「茜だから山田を振り向かせられる、茜の強みが生きてきます!」──水瀬さんが思う“Lv999の恋”とは? アニメ『山田くんとLv999の恋をする』木之下茜 役・水瀬いのりさんインタビュー
物理的な距離があっても「山田がいるな」と感じたアフレコ現場
──アフレコはどのような雰囲気でしたか?
水瀬:山田とは毎週一緒に収録して、基本的にギルドメンバーとも一緒に録ることができましたし、後半から登場する椿(ゆかり)ちゃん(土屋李央さん)の声も聞きながらお芝居できました。
アフレコブースが2つあるスタジオで、私は小さいひとり用のブースにいましたが、山田や瑠奈ちゃんとの掛け合いの収録をするときは扉を開けて同じ空間になるようにしていただきました。
内山さんとマイクを並べてお芝居することはなかったので特別なアフレコになりましたが、ヘッドフォン越しに声を聞いて「山田がいるな」と感じていました。物理的な距離はありましたが、お芝居的にはすごく近くで録ることができて嬉しかったです。
──内山さんにも伺ったのですが、共演されたご感想はいかがでしたか?
水瀬:内山さんの答えはなんとなく想像できます。「大人になったな」ですよね?
──正解です!(笑)
水瀬:ですよね! よく言ってくださってるんです。私が20歳前後の時に共演しましたが、内山さんはオーラも容姿も声も変わらなくて、時の流れを感じさせない方だなと思いながらアフレコしていました。
あと、当時よりも内山さんとコミュニケーションが取りやすくなったなと感じています。20歳前半は自分のことで精一杯で人に興味を向ける余裕がなかったので、あまりアフレコ以外での会話がなかなかできなくて。
今回はかなりお話できたので、いまも背中を追いかけている途中ですが、内山さんと仲良くなれて、先輩に近づけたのかなと思い嬉しくなりました。
──ちなみにどんなお話をされましたか?
水瀬:犬がいるスタジオだったので、「わんちゃん飼いたいな」とか他愛ない話です。桃ちゃん役の大西さんと加隈さんと仲が良いので「本当に3人は仲良いね」と言われたり。喋ろうと思うより、ロビーに集まるとなんとなく談笑が始まるみたいな。
加隈さんと内山さんが同年代なので、ふたりの学生時代の話を耳にしたり、本当に普通の会話ができることに喜びを感じていました。
──内山さんは初共演された当時を振り返りつつ、今回は水瀬さんの方が年上の役を演じられていることに時の流れを感じつつ懐かしまれていました。
水瀬:年の差が逆転した役だったので、若さの中にある大人っぽさはなかなか難しくて。はしゃぎすぎた時にあまり年齢感が下がらないよう細かい意識をしつつ、1クール分のお芝居なので「無理ない範囲で(役を)作らなきゃ」と思いつつPVを録りました。
やっぱり山田の方が年上に聞こえるなと思いましたが、内山さんとスタッフの方が「大人っぽく聞こえたよ」とおっしゃってくださったので、間違った方向性ではないんだなと。アフレコの時にはブラッシュアップできたらいいなと思いながら演じました。
初対面の方なら不安を吐露できないですが、内山さんなので「私は不安です」と伝えました(笑)。内山さんは大丈夫だよ、と言ってくださりつつ「いのりちゃんが年上か」とおっしゃっていましたね。
いざ演じてみたら私なりの茜ちゃんが作れたのでいい経験ができたなと思っています。
──茜と桃子が目と目で会話するシーンがありますが、水瀬さんも仲良しの大西さんと加隈さんとアイコンタクトされることはありますか?
水瀬:します。この作品ではないですが、無音のアフレコ現場で芝居が進んでいく中、お芝居が面白くてクスッとなった時に、目が合った方と「(面白い)ね〜」と脳内で会話する感じはあるあるです。
大西さんとはプライベートでも仲良しなので、リアルな空気感を出せたんじゃないかなと思います。
──仲良しな方と一緒の現場だと、より楽しくなりそうです。
水瀬:逆に仕事感なくて大丈夫かなって思います(笑)。働いた感じがしなくて「こんな楽しくて良いのかな!?」という空間でした。
デビュー当時から仲の良い役者さんたちやスタッフの方に囲まれて、「いのり大人っぽくなったよね」「女子大生の役をやってるの新鮮だね」と言ってもらえてすごく嬉しいなと思いました。
照れ臭さもありつつ、一緒にお仕事できるのが光栄ですし、寄りかかっても良い信頼感があったので、その点に不安とかは全くなかったですね。
──山田は高校生のプロゲーマーですが、水瀬さんも学生時代から声優活動をされていました。仕事と学校の両立で苦労したことはありますか?
