アニメイト池袋本店はこれからどうなる!? 今後のアニメイトの未来について語ってもらいました！｜知っているようで知らないアニメイト池袋本店の歴史【連載最終回】

世界中から愛されるアニメイトへ！

連載の最後に登場するのは、アニメイトの社長・藤樹潤さんです。藤樹さんは新卒でアニメイトに入社し、現在も勤続する大ベテラン。

藤樹さんにはリニューアル＆グランドオープンするアニメイト池袋本店の気になるあれこれをズバッと答えていただきました！

ーーアニメイト池袋本店ですが、リニューアルする目的は何でしょうか？

藤樹潤（以下、藤樹）：今まで以上に日本国内、世界からもお客様に来ていただき、またそこで素晴らしい体験をしていただけるようなお店にしたいという想いでリニューアル計画がスタートしました。現状のアニメイト池袋本店は手狭になっていますし、お客様のエレベーター待ちが発生していたりもします。

お店を大きくすることでさらに多くのお客様にも快適にお買い物を楽しんでいただきたいという利便性の向上も考えてのリニューアルです。

ーー徐々に海外からの渡航者も増えているようですが、お客様も増加傾向にありますか？

藤樹：過去ほど街中で海外のお客様を見ることは減りましたが、少しずつ旅行客の方も増えてきて、日本に訪れてアニメイトでも買い物していただいているようです。

ーー海外からのお客様向けには何か施策は行われていますか？

藤樹：外国語表記の案内や告知は増やしています。初めて日本にいらっしゃる海外のお客様でもわかりやすくしたいですね。

ーー新しくなる店舗の最大の魅力は何でしょうか？

藤樹：もちろん売り場の拡大や利便性の向上もありますが、催事スペース（Space Galleria）や地下のシアター（アニメイトシアター）です。買うだけではなく見ることも提供できるのがアニメイト池袋本店の最大の魅力だと考えています。

「アニメイト池袋本店に行ったら何かやっている」「行ったら楽しい」と思ってもらえるような場所にしたいと思っています。そして、幸せで楽しい気持ちになって帰っていただけたらなと。買い物をしなかったとしても、楽しかったなと思ってもらえるのが大事だと思います。

そして、豊島区や地域のみなさんにも喜んでいただけるお店にしたいですね。いろんな方々のお力があってのグランドオープンなので、関わってくださった全てのみなさんが喜んでもらえるようなお店にしたいです。池袋はアニメイト創業の地であり、今年で40周年ですしね！

アニメイト池袋本店に来店してくださったことがある方はおわかりかと思いますが、たしかにここ10年で海外のお客様がぐっと増えた印象があります。それだけアニメが世界でも人気であることが伺えますね。

日本だけでなく、世界中の方から愛されるアニメイト。その理由は何なのでしょうか？

ーーお客様がアニメイトに好印象を持っているのはなぜだと思いますか？

藤樹：「アニメイトに行けばこれはあるだろう」という期待を裏切らないようにはしたいと思っています。さらに「知らないものもこんなにあるんだ」っていう発見も提供できればと思います。

値段の高い商品から、文具雑貨など小中学生がお小遣いでも買えるものまでラインナップしていて、価格帯に幅があるのも客層の幅につながっていると思います。

ーー旅行者向けの商品が売れたというお話も聞いたことがあります。

藤樹：私が過去に秋葉原店で勤務していた際、お試しで東京土産を置いてみたら売れたんですよ。観光客のみなさんもアニメイトをご利用いただいている証拠ですね。

京都店では修学旅行で来た学生さんがいらっしゃることも多いんです。タクシーの運転手さんが店前につけていることがあって、「修学旅行生に面白いところないですか？　って聞かれたので、連れてきました！」と言ってくださったこともありました。

アニメイトがそういうスポットになっているのもすごく嬉しいですよね。

ーーアニメイトの強みとは何でしょうか？

藤樹：ひとつのものにこだわらないことです。マンガ、キャラクターグッズ、ゲーム、オーディオ・ビジュアルなど、いろんなジャンルの商品をどれもしっかりと取り扱いさせていただいています。

それぞれの年代で流行りの商品は変わっているんですが、それを満遍なく取り揃えられているのが強みです。どれでも、なんでもアニメイトに行けば買えることを目指しています。

ーー藤樹さんにとってアニメイトとは？

藤樹：社会そのものみたいなものです。生まれて学校を卒業して、社会人としてアニメイトに入社しました。そこから20数年が経ったんですが、人生の半分以上でアニメイトに関わっています。たまたま選んで入社した場所ですけど、マナーや慣習、人とのつながりも教えていただきました。

だから人生であり、社会であり、大切なことを教えてくれた場所ですね。学生の時は両親が面倒を見てくれましたが、社会人になってからはアニメイトに大変お世話になっています。親のような存在でもありますね。

ーーここまで長く続けられた理由はありますか？

藤樹：アニメ・マンガが好きだからです。それが一番大きな理由ですね。

ーー人生を変えた作品などはあるんですか？

藤樹：宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』です。中学生の時に同級生に誘われて池袋の映画館に見に行って、その後初めてアニメイトで買い物をしたんです。だから思い出の作品は『天空の城ラピュタ』ですかね。

ーーそういった意味でも、コンテンツを持っている、作っている方々にも特別な想いがあるとお見受けします。

藤樹：作品を作っている方々がいなければ成り立たない会社ですからね。作っている方には感謝の言葉しかありません。単純に娯楽として楽しませていただいているだけでなく、私は歴史が好きで学生の時に学んでいたんですが、歴史を描いているマンガなどの作品から学んだことも多かったんです。

会社としては作品を生み出していただいていることでお客様に商品を届けられますし、自分の人生の中においてもコンテンツから学んだことで人生の幅が広がる経験もありました。

人生においてもマンガ・アニメのコンテンツって偉大なんです。感謝しております。