アニメ『おとなりに銀河』久我一郎役・八代 拓さんと谷中ぎんざ商店街でデートスポット巡り! 理想のシチュエーションの鍵は“雪”!? 街歩きレポート&子ども時代とリンクする街歩き振り返り︎インタビュー【後編】
子ども時代の思い出とリンクした「谷中ぎんざ商店街」
──作中にも登場している場所へ実際に訪れてみていかがでしたか?
八代:久我くんたちがいた場所なんだなと作品に出てくる場所へ行けて、演じた身として嬉しく思いました。今はまだ寒い季節(本取材をしたのは2月中旬)でしたが、谷中ぎんざ商店街は人が作り出す空気が温かくて、自分の気持ちまで温まりました。美味しい食べ物や情緒あるものが売られていて、都内デートに適していますしデートの想像が広がる場所でした。
東京は遊ぶ場所がいっぱいあるなと思いますが、この商店街は時がゆっくりと進んでいるような感覚が味わえるのが良いですよね。
──中でも、八代さんの印象に残った場所はどこでしょうか?
八代:もちろん食べ歩きが楽しみのひとつで、どれも美味しかったのですが、最初に行った「竹工芸 翠屋」が印象的かな。古き良き伝統に触れられるのも商店街の強みだと僕は思うので。
本の栞やお箸を見ながら、「お揃いのもの買おうか」とか話もできるでしょうし、伝統品だからこそ少し引き締まるような空気もあって、話し声も小声になったり……。僕はそんな雰囲気が好きですね。
──翠屋では色々ご覧になられていましたが、どれがほしいなと思いましたか?
八代:お箸はいくらあっても良いですし、竹の栞はおしゃれで実用性があって良いですよね。小説を読む時などに使うので、お土産に買いたいですね。
珍しいもので言うと、豆腐などを崩さないようにする田楽串とか、竹のバターナイフとか……普段見かけないものもあったので、なんでも竹でできることに驚きました。竹は金属より温かみが感じられて、改めて工芸品は良いなと思いました。
──お店で工芸品を見ながら「落ち着く」と話されていましたが、和風なものがお好きですか?
八代:好きですね。僕の数ある夢の中に、畳がある家に住みたいというのもあって。本当は日本家屋が良いのですが、管理が大変なので現実的じゃないか……とか思いながら(笑)。
でも、和室はとにかく安心できて、すごく好きな場所なので、どうしても畳の部屋か和室がほしいんです。今日行ったお店は、和の雰囲気があってとても落ち着く場所でした。
あと、本屋さん(武藤書店)も印象的です。猫の本や児童書、漫画など、この地域の人たちに愛されているんだなと、僕の地元にもあったなと懐かしい気持ちになりました。
──幅広い年齢層に向けた本が置かれていましたよね。
八代:そうですね。百貨店のような大きな本屋さんも良いですが、地域に根付いた本屋さんには人に寄り添った本が置かれているイメージがあります。だからこそ、その地域ならではの本と出会えることもあるんだろうなと思います。
実家の近くの商店街にも本屋さんがあるんです。本屋さんの思い出は、年齢によって違うんですよ。最初は人気の児童書から始まり、漫画、小説、ピアノの楽譜と変化して……。
成長と共にあるのが本屋さんだと思っているので、武藤書店さんも誰かの思い出の一部なんだろうなと感じていました。
──八代さんには、どのような思い出がありますか?
八代:小学校低学年の頃にお父さんと散歩した後、面白そうだなと思った表紙の本を買ってもらったりしました。もう少し経つと、お姉ちゃんと一緒に漫画を買いに行ったり、ピアノでJ-POPの曲を弾きたくて楽譜を見に行ったりしました。変わっていく趣味嗜好も現れるんですよね。
──ご自身の思い出ともリンクしながら巡っていたんですね。
八代:なんか思い出しました(笑)。きっと、地元の親子や中学生がひとりできたりするような雰囲気でしたね。
──最後に根津神社へ行って、絵にもなっている本物の鳥居などを見た感想はいかがですか?
八代:早めに聖地巡礼させていただいた気分です。放送前ですが、『おとなりに銀河』を肌で感じることができてすごく嬉しく思いました。
神社は厳かな場所なのですが、地域の子どもたちがはしゃげる公園のような雰囲気があり、他の神社にはない空気感だったのが印象的です。家族がきてシャボン玉をしたり、追いかけっこしたり、笑顔が絶えない感じ。あんな堂々たる鳥居があるのに、地域の方の憩いの場になっているのが本当に素敵です。
──本当ですね。300年以上歴史のある由緒正しい神社なのに。
八代:そうそう、神聖な場所で存在感があるから神社は人によっては恐怖を感じる方もいるかもしれません。でも根津神社は全然そんなことなくて! その後ヒット祈願をしましたが、すごく明るく前向きな気持ちになれる場所でした。
──おみくじも引いていらっしゃいましたね。
八代:吉でした(笑)。本当は大吉を引きたかったのですが、作品が大吉を取るということで(笑)。
──吉は伸び代があるので!
八代:ありがとうございます(笑)。すごく明るい神社でした。『おとなりに銀河』らしい感じがあって面白かったですね。
キーワードは「雪」! 八代さんが憧れるデートシチュエーションとは?
──『おとなりに銀河』作中には目隠しイタズラや壁ドンなどが出てきてドキドキする場面もありますが、八代さんはどんなシチュエーションのデートに憧れますか?
八代:ゲレンデかな……!? めちゃくちゃ王道ですね(笑)。
── 一緒に滑ったり、雪の中で遊んで楽しむ感じでしょうか?
