この記事をかいた人
- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
――セリフをしゃべるときは、彼女が言っている意味(ブルーが説明する言葉)を意識した上で「ごぼごぼ」言っているのですか?
黒沢:意味は意識していますし、ブルーが基本的に翻訳してくれるんですが、まるまる翻訳するところと、翻訳せずに受け答えをしてくれるところ、勝手にピンクがしゃべって「何言っているかわからねー」ってほかのキャラに言われる3パターンがあって、それに合わせて自由に遊べるのが楽しかったです(笑)。わりと自由にやっていました。
――何を言っているか、視聴者にもわからないときがあるってことですよね。
黒沢:そうです。あと脚本家さんによっては、忠実に「ご」と「ぼ」と「ぶ」を使われている方もいらっしゃって、意味を再現される脚本家さんもいれば、「ごぼ」しか書いてない場合もあるんです。話数ごとにそれぞれの作家さんの癖があるので、自由にやっていいのか、忠実にやるのかというのを考えて演じていました。なのでプレゼントで台本などもあると思うので、当たった人は確認してほしいです。私が忠実に言っている話数なのか、自分でアレンジしている話数なのかを。
――当たった人だけが確認できる!
黒沢:ぜひ、台本プレゼント企画は死にものぐるいで当てにきてほしい!(笑)
――登場シーンの第2話はインパクトがあったと思います。脳内がサイケな感じで描写されていたと思うのですが。
黒沢:第2話を収録する段階では、まだ最後までストーリーがわかっていなくて。ほかのみんなは第1話でわかった状態で第2話に来ていると思ったので、始まる前にいっぱい質問したんですよ。でも、質問してみたら「それ、聞きたかったんだよね」っていう声がみんなから上がって、「あれ? みんな説明されないまま第1話収録してたの?」ってなったんです(笑)。説明もなかったと言われて驚きました。しかもそんなに熱心に聞いたのに、第3話では地続きでもないような、時系列がちょっと飛んでいるような、オムニバスにも見える構成にも見えたので、「質問した意味もあまりなかったな…」みたいな感じで、ずっと裏切られ続けていたんですよね。なので第2話は「質問したけど、意味がなかった」というのが印象的でした(笑)。
――あまりそういうのを考えてはいけない作品なのかもしれません。
黒沢:ピンクは過去のトラウマ的なところから自分を守るために要塞みたいなものを築いていて、それをみんなが壊して、一緒に戦おうよって言ってくれる話数なんですが、その描き方も結構ハードな描き方なんですよね。(取材時点では)まだ完成したものを見ていないので、どんな音楽が付くのか楽しみです。
――アナーキーとブルーの印象を聞かせてください。
黒沢:アナーキーは赤ちゃんや幼稚園児みたいな感じで、真っ直ぐで純粋なんですが、育った環境があまり良くないというか、良くない言葉を覚えていて。でも言っていること自体はすごく真っ直ぐなんですよね。
ブルーは、めっちゃいいキャラですよね。「思っていたキャラと違う」ってみんながなりそう! 私もブルーのイメージが覆りました。すごくキャッチーで、彼女がこのスタンスでいてくれるから動くものがいっぱいあって、話が豊かになるので、すごく素敵な役だなと思いながら見ていました。キッチュな選択を取ってくれるのがブルーなんですよね。アナーキーって意外とちゃんとヒロインなんです。ピンクは「ご」と「ぼ」しか言えないだけで、意外と普通なんです(笑)。
――黒沢さんが気になるキャラクターは?
黒沢:狂太郎(CV.楠木ともり)、ニック(CV.興津和幸)、SHOBON(CV.斉藤壮馬)、スレイヤー(CV.芹澤 優)はみんな魅力的で好きなんです。狂太郎は、第3話の時点だとキャッチーでかわいくて、マスコットキャラですし、ニックは、ナードの学生を描くときのヲタ友系ですよね。オタクヒーローの唯一の理解者みたいなポジションなのかな?って思うんですが、気さくさとスマートさを兼ね備えているので、ニックが友達って、すごくハッピーだと思います。
あとSHOBONが斉藤壮馬さんだっていうのが私はすごく好きで、これも最後まで見てくれたら納得!ってなると思います(笑)。あの掴みどころがない感じも好きですね。スレイヤーは後半に向けてどんどん実在感が強くなってくる、噛めば噛むほど旨味が出てくるキャラクターでした。
後半話数で彼女のセリフに芹澤優ちゃんの声が伴ったの聞いた時背骨から震えました。アナーキーとの対比や、アナーキーとの共通点、ひいては全人類的共通点など、視聴者として勝手にあれこれ味わいを深められる大好物なキャラクターです。
――第3話は巨大ロボとのバトルでした。
黒沢:ペローチェ! 第3話の台本を拝読したときに、四天王である@号もオタクで、私たちもオタク側じゃないですか。そうなったときに、アキバ、オタク最高!って銘打っている作品だけれど、妄信的にやっているわけではなくて、いろんな面をわかった上で、それでも好きを貫きたい!っていう作品にしていくんだっていうのをすごく感じたんですよね。
