この記事をかいた人
- 塚越淳一
- アニメイトタイムズでいっぱい書いています。
ーーオタクが題材の作品なので、斉藤さんは何オタクなのかというのも聞きたいのですが。
斉藤:アニメや漫画もそうだし、音楽とか文学、本が好きなので、そのあたりはおこがましくもオタクだと言えるのかなと。オタクって色んなタイプがいて、コレクションしたい人、作品を深堀りしたい人……いろんな楽しみ方があるじゃないですか。それでいうと僕は、内容重視型で、関連グッズを全て所有したいというよりは、むしろ繰り返し味わって、考察の海に浸っていたいタイプだと思います。
別の記事を拝読した際、みんな等しくオタクな部分があるとJUNさんもおっしゃっていたと思うんです。ここのご飯が美味しいとか、このスポーツが面白いっていうのを、自分がオタクカルチャーを語るのと同じくらいの熱量で語っていたと。これがオタクだとかオタクじゃないとかではなく、饒舌になってしまうくらい熱くなる、好きなものがあるなら、それはオタクなんでしょうね。
ーー何かに熱中できるから人生が楽しくなるわけですからね。
斉藤:最近だと推し活とかですよね。こんなに“推し”というワードが一般的に使われるようになるとは!とびっくりしておりますが(笑)。でも良いことですよね。日々の中で、この人が輝いていたら、これがあったら自分も頑張れる!という存在があるというのは。
ーー“好き”という気持ちが大切だと気づかせてくれる作品だなって思いました。
斉藤:僕もここ数年で感じるようになったんですが、年齢を遡れば遡るほど、嫌いなものとか苦手なものってすごく多かったなと。作品の好みだけでなく、この食べ物は苦いから嫌だとか、今日の空気はベタついて不快だとかもそう(笑)。でも年々、いい意味でシンプルになってきて、4~5年前からは、単純に好きが多いほうが楽しいよなって思えてきたんです。
声優という仕事に出会えていなかったら、そう考えられてはいなかったかもしれません。この業界には、「これが好き!」という思いを、何のてらいもなく、情熱のまま話される方がたくさんいらっしゃるんですよ。時間をかけて、それが一番素敵で格好いいことだよなって素直に思えるようになったタイミングで、この作品に出会えたことはすごく嬉しいです。
ーー好き嫌いはあるでしょうけど、好きなところを探すとほとんどのアニメが面白くなりますからね。今回は分散収録で、現段階では他の人のアフレコもあまり見られていないとは思いますが、ここまでで好きなシーンがあれば教えてください。
斉藤:第1話の最後にSHOBONがしゃべるんですよ。「始まったな。我々のゲームが」って。ここのト書きに「座している四天王とSHOBON」と書いてあるんですが、このド直球なザ・悪役感は嬉しかったですね。声優になったからには言いたい台詞の一つみたいな感じで(笑)。「ここは俺に任せて先にいけ!」「さーて、世界を救いますか」に匹敵する台詞ですよね。意味深なポーズで言っているのも、すごく良かったですね。ただ、ここも「上から目線で」としか言われていないので、実際どういうゲームが始まったのかはわかっていないんですけど(笑)。
あと、ここまでというより、この先もそうなんですが、スレイヤーがSHOBONにとっての鍵となるキャラクターなので、スレイヤーとSHOBONの関係値というのを考察しながら、振り返って見てもらえたりすると、第8話以降の考察も膨らむのではないかなって思っています。
ーースレイヤーは第6話で、生み出されるところも描かれましたが、とても近い関係性ですよね。
斉藤:スレイヤー役の芹澤優とは、2回一緒に録れたのかな。同じ事務所なんですが、現場で会うのは久しぶりでした。芹澤さんには「SHOBON」のアクセントをまず確認されたのを覚えています(笑)。各キャストの中では彼女と一番多く収録ができたので、その雰囲気が芝居にも乗っていたら幸いです。
ーーちなみに芹澤さんはこの連載インタビューで、斉藤さんとラジオをやっていた時の話をされていました。
斉藤:そうそう! もう9年くらい前なのかな。懐かしい。なので、今回一緒にやれて嬉しかったですよ。本当にいろんな世代の方とご一緒できたのは嬉しいですし、だからこそ早く完成が見たいです。
ーー第7話はゲームがキーになってきましたね。
斉藤:アダムが出てきましたね。見た目からして(岡本)信彦さんがぴったりだなと思いました。あと、これは他の話数もそうですが、とにかく全編叫びまくっていますよね。叫にびもさまざまな感情や音色がありますから、みなさんの腹の底からの叫びを感じられるのが気持ちいいなと。
一方で、SHOBONはここまでは余裕がある感じですが、このあとどんな表情を見せてくれるのか。皆さんの苛立ちも募っているところだと思うので、ご期待いただければと思います。
ーー「SSC」の四天王であるアダムとイブの電脳空間に呑み込まれて戦う話でしたが、斉藤さんはゲームとの思い出というと?
