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春アニメ『女神のカフェテラス』鶴河秋水役・鈴代紗弓インタビュー【連載第1回】

春アニメ『女神のカフェテラス』鶴河秋水役・鈴代紗弓さんインタビュー【連載第1回】|「昇竜拳や波動拳などのセリフに運命的な何かを感じました」

昇竜拳や波動拳に運命的なものを感じました

――そんな愛されキャラクターの秋水を演じるうえで、意識していることはありますか?

鈴代:秋水ちゃんは元気な子ですが、瀬尾先生が描かれている女の子たちはみんなかわいいので、どっちに寄せたほうがいいのか、オーディションのときに悩んだんです。結果、「愛すべきバカ」を優先させて受かった気がしたので、それを念頭に置いて演じました。

また、秋水ちゃんって『ストリートファイター』が好きで、昇竜拳や波動拳などの技名を言うことがあるんです。私も初めてメインキャラクターとして関わったアニメ作品の企画で『ストリートファイター』の(アーケードゲーム)筐体を触ったことがあったので、何だか運命的なものを感じました。「まさか数年越しにこんな偶然があるとは……」と感慨深かったですね。

――振り返ってみると、メインキャラクターでも、ほぼ喋らない子とセリフ量が多い子どちらも演じたことがあるんですね。

鈴代:そうなんです。それぞれに違う難しさや楽しさがあるんですよ。セリフ量が多いとそれに比例してチェック量は多くなりますが、ずっと喋っていると、どんどん乗ってくる感覚があります。見せどころだと気合が入りますね。逆にセリフが少ないキャラクターは「ここだ」というとこで見せて、爪痕を残していければいいなと思っていて。当然、その一瞬に込める難しさもあります。それぞれに面白さがあるんですよ。

――お芝居をするのが楽しいという気持ちが伝わってきました。

鈴代:楽しいですね。お芝居って、正直大変なことのほうが多いと私は思っていて。でも、その大変なことを凌駕するほどの楽しさを体感できるんです。だからこそ続けられているんだと思いますね。

――そうやって言葉にできるのは、カッコいいです。お芝居を続けてきて、デビュー時よりここは成長したと感じることや変化したと思うことはありますか?

鈴代:うーん、どうだろう。成長していてほしいなと願っています(笑)。成長とは少し違うかもしれませんが、現場に行くうえでの自分のスタンスみたいなものは、ちょっとずつ分かってきたかも。

――スタンス、でしょうか。

鈴代:はい。例えばこの作品の台本チェックは時間がかかりそうだから、これくらいの日数が必要など、スケジュール管理が少しずつできるようになったと感じています。デビュー時は絶対に無理なことでも、「いける」と思って行動しちゃうことがあって。

――知識や経験がなかったから、がむしゃらにやっていた部分があった。

鈴代:そうなんです。「いける」と思って全然できなくて、迷惑をかけてしまうこともありました。時間配分が分かってきたというのは、ひとつの成長な気がします。変化でいえば、声優の知り合いが増えたことも大きいですね。先輩方のお芝居を見るだけでも学べることは多いですし、一人でも知り合いが現場にいてくださるだけで、自分のメンタルにもプラスに作用するんです。

――現場で学ぶことは多いんですね。

鈴代:収録で学べることは多いですし、大きいです。オーディションもそうですね。スタジオオーディションに行くだけで得られることって、実はすごくあるんですよ。現場には常に学びしかないと思っています。

お芝居の実力も人間性も大切

――お芝居のお話について、もう少しお聞かせください。今後はどんな役者になりたいですか?

鈴代:私、水のような役者になりたくって。

――水のような?

鈴代:水って、何かと必要とされるじゃないですか。飲料としてもそうですし、料理にも水は必要ですし、そもそも人間の体の多くは水でできています。そんな水のように必要とされる役者になりたいですね。どの現場にもいて、よりよい作品作りに貢献できる人になりたいです。そのためには、役者として実力をつけるのはもちろん、人間性も大事だなと、ここ1、2年で改めて感じています。

――実力も人間性も大切。

鈴代:役者としての実力、人間性どちらも未熟のままでは絶対にいけないので、どちらも磨いていきたいと思っています!

――貴重なお話ありがとうございました。改めて、作品のことについておうかがいできればと思います。先ほど秋水の印象についてお聞きしましたが、他4人の印象は?

鈴代:(小野)白菊ちゃんは5人のなかで最もまともそうに見えて、お酒を飲むといちばんヤバい子に豹変しちゃうんですよね(笑)。現場でも「そのまま行け行け~!」と思いながら、お芝居を聞いていました。(鳳凰寺)紅葉さんは色気を感じます。アニメではお芝居の力も相まって、手のひらで遊んじゃうような感じがより増している気がしました。もう、「ありがとうございます!」って言いたい。

――ありがとうございます(笑)。幕澤桜花はいかがですか?

鈴代:桜花さんはツンケンしているところがかわいらしい。実はいちばん素直だけれど、素直になり切れていないところがある気がするんですよね。ひょっとしたら、いちばんピュアなのかも。

(月島)流星ちゃんは、ちょっと普通ではない人生を歩んできていることもあってか、達観している面があって。ただ、年相応の等身大の女の子とも感じるので、いちばん人間臭い子かも。演じる山根綺ちゃんのお芝居を聞いて「本当にいそう」って感じるもので、リアル感があってすごくいいなと思いました。

(C)瀬尾公治・講談社/「女神のカフェテラス」製作委員会
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