水瀬:デビューはしていましたが、私の場合は高校卒業してからやっと仕事が来るようになりました。学校生活が主軸で、週1、2くらい仕事をしていたので、両立というよりも「私はこのままの進路で良いのかな?」と当時は悩んでいました。
デビューしているけれど、安定した仕事量はなく、なんだか宙ぶらりんで同級生と話していると不安になっていました。
当時は学校の友達を大切にしたい気持ちが強かったです。これから業界の友達は増えるけど、素の私を知っている学生時代の友達が減るかもしれないから、大人になってもずっと繋がっていたいなと思っていました。
友達との予定があるなか仕事やオーディションが入っても、謝るだけではなく次の日程を出したり、終わってから駆けつけたり。“仕事だから”で片付けてしまうと関係が破綻しちゃうなと思ったので、コミュニケーションを大事にしていました。
──水瀬さんも茜のように友達を大切していらしたんですね。落ち込んだ時、茜はお酒を飲みますが、水瀬さんはどのように立ち直りますか?
水瀬:茜のようにヤケ酒はありませんが、私はご飯を美味しく食べて、お風呂に入って質の良い睡眠をとって切り替えます。あとは、家族や友人に話を聞いてもらったりもします。
あえて学生時代の友達や業種違いの友達に、落ち込んだ時の話を聞いてもらっています。
「そんなこと? 私なんて職場でさ」と友達の辛い話も聞くと、「自分も辛かったのに私の話を聞いてくれているんだ!」とお互い支え合えるので、異業種の人と話すのも息抜きになっています。
「ゴツい大型武器が好き」
──水瀬さんはネットゲームをされますか?
水瀬:上手くはありませんが、自分の視点でプレイするFPSも遊びます。アバターを作ったりしますし、現実世界のイベントなども私の中では遠くなくて、(演技に)落とし込みやすかったです。
──どんなジャンルのゲームがお好きですか?
水瀬:『モンハン(モンスターハンター)』のような討伐ゲームや『Apex Legends』とかですね。
──中でも今一番ハマっているのは?
水瀬:今は『Apex』ですかね。ガチ勢が多くてひとりで始める勇気がなかったので、声優友達と一緒に始めました。ヒーヒー言いながら、敵に遭遇したら逃げて、人が倒したデスボックスから良い防具を拾って……(笑)。
今はまだ慣れてないですし、経験値を貯めたいので戦わずに長生きすることに重きを置いてます。
──花江夏樹さん演じる佐々木瑛太はゲーム内で女の子のアバターを使用していますが、もし水瀬さんがゲーム内で性別を変えたら気が付かれない自信はありますか?
水瀬:どうでしょうね〜。ゲームの世界ではハンマーなどゴツい大型武器が好きなんです。見た目ではなくてより強くなれるセットを堅実に集めていくので、私だけ無骨になることが多くて。
初めて(ゲーム内で)会う方には「いのりちゃん、これなの!?」と驚かれることもあります(笑)。見た目的にバレない自信がありますね!
逞しいプレイスタイルなので、女子らしさは感じられないかもしれないです。(ゲームのアバターを)自分を意識して作り込んでないですし、舐められないように「お願いしますッ!」みたいな感じなので、素で男の子っぽく見られていたかもしれません(笑)。
──(笑)。実況動画とかはご覧になりますか?
水瀬:いっぱい見ます。ゲームに詳しくはないので、実況動画をきっかけに、やってみたくなって始めています。
──かなりお忙しいイメージがありますが……。
水瀬:ゲームする時間は全然あります! 今日も早く帰れる予定です。規則正しい生活をおくれていますよ。大人になったらゲームは一日何時間とかは守れてませんが……子どもは真似しないでください(笑)。
山田を取り巻く恋の三角関係にご注目を!
──内山さんは「中盤以降から胸キュンな展開」とお話されていましたが、水瀬さんの思う、これからの胸キュン展開な見どころを教えてください。
水瀬:今のところ、茜がちょっと意識し始めているかも!? という段階です。とはいえ、山田がどう思っているのか、山田がどう茜に興味を持つのか、なぜ山田は茜とコミュニケーションを取るようになるのかが鍵になっています。茜だから山田を振り向かせられる、茜の強みが生きてきます!
後半は登場するキャラクターが増えてより賑やかになりますが、私的には椿ちゃんが抱えている感情にも共感できます。
椿ちゃんが成長できる物語が待ち受けていますし、今までになかった山田を取り巻く恋の三角関係に一波乱あるので注目していただけたら嬉しいです。
──以前コメントにて「Lv999の恋…一体全体どんな恋!?」と書かれていましたが、収録を終えた今、山田と茜の“Lv999の恋”とはどのような恋だと感じていますか?
水瀬:どんな恋だったかな〜。やっぱり自分が想像していた範疇を超えてくるのが、“Lv999”という誰しもが到達できる場所ではない恋だなと思います。
最終話まで見た後にもう一度語りたいことがたくさんありますが、目に見えない波動? 空気?を感じ取れた時が“Lv999”なのかも、とも思います。特別な出来事もいっぱいありましたが「最終的には!」って感じです!
