アニメ映画『すずめの戸締まり』第73回ベルリン国際映画祭にて上映! 新海誠監督、原菜乃華さんが現地登壇!
『君の名は。』『天気の子』に続く新海誠監督3年ぶりの最新作にして、2022年11月11日(金)より絶賛公開中の長編アニメーション映画『すずめの戸締まり』。
このたび、本作が第73回ベルリン国際映画祭「コンペティション部門」にて上映されました。
現地で行われた公式記者会見、フォトコールに新海誠監督、原菜乃華さんが登壇しています。
『すずめの戸締まり』ベルリン国際映画祭にて上映
2月16日から2月26日まで開幕される第73回ベルリン国際映画祭は、1951年からドイツ・ベルリンにて毎年2月に行われている国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭であり、カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並ぶ“世界三大映画祭”の一つとして数えられています。
最高賞の“金熊賞”は、「コンペティション部門」に選出された作品のみしか獲得できない賞であり、日本作品では、1963年に公開された今井正監督『武士道残酷物語』、2002年に公開された宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』の2作品が受賞。新海誠監督『すずめの戸締まり』は、日本アニメーションではまさに『千と千尋の神隠し』以来、21年ぶりの「コンペティション部門」選出となります!
現地時間2月23日午前中に行われたフォトコール(プレス向け撮影会)に、ベルリン国際映画祭初参加となる新海誠監督、原菜乃華、本作のプロデューサーである川村元気が登場。多くの海外メディアに囲まれた原は、初の映画祭参加に緊張気味でしたが、笑顔で撮影会に参加しました。
その後行われた公式記者会見で、“今作で描きたかったこと”を聞かれた新海監督は「現代の日本を舞台にした冒険物語を作りたいと思った。自然災害によって人が住めなくなってしまった場所、人口減少によって人がいなくなって
しまった場所、そういう場所を旅する少女を描きたいと。そんな中ですずめがどこにたどり着くべきかと考えた時に、12年前に起きた東日本大震災がおきた場所にたどり着き、すずめ自身が災害と向き合うお話にしたかった」と語りました。
また、海外メディアからの「『千と千尋の神隠し』以来21年ぶりに日本のアニメーションがコンペティション部門にノミネートされた、この重要度はどのように受け止めているか?」との質問に「21年前のことはよく覚えている。ちょうど自分がアニメを作り始めた年だった。日本のアニメがそんなに遠くまで届くのだという事を教えられたので、今そんな場所に自分がいることが信じられない。ここに来たことが、12 年前に起きた東日本大震災という出来事が未だに日本人の心の中に残っている、復興していないところもあるということを皆さんに知ってもらえるとても貴重な経験になったと思う」と答えました。
川村プロデューサーは「日本映画は実写もですが、アニメーションも凄い。新海誠という監督の才能を世界に知ってほしかった。『すずめの戸締まり』は、手描きの部分と CG が融合している面白い作りになっている。監督自身が撮影処理もする、それも新海監督ならでは」と、『君の名は。』『天気の子』とタッグを組んできた新海監督への信頼感をにじませました。
今作で声優初挑戦かつ、国際映画祭には初参加となる原は、「声優に初挑戦させていただいたので、最初は右も左もわからないことだらけで、何をどうすればいいのか、全くわからなかった。そのことを監督に相談したら、そのままで大丈夫と言ってくださった。何度もテイクを重ねさせていただいて、納得いくまで挑戦させてもらった。監督に身をゆだねて頑張った」とコメント。
原のコメントを受けて新海監督は「初めての不安も含めて演じてもらいたいと思っていた。菜乃華さんの成長とすずめの成長がシンクロしていた」と語りました。会見終了後には、新海監督と原菜乃華が海外メディアに囲まれ、サインや 2 ショット撮影をお願いされる場面も! 質疑応答でも多数の質問が寄せられ、注目度の高さが感じられる記者会見となりました。
今回初めてのベルリンへの旅となった原ですが、ガラ・プレミアに先駆けて現地入りし、ベルリン市内の様々な名所で撮影を敢行! ベルリン大聖堂やブランデンブルク門などを訪れ、ベルリン市内の豪奢な建築物や、文化に触れました。
まさに“すずめの旅”が世界へと続いております。
本日15時過ぎ(現地時間)からは、いよいよレッドカーペットアライバルとガラ・プレミア上映が行われますので、引き続きご期待ください。
ベルリン国際映画祭
ベルリン国際映画祭(1951年~)は、ドイツの首都ベルリンで毎年2月に開催される国際映画製作者連盟公認の国際映画祭。
ベルリンの人口は 370 万人、ヨーロッパの中ではロンドンに次ぐ規模を誇る。ヨーロッパ最大の映画産業都市であり、1000の製作会社と270の映画館が存在し、毎年300以上の映画撮影が行われている。
また、ヨーロッパ最大の撮影スタジオ、バーベルスベルクスタジオがあることでも知られている。ベルリン国際映画祭の歴史は1951年に始まり、カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭と並ぶ、世界三大映画祭のひとつに数えられている。
三大映画祭の中で唯一首都で開催されることから国内外の注目度も高く、来場者数は50万人、上映本数は400本にも上る。これまでに多くの日本映画が上映されており、今井正監督の「武士道残酷物語」と宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」が長編部門の最高賞に当たる金熊賞を受賞している。
この賞の名は熊がベルリン市の紋章であることにちなむ。
[開催地] ドイツ・ベルリン
[開催期間] 2023/02/16 ~ 2023/02/26
[開催回数] 73 回
[賞]
コンペティション部門
金熊賞、銀熊賞、新人監督賞、ドキュメンタリー最優秀作品賞、テディ賞
最優秀賞は金熊賞が授与される。コンペティション部門にノミネートされるには、ワールドプレミア(世界初映)
もしくはインターナショナルプレミア(製作国以外で初映)が必要となる。
エンカウンターズ部門
最優秀作品賞、最優秀監督賞、審査員特別賞、新人監督賞、ドキュメンタリー最優秀作品賞、テディ賞
ベルリン・ショート部門 : 金熊賞、銀熊賞、テディ賞
パノラマ部門 : 新人監督賞、ドキュメンタリー最優秀作品賞、テディ賞、観客賞
フォーラム部門 : 新人監督賞、ドキュメンタリー最優秀作品賞、テディ賞、カリガリ映画賞
ジェネレーション部門
クリスタルベア賞、審査員賞、新人監督賞、ドキュメンタリー最優秀作品賞、テディ賞