斉藤:僕ゲームボーイっ子だったんですよ。据え置きのゲームは親があまりいい顔をしなくて、携帯ゲーム機ならいいよということで、携帯ゲームでRPGとかをすごくやっていましたね。なので、第8話以降で描かれるSHOBONのバックボーンには、共感する部分がありました。詳しくはネタバレになるので言えませんが。
『RPGツクール』という、自分でゲームを作れるゲームがあって。もともとジャンルとしてRPGが大好きだったので、夢中で遊んでいました。でも、結局一回も完成しなかったんです(笑)。未完成のままの世界が封印されたソフトが、今でも実家のどこかで眠っていると思います。
ーーでは最後に、この作品からどんなことを受け取りましたか。
斉藤:どんなものであっても、自分の“好き”を大事にしてあげたいなと改めて思う作品でした。あとは、いちアニメオタクとして、どんなアニメに仕上がるかが楽しみですし、キャストのみんなと飲みながら見たら、すごく楽しいアニメだろうなって思っています。出演させていただけて本当によかったです!
アニメBlu-rayブックレットの執筆(「五等分の花嫁∬」「まちカドまぞく」「まちカドまぞく2丁目」「「ちはやふる」「リコリス・リコイル」etc.)、内田真礼、三森すずこなどのライブパンフレット、22/7写真集、久保田未夢UP_DATE執筆ほか、いろいろ
気鋭クリエイター・JUN INAGAWAが送る、愛と狂気と破壊の物語
2008年――謎の勢力の出現により、
アニメ、ゲーム、マンガ、音楽、鉄道、コスプレなどあらゆるオタク文化が排除された日本。
グッズは収容され、保護の名のもとにオタクが弾圧されても、人々は自我を喪ったかのように疑問を持たない。
秩序維持を担う組織「SSC」に蹂躙され、オタクは滅びたかに思われた――
だが、封鎖されたアキバを奪還し、反旗を翻す者たちが現れる。
若き革命者「オタクヒーロー」――何よりもオタク文化を愛し、誰よりもアキバを愛する男。
そして彼を慕う3人の魔法少女たち――「アナーキー」「ブルー」「ピンク」。
2011年の日本を舞台に、自由の旗のもとに集ったオタクたち
――アキバ革命軍は、SSC首領「SHOBON」との壮絶な戦いに挑む。
好きなものを好きなだけ好きといえる世界のために。
自由の旗のもとに集ったオタクたちよ、奪われた文化を取り戻すべくOTAKU COUNTER CULTURE を巻き起こせ!
2023年4月7日(金)より
MBS・TBS・BS-TBS”アニメイズム”枠にて放送開始!
MBS/TBS 毎週金曜25:55~(初回は4/7(金)26:25~より放送)
BS-TBS 毎週金曜26:30~(初回は4/10(月)27:00~より放送)
AT-X 4月8日(土)スタート
・毎週(土)21:00
・毎週(月)28:30 ※リピート放送
・毎週(土)6:00 ※リピート放送
※放送日時は変更になる可能性があります
ABEMA/DMM TVにて地上波放送直後より最速配信決定!
ABEMA 2023年4月7日より毎週金曜26:25~
(初回のみABEMAプレミアム:4月7日(金)26:55~/無料配信:4月7日(金)27:55~)
DMM TV 2023年4月7日より毎週金曜26:25~(初回のみ4/7(金)26:55~配信)
ニコニコ生放送 2023年4月8日より毎週土曜22:30~
dアニメストア 2023年4月10日より毎週月曜24:00~
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信予定!
Amazon Prime Video、TVerほか、各サイトでも順次配信!
原作:MAD ミルクポット markets
原案:JUN INAGAWA
監督:博史池畠
副監督:川瀬まさお
脚本・シリーズ構成:谷村大四郎
キャラクターデザイン:沢友貴
コンセプトアーティスト:紺野大樹
プロップ設定:杉村絢子
美術監督:坂上裕文(ととにゃん)
美術設定:加藤 浩(ととにゃん)、浅見由一(ととにゃん)
色彩設計:歌川律子
撮影監督:松向 寿(STAR Laboratories)
編集:武宮むつみ
音響監督:本山 哲
音響効果:白石唯果
録音:伊東光晴
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:羽柴吟
アニメーション制作:バイブリーアニメーションスタジオ
オタクヒーロー:古川慎
アナーキー:ファイルーズあい
ブルー:愛美
ピンク:黒沢ともよ
狂太郎:楠木ともり
SHOBON:斉藤壮馬
スレイヤー:芹澤優
ニック:興津和幸
オールドリーダー:杉田智和
ミリオタ:間島淳司
ゲーオタ:子安武人
鉄オタ:奥村翔
⾃衛隊オタ:兼政郁人
アニオタ:稲田徹
ドルオタ:石谷春貴
プロレスオタ:高橋伸也