。
――第4話でポチ太が先輩だった頃の回想シーンがあった後、第5話終盤で先輩への想いを吐露しますが、演じるときはどんなことを意識されましたか?
小坂井:犬飼さんほど変わるわけではないですが、うさぎちゃんも先輩に対してはあまのじゃくで、小学生が好きな子に意地悪したりするような感じですね。ポチ太と接するときなど、先輩がいたときと今で、気持ちの差異を付けるように意識しました。
――梅田さんが小坂井さんの振り切った演技に「自分も頑張らなきゃと思った」とおっしゃっていました。
小坂井:本当ですか!?(笑) 自分ではどれが正解なのか分からないので、そう言っていただけてホッとしました。
梅田さんもおもしろくて。ご自身の収録が終わってもブースに残って、私たちの収録を聴いていることが多いんですが、私が収録し終わった後、梅田さんから「女性にこんなことを言っていいのかわかりませんが、すごくよかったです」と言われて。
――それは梅田さん自身もおっしゃっていました(笑)。
小坂井:皆さんのおかげで「今のでよかったんだ」と気付かせていただけましたし、回を重ねるごとに成長できている気がします。
――梅田さんも言ってよかったのか、気にされていたので、これで安心すると思います。
小坂井:私と茉優ちゃんと梅田さんは同い年で、和気あいあいとできる現場は珍しいですし、終わった後、梅田さんと梅田さんのマネージャーさんと3人でご飯に行ったり、まるで同級生みたいな感覚で。スタッフさんやキャスト同士で意見を言いやすく、一緒に作品を作っているという実感もより湧きますし、15分番組ですが収録後の充実感がかなりありますね。
――ちなみに梅田さんのポチ太(犬)の演技はどう思われましたか?
小坂井:めちゃめちゃかわいいです。収録が始まるまでは、ポチ太自体はかわいいビジュアルでも、セリフは男性なのでどうなるのかなと思っていましたが杞憂でした。高音ボイスもかわいいし、梅田さんご自身の人柄もかわいらしくて。
梅田さんと会沢さんと茉優ちゃんの3人一緒で録った後、私と梅田さんで収録するときも情報を共有してくれたり、「僕の小学生時代もこうでした」とか話して、場を和ませてくれて。座長でリーダーでありつつ、ツッコミやすくて、柔らかい雰囲気がポチ太にも反映されていると思います。
――PVなど、映像をご覧になった感想は?
小坂井:うさぎの髪がピンクで、目も赤くて、すごく透明感があって。色が付いて、動くことで、各キャラがより魅力的に見えました。アニメだからこそより感じられるキラキラ感やポチ太のかわいさが伝わってきて、何度も見返してしまい、きっと再生数を上げるのに貢献していると思います(笑)。