八代:スキーやスノボデートに行った場合、滑っている時は会話できないので、話すタイミングはリフトかなと。ロケーションは最高で、テンション上がっている状態で、リフトの上でふたりで話すのがすごく楽しそうだなと思います。所謂、ゲレンデマジックです! まあ、経験したことないのですが……(笑)。
生まれ育った岩手県は雪国なので、雪が好きなんですよ。スキー場じゃなくても、北海道の雪まつりとかも良いかもしれないですね。「寒いね」と言いつつ、緊張とか照れ、嬉しさで心は温かいみたいな。そんな寒いシチュエーションに憧れます(笑)。
──体感と心の温度差がある感じが良いですね。綺麗な景色を見ながら寒い中で話すのも『おとなりに銀河』に似合いそうです。
八代:たしかに。しんしんと降る冬の景色を見ながら男女で、ちょっと小声になりながら話す感じにも憧れますね。雪があるだけで、ふたりの世界に浸りやすいんですよ。やっぱり「雪」がキーポイントですね!
──でしたら、雪が降った日本家屋のお庭を見ながらとかも……?
八代:(しみじみと想像しながら)最高です。つららがあったり……。うん、良い!(笑)
八代さんが予想!「久我一郎と五色しおりならどんなデートをする?」
──今回は「久我一郎と五色しおりならどんなデートをする?」というのがテーマでしたが、久我としおりがこのデートプランを巡ったらどんな反応をすると思いますか?
八代:久我くん五色さんも真っ直ぐでピュアで……。(考えながら)ふたりは漫画家なので漫画資料を見たり、五色さんは少女漫画に釘付けなのかな? あと、竹工芸屋さんに行った時に思っていましたが、お揃いのお箸とか買うのかなと。
──最初に手に取られてましたもんね!
八代:お箸なら黒と赤でお揃いにしやすいですし! ご飯はふたりで仲良く食べそうですよね。商店街の方々は「ようこそ、懐にいらっしゃい!」という感じでとてもフレンドリーなので、久我くんも五色さんも気に入られそうです(笑)。
五色さんは好奇心旺盛だから久我くんや店員さんに色々聞いたり、勝手にいなくなっちゃったりしそう(笑)。想像したら微笑ましいですね。
──たしかに、五色は街に馴染んでそうなイメージです。
八代:ね、通ったら人気者になっちゃうでしょうね! 家族以外も家族のような。商店街に来る方の大半が観光客と地域の方だと思うので、街の根底におもてなし精神と家族間の温かさがあるんでしょうね。日本の商店街らしさが詰まってます。
──作品やキャラクターにも通じるような温かさがある街でしたね。そんなハートフルなふたりの恋愛的な見どころについて、放送を楽しみにしている方へお伝えください。
八代:ふたりとも本当に人が良くて心根が温かいキャラクターなので、微笑ましく見ていただけるかなと思います。
久我一郎くんは人を受け入れるのが得意ですが、自身の気持ちに向き合える環境ではなかったので自己犠牲になってしまうこともあります。でも持ち前のピュアさ、無垢さ、逞しさで自身と向き合っていきます。また、五色さんに自分を打ち明ける大切さを教わる、そのふたりの構図がすごく好きなので、ぜひご注目ください!
──では、最後に恋愛初心者のふたりに向けて、八代さんからデートのアドバイスをお願いします。
八代:本当に楽しいし、興味惹かれるものがあるから、久我くんは五色さんを見失わないように。五色さんもあんまり自分を見失わないように(笑)。久我くんが後ろから追いかけている構図が見えるので、「迷子にならないようにね」と伝えたいです!(笑)。
[取材・文/杉村美奈]
店舗情報
竹工房 翠屋
住所 東京都荒川区西日暮里3-13-3
営業時間 11:00~18:00
公式サイトはこちら
武藤書店
住所:東京都荒川区西日暮里3-15-1
営業時間 :9:30~18:30(平日) 12:30~18:30(日・祝祭日)
公式サイトはこちら
やなかしっぽや
住所:東京都台東区谷中3-11-12
営業時間:10:00~18:00(平日) 10:00~19:00(土日・祝祭日)
公式サイトはこちら
和栗や
住所:東京都台東区谷中3-9-14
営業時間:11:00〜18:00(イートイン LO.17:00)
公式サイトはこちら
TVアニメ「おとなりに銀河」作品情報
INFORMATION
“ここに広がるのは、温かくて優しい未知の日常。ほんわかハートフルラブコメ開幕!“
TVアニメ「おとなりに銀河」2023.4.8 ON AIR
TOKYO MX, BS11 4/8(土)25:30〜
AT-X 4/9(日)22:00〜 ※リピート放送あり
dアニメストア,U-NEXT 4/8 (土)24:00〜
その他放送局・配信サイトでも順次放送&配信
※放送・配信日時は変更になる場合がございます
STAFF
原作:雨隠ギド(講談社「good!アフタヌーン」連載)
監督:木村隆一
シリーズ構成:市川十億衛門
キャラクターデザイン:大滝那佳
プロップデザイン:宍戸久美子
美術監督:平良亜梨沙
色彩設計:大塚眞純
撮影監督:鯨井 亮
編集:本田優規
音響監督:田中 亮
アニメーション制作:旭プロダクション
CAST
久我一郎:八代 拓
五色しおり:和久井優
久我まち:遠藤璃菜
久我ふみお:長縄まりあ
指宿ちひろ:高橋李依
護国正弘:杉田智和
護国桃香:日笠陽子
五色都:きそひろこ
五色健:長野伸二
五色文:小林さとみ
OPテーマ:「となりあわせ」松本千夏
EDテーマ:「Near Stella」五色しおり(CV.和久井優)
COMICS
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