【取材・文・撮影/杉村美奈】
TVアニメ『山田くんとLv999の恋をする』作品情報
イントロダクション
予期せぬ失恋に落ち込む女子大生・茜と、ゲーマー男子高校生・山田との「難攻不落」の恋を描いたネトゲ×ラブコメストーリー『山田くんとLv999の恋をする』が、待望のアニメーション化!
原作は、マンガアプリ「GANMA!」にて連載中、ましろによる同名コミック。
単行本と電子書籍の累計発行部数が200万部(紙・電子版合算)を突破したほか、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』も過去受賞した「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」で第6回大賞に選ばれるなど、口コミから火がついたその人気はますます加速中!
アニメーション制作は、『オーバーロードIV』や『宇宙よりも遠い場所』など、重厚なファンタジーからバトル・アクション、日常・お仕事モノまで幅広く手掛ける「マッドハウス」が担当。
監督は、『ちはやふる』、『カードキャプターさくら』でキャラクターの機微を描くことに定評のある浅香守生が務める。
ネットワークゲームとリアルの世界を行き来しながら、徐々にレベルアップしていく茜と山田の関係性を、周囲の個性豊かな友人たちも含めてエモーショナルに紡いでいく。
レベル1にも満たない状況からスタートした茜と山田の恋、果たしてその行方は!?
ストーリー
彼氏がネトゲで知り合った女性と浮気し、そのまま別れを告げられてしまうというサイアクな出来事に直面した女子大生の木之下茜。
話を合わせるためにネトゲをはじめていた茜の元に残ったのは、彼氏との愛と共に育んでいたはずのキャラだけだった......。
ストレス発散のため、ネトゲの狩り場で暴れていた茜は、たまたま遭遇した同じギルドの「山田」に失恋の愚痴をこぼすものの、「興味はないすね」と、そっけなく返されてしまう。
だが、キレイになって元彼を見返そうと参加したオフラインイベントで、再びその言葉を耳にする。
それが“山田”との、運命的な出会いだった――!
放送情報
2023年4月より各局にて放送開始!
TOKYO MX:4月1日(土)より毎週土曜24:30~
とちぎテレビ:4月1日(土)より毎週土曜24:30~
群馬テレビ:4月1日(土)より毎週土曜24:30~
BS11:4月1日(土)より毎週土曜24:30~
北海道放送:4月1日(土)より毎週土曜25:58~
静岡放送:4月1日(土)より毎週土曜26:13~
RKB毎日放送:4月1日(土)より毎週土曜26:30~
CBCテレビ:4月1日(土)より毎週土曜26:42~
MBS:4月1日(土)より毎週土曜27:38~
AT-X:4月2日(日)22:30~(再放送:毎週木曜28:30~/日曜7:30~)
※放送日時は編成の都合等により変更となる場合もございます。予めご了承下さい。
配信情報
dアニメストア、ABEMAにて4月1日より毎週土曜24時30分~地上波同時配信!
ほか各配信サービスでも4月4日火曜12:00より順次配信開始!
dアニメストア:4月1日(土)24:30~
dアニメストア:ニコニコ支店 4月1日(土)24:30~
dアニメストア:for Prime Video 4月1日(土)24:30~
ABEMA:4月1日(土)24:30~
U-NEXT:4月4日(火)12:00~
アニメ放題:4月4日(火)12:00~
バンダイチャンネル:4月4日(火)12:00~
Hulu:4月4日(火)12:00~
DMM TV:4月4日(火)12:00~
FOD:4月4日(火)12:00~
Amazon Prime Video:4月4日(火)12:00~
ニコニコ:4月4日(火)12:00~
TELASA(見放題プラン):4月4日(火)24:00~
J:COMオンデマンドメガパック:4月4日(火)24:00~
auスマートパスプレミアム:4月4日(火)24:00~
milplus見放題パックプライム:4月4日(火)24:00~
スタッフ
原作:ましろ(コミックスマート「GANMA!」連載)
監督:浅香守生
シリーズ構成:中西やすひろ
キャラクターデザイン:濱田邦彦
美術監督:清水友幸
色彩設計:大野春恵
3D監督:新垣隼
撮影監督:酒井淳子
編集:木村佳史子
音響監督:明田川仁
音響効果:安藤由衣
音楽:ミト(クラムボン)xDE DE MOUSE
オープニングテーマ:「ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ」KANA-BOON
エンディングテーマ:「トリック・アート」清竜人
プロデュース:EGG FIRM
アニメーション制作:マッドハウス
キャスト
木之下茜:水瀬いのり
山田秋斗:内山昂輝
佐々木瑛太:花江夏樹
佐々木瑠奈:加隈亜衣
前田桃子:大西沙織
鴨田たけぞう:飛田展男
椿ゆかり:土屋李央
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