FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023~アニメ縛りフェスティバル~レポート|3年ぶりのアニメ縛りライブは豪華ゲストと共に!
熱いパフォーマンスでクライマックスを作り上げ、次へとバトンをつなげる!
続いて登場したゲストは、影山ヒロノブ。もはや国民的アニメ主題歌とも言っていい「CHA-LA HEAD-CHA-LA」では、どでかいドラゴンボール(大きな風船)が7つ会場に放たれ、観客の頭上を弾んでいく。ステージでは、当然、熱いボーカルバトルが繰り広げられている。この楽曲をカヴァーしたFLOWと、本家本元の影山が一緒に歌っているのだから、胸熱にならないわけがない! さらにもう1曲披露したのが『第2次スーパーロボット大戦α』の主題歌、JAM Projectの「SKILL」。しかもこれにはGRANRODEO、美竹蘭 from.Afterglow(CV:佐倉綾音)までもが加わる。出だしは全員で胸に手を当てて歌うというのはお約束。そして拳を突き上げ、全員で熱唱していく。影山と佐倉が背中を合わせて、光の矢を放つところはエモかったし、みんなで〈I can fly!(Hey) You can fly!(Hey) We can fly!(Hey)“Motto ! Motto !! ”〉で、ジャンプ合戦をしているのも楽しげだ。まだ前半だぞ!と、逆に冷静になってしまうような熱いパフォーマンスでクライマックスを作り上げ、次へとバトンをつなげる。
“I can fly!”と来たら、続くのは『交響詩篇エウレカセブン』だろう。このセリフを叫んで、最終話でレントンはエウレカを救いに行ったのだから。さらに最高だったのは、その最終話「星に願い」から、エウレカ(CV.名塚佳織)とレントン(CV.三瓶由布子)のセリフを朗読してくれたことだ。冒頭のエウレカのセリフから、レントンがエウレカを迎えに行くところまでを演じると、いつしか会場のペンライトはすべて緑になり、まるでコンパク・ドライヴのようになる。全員がわかり手であることが証明されたところで、最後はライブオリジナルのドラマで、レントンと一緒に、作中の名言「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」「I can fly!」と声を合わせると「DAYS」のイントロが響き渡る。15年以上経っても、まったく色褪せることのない名曲を高らかに歌い上げると、「DAYS」と構成をほぼ同じにして作り上げた、TVアニメ『エウレカセブンAO』のOPテーマ「ブレイブルー」へとシームレスに繋げるというニクい演出。テイルズシリーズに続き、こちらでもアニメ映像をスクリーンに映し出してくれていたことで、物語が鮮明に蘇ってくるようだった。
TVアニメ『サムライフラメンコ』の羽佐間正義(CV.増田俊樹)は、これがアニメ縛り3回目のボイス出演だそう。前回心残りだったという「サムライ」「フラメンコ」のコール&レスポンスを何とか成功させると、ゴキゲンなナンバー「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」へ。スカからの、どキャッチーなサビへと繋げるこの曲では、Fly-Nがヲタ芸ダンスを披露しステージを盛り上げていく。続く「Steppin' out」は、ラテンの陽気なリズムとおしゃれさを兼ね備えたダンスナンバー! 『デュラララ!!×2結』のオープニング映像は改めて見てもオシャレだったし、REAL AKIBA BOYZのダンス、ヘッドスピンは圧巻だった。
「フハハハハハハ」と高笑い声が会場に響き渡る。「どこを見ている? 私はここだぞ」という声。誰もがキョロキョロしていると、普通にステージ側にいる福山 潤が登場。そして力強いゼロの演説を繰り広げてからの「DICE」。そこから間髪入れずに名曲「COLORS」へ行く流れは、最高を通り越す凄まじさだった。会場全体で、オイ!オイ!オイ!と声を重ね、ステージでは炎も立ち上がり、ボルテージを上げていく。
そこからのゼロとナナリー(CV.名塚佳織)のやり取りも会場を喜ばせる。ここでゼロが「皆の心がひとつになることで奇跡が起こる」と観客を煽りまくる。「準備はいいか!! もっとだ! もっとだ!」と言って、会場のテンションを最大限まで引き上げると「歴史的瞬間をその目に刻み込め! そして今宵を最高に盛り上げるのだ!」と叫び、ステージを次のゲストであるORANGE RANGEに託していく。FLOWとは同期、ということは同じく20年という長い道を歩んできた盟友である。その2つのバンドが、FLOW×ORANGE RANGEとして昨年11月にリリースしたシングルが「デイドリーム ビリーヴァー」。そこに収録されているタイトル曲とカップリングの「O2」を熱唱! ちなみに「O2」は、ORANGE RANGEによる『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』(08年)のオープニングテーマだった楽曲。それぞれ、20年という歩みを感じさせる熟練のパフォーマンスを見せつけてくれたが、ライブを心から楽しむという気持ちはずっと持ち続けているのだと感じた。だからこそ、これだけの長い期間、走り続けてこれているのだろう。
台湾でのライブから戻り、さらに翌日には京都でライブがあるという中、駆けつけたというORANGE RANGE。バンド同士の友情にも感銘を受けたが、この2曲で帰らせるわけにはいかない!と、ORANGE RANGEを代表する1曲であり、ライブで育てまくってきたであろう「ビバ★ロック」を一緒に披露。やはり彼らの曲はとてつもなくハッピーになれる陽の空気感があり、メンバー同士で肩を組みながら、会場全体で〈Oh Yeah!〉と叫んでいる光景に、アニソンの偉大さを感じた。
この曲で『コードギアス』シリーズから、最後の盛り上がりとなる『NARUTO』シリーズへと移行していくと、ナルト、サスケ、サクラ、シカマルの会話が響く。そこから、これまでFLOWが数多く歌ってきたNARUTO楽曲を次々と投下。「Re:member」「虹の空」のメドレーから「Sign」での大合唱! そしてKEIGOが「こんなに多くの人と繋がれて、こんなに多くのアーティスト・声優と繋がれて、俺たちは20年バンドやってます。今しかない! 二度とないこの瞬間を作り出して、俺たちはバンドをやってます。これからもこの瞬間、作らさせてください! これからもよろしく」と叫び「GOLD」へ。