オタクはダメ!というのが敵なわけではなくて、方向性が歪んだり、トゥーマッチになった途端に扱いきれなくなる気持ちだっていうことを、オタクたちは理解した上で「オタクを表面張力ギリギリで楽しんでいるよな、俺ら!」っていうのを台本から感じました。
第1話の台本だけ読ませていただいて、第2話で収録に参加したときは、ついていけるのかな?って不安もあったんですが、この話を読んだときに、オタクのことは好きだけど、没入したことがない自分からしたら、オタクたちの頭の中を覗ける作品になるのかな?っていう興味と安心感を覚えました。
――オタクとは何なのかがわかる第3話でしたね。ちなみに魔法少女モノと言えばですが、変身バンクもありました。
黒沢:変身バンクはとりあえず尺がある限り「ごぼ」って言ったんですが、その「ごぼ」がどうハマっているのか、まったくわかっていないので、すごく楽しみです(笑)。
――では、今後の見どころをお願いします。
黒沢:カオスな状況が、突然カオスじゃなくなる瞬間がくるのを楽しみにしていてほしいです。全部がちゃんと整ったというか、「あっ、繋がった」みたいな。点が遠い距離でポンポン打たれているように見える作品が、ある話数で、本当に一つの話をしていたんだ!ってキレイに繋がる瞬間が来て、その瞬間は、サウナで“ととのった”ときくらい気持ちいいので、ぜひその気持ちよさを体感するために、今はこのカオスに耐えてほしいです(笑)。
エンタメに慣れている人、勘のいい人は途中で気付くかもしれませんし、終盤では手厚くフォローもしてくれているので、最後はみんな「わー!気持ちいー」ってなると思います。それを楽しんでください(笑)。
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ
気鋭クリエイター・JUN INAGAWAが送る、愛と狂気と破壊の物語
2008年――謎の勢力の出現により、
アニメ、ゲーム、マンガ、音楽、鉄道、コスプレなどあらゆるオタク文化が排除された日本。
グッズは収容され、保護の名のもとにオタクが弾圧されても、人々は自我を喪ったかのように疑問を持たない。
秩序維持を担う組織「SSC」に蹂躙され、オタクは滅びたかに思われた――
だが、封鎖されたアキバを奪還し、反旗を翻す者たちが現れる。
若き革命者「オタクヒーロー」――何よりもオタク文化を愛し、誰よりもアキバを愛する男。
そして彼を慕う3人の魔法少女たち――「アナーキー」「ブルー」「ピンク」。
2011年の日本を舞台に、自由の旗のもとに集ったオタクたち
――アキバ革命軍は、SSC首領「SHOBON」との壮絶な戦いに挑む。
好きなものを好きなだけ好きといえる世界のために。
自由の旗のもとに集ったオタクたちよ、奪われた文化を取り戻すべくOTAKU COUNTER CULTURE を巻き起こせ!
2023年4月7日(金)より
MBS・TBS・BS-TBS”アニメイズム”枠にて放送開始!
MBS/TBS 毎週金曜25:55~(初回は4/7(金)26:25~より放送)
BS-TBS 毎週金曜26:30~(初回は4/10(月)27:00~より放送)
AT-X 4月8日(土)スタート
・毎週(土)21:00
・毎週(月)28:30 ※リピート放送
・毎週(土)6:00 ※リピート放送
※放送日時は変更になる可能性があります
ABEMA/DMM TVにて地上波放送直後より最速配信決定!
ABEMA 2023年4月7日より毎週金曜26:25~
(初回のみABEMAプレミアム:4月7日(金)26:55~/無料配信:4月7日(金)27:55~)
DMM TV 2023年4月7日より毎週金曜26:25~(初回のみ4/7(金)26:55~配信)
ニコニコ生放送 2023年4月8日より毎週土曜22:30~
dアニメストア 2023年4月10日より毎週月曜24:00~
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信予定!
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信!
原作:MAD ミルクポット markets
原案:JUN INAGAWA
監督:博史池畠
副監督:川瀬まさお
脚本・シリーズ構成:谷村大四郎
キャラクターデザイン:沢友貴
コンセプトアーティスト:紺野大樹
プロップ設定:杉村絢子
美術監督:坂上裕文(ととにゃん)
美術設定:加藤 浩(ととにゃん)、浅見由一(ととにゃん)
色彩設計:歌川律子
撮影監督:松向 寿(STAR Laboratories)
編集:武宮むつみ
音響監督:本山 哲
音響効果:白石唯果
録音:伊東光晴
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:羽柴吟
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
オタクヒーロー:古川慎
アナーキー:ファイルーズあい
ブルー:愛美
ピンク:黒沢ともよ
狂太郎:楠木ともり
SHOBON:斉藤壮馬
スレイヤー:芹澤優
ニック:興津和幸
オールドリーダー:杉田智和
ミリオタ:間島淳司
ゲーオタ:子安武人
鉄オタ:奥村翔
⾃衛隊オタ:兼政郁人
アニオタ:稲田徹
ドルオタ:石谷春貴
プロレスオタ:高